サダの暗黒面-イメージイラスト別館-ザ・レスラー 映画イラスト
どもです。
このイラストを描いているときに、
プロレスラーの三沢光晴選手がなくなったことを知りました。
僕は格闘技を見るのが苦手なんです。
嫌いなわけではなくて、痛みに共感しすぎてつらいのです。
先日も内藤選手の試合を見ていたのですが、
途中でしんどくなってチャンネルを変えてしまいました。
チャンピオンの人柄が好きなので、応援したかったのですが、
観客席の奥さんが涙ながらに応援している姿をみたら、
たまらなくなってしまったのです。
プロレスは痛みを演出するエンターテインメントだと思います。
選手は相手の攻撃に耐えて、耐えて、耐え抜く。
三沢さんのようなスター選手はまさにそれで、
ひたすら相手選手の技を受け止め、
ぼろぼろになりながらも立ち上がる。
それは演出かもしれないけど、命がけの演出です。
映画でいえば、命がけのスタントです。
すばらしい作品を作るために命を張っているわけです。
ファンはその生き様に感動するんだと思います。
それは八百長とはまったく違うんですよね。

この映画の主人公は年老いたプロレスラーのランディ。
若い頃はスター選手だったけど、調子に乗って放蕩三昧。
人気も家族も失って、今ではトレイラーハウスの家賃も滞納するしまつ。
体もぼろぼろで、長年使用してきた筋肉増強剤の副作用により、
試合後に心臓発作で倒れてしまう。
自分にとって唯一の居場所を失い、孤独にさいなまれるランディ。
その穴を埋めるように、ずっと思いを寄せてきたストリッパーのパムに相談し、
かつて捨ててしまった娘との関係を修復しようとするが・・。

子供のまま大人になってしまったようなランディ。
不器用だけど、仲間思いで、ファンや子供たちにも愛されてる。
彼にとって輝ける場所はプロレスのリングの上だけ。
だからこそ、必死でそこにしがみつき、
命を張って戦い続ける。
それは時に無様で、悲しいんだけど、
そんな生き方も悪くないなと思う。
とりあえずこの映画をみたら
みんなランディのファンになってしまいます。

それからランディ役を演じたミッキー・ロークがはまりすぎていて、
途中まで彼が演じていることを忘れてた。
(顔が変わりすぎてたせいもあるけど・・)
あとストリッパーのパムを演じるアリサ・トメイもよかったです。
ストリッパーも体を張る仕事という意味ではレスラーと同じですね。
そこにはもうひとつの物語がありました。

なんか感想を書くのが難しいけど、
久しぶりにしみる映画でした。
しみすぎてちょっと鬱になるぐらい。
おすすめです