2009-05-23

翻訳に関する本(4) 1982~1984年

テーマ:翻訳に関する本

1982~1984年
翻訳教室 / 河野一郎 -- 講談社, 1982.1 [テクニック]
推理小説、ポップソング、広告文、随筆、詩、雑誌、ドラマの一場面などから短い文を抜粋し、読者に訳してもらって解説するという形を取っています。一種の練習問題集のような本です。


日本語をみがく翻訳術 / 高橋泰邦 -- 日本翻訳家養成センター, 1982.1 [テクニック] [他版あり]
文芸翻訳に関する内容で、基本編と実践編に分かれています。おもしろいのが、基本編の目次。
見出しの頭がいろはかるたの順になっています。ほとんどの人にとっては活用しきれないテクニックもあるにはありますが、「作家修業と同じだけの文章修業を、翻訳家も求められている」「忠実な翻訳をするとは、何よりもまず、英語らしい表現から、日本語らしい表現へ、の道をたどること」など、基本も多く書かれています。索引あり。

◆日本における「翻訳」による外国文学受容の基礎的研究 〔第1集〕 -- 金沢大学文学部文学科, 1982.3


◆誤訳 / 竹内謙二[他] -- 潮文社, 1982.3 [他版あり]


翻訳語成立事情 / 柳父章 -- 岩波書店, 1982.4 [ことば]
現代の日本で普通に使われている語句のうち、翻訳のために必要に迫られて作られた翻訳語(造語)としての「社会」「個人」「近代」「美」「恋愛」「存在」「自然」「権利」「自由」「彼」「彼女」について、その言葉の背景や意味について語った書。


◆翻訳 / 森徹 -- ジャパンタイムズ, 1982.5


◆翻訳 / 雑誌『文学』編集部 -- 岩波書店, 1982.6


翻訳の秘訣 / 中村保男 -- 新潮社, 1982.6 [テクニック]
理論篇と実践篇に分かれています。理論篇では、英語-日本語訳での主語の省略や品詞転換、態の転換、話法など文法事項別に具体例をあげて解説し、実践篇は誤訳・悪訳の修正、ジャンルごとの訳し分け、そして名訳くらべで結ばれています。


◆副業としての翻訳 / 『工業英語』編集部 -- インタープレス, 1982.9


日本語インサイド・アウト / ロジャー・パルバース[他] -- 日本翻訳家養成センター, 1982.10 [ことば]
ロシア語・ポーランド語・スウェーデン語・英語・日本語を操る著者による、言葉のおもしろさを十分堪能できる良書です。日本翻訳家養成センターが主催した、第6回翻訳奨励賞のために書き下された本の邦訳で、序文が課題として使用され、上位入賞者5名が分担して全文を翻訳しています。


◆誤訳の世界はワンダーランド / 古賀正義 -- ぎょうせい, 1983.1


続 誤訳迷訳欠陥翻訳 / 別宮貞徳 -- 文芸春秋, 1983.4 [誤訳指摘]
少なくとも自分の研究分野に関しては博識であるはずの専門家が必ずしも優れた翻訳者とはかぎらないことや、英語の力がなくても満点を取れる大学英語入試問題など、考えさせられる事例が多数掲載されています。結びとなっている村上陽一郎氏との対談では、「読者は不在で、ただ翻訳という業績を、ここに達成しましたという意味での翻訳というのがある」ことや、学術分野の権威主義、翻訳に対する問題意識の欠如などについて触れられています。


推理小説の誤訳 / 古賀正義 -- サイマル出版会, 1983.4 [誤訳指摘][文庫版あり]
翻訳関係の本といえば主に大学教授か翻訳家が書いていた時代にあって、第二東京弁護士会元会長の弁護士が書いた異色の誤訳指摘本。サブタイトルを「弁護士が検事になって追跡した辞典」というだけのことはあり、51の原書から誤訳を抜き出し、該当する単語・フレーズを辞書形式でABC順に並べて解説しています。
誤訳指摘の類書と比較して、間違いやすい単語やフレーズが一目瞭然です。


◆誤訳辞典 / 別宮貞徳 -- 日本翻訳家養成センター, 1983.4


日本翻訳語史の研究 / 杉本つとむ -- 八坂書房, 1983.6 [学術]
日本人がどのように外国文化を取り入れ、「翻訳」をしてきたかということについて詳細に検討されています。昔の翻訳事情がよく分かり、感心させられる点も多々あります。
また、「翻訳」という言葉が、いつごろ使われるようになったのかということについても、簡単に触れられています。深みのあるしっかりとした内容ですが、研究結果に基づく分厚い学術書なので、決して読みやすい類の本とは言えません。項目索引、人名索引、書名索引(合計21ページ)あり。


翻訳はどこまで可能か / 中村保男 -- ジャパンタイムズ, 1983.7 [翻訳論(短編集)]★★★★★
『英和翻訳表現辞典』の著者による優良書。「Englishとthe English」「Iと私と自分」「ニワトリはcockかhenか」といった言語比較的な内容から、慣用句や敬語、言語構造の差や文化の差にまで幅広く触れています。ひとつひとつのトピックが数ページ程度にまとめられているため、興味のある部分から読むこともできます。


翻訳学問批判 / 柳父章 -- 日本翻訳家養成センター, 1983.12 [学術書]
日本言語学に対する批判、近代日本の翻訳(ルソーはどう訳されていたかなど)、日本における翻訳の特異な事情などに関する本。


◆翻訳からの回路 / 柳瀬尚紀 -- 白揚社, 1984.5



年代別インデックスへ


Asako Mizuno

コメント

[コメントをする]

コメント投稿

一緒にプレゼントも贈ろう!

アメーバに会員登録して、ブログをつくろう! powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト