治る力

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鍼灸・マッサージを生業にしている者が思うことを
綴ります。ときに前向きに、ときに後ろ向きに

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上部消化器症状の疾患別の治療は次の通りです。

 

〇口内炎

口内炎とは、口腔内にできた炎症の総称で、

主にアフタ性とカタル性(舌や頬の内側を噛んだりしたこと

でできるもの)に分類されます。

※その他、びらん性、潰瘍性、壊疽性、口腔カンジタ症など

 

アフタ性口内炎は、口腔粘膜に生じる小さな潰瘍です。

白や黄色の膜で覆われ、その周りが赤くなります。

アフタ性口内炎を発症させる代表的な疾患にベーチェット病

(皮膚粘膜眼症候群)があります。

 

そのための鍼灸治療として、肩髃穴に刺鍼施灸します。

なぜ肩髃穴が口内炎に効くのか?似田先生によれば、

肩髃への刺激によって、頚部の交感神経の緊張を緩和するから。

神経質なひとは五十肩、心筋梗塞、脳梗塞また口内炎になりやすく、

いづれも底辺に局所循環障害がある。

その原因は頚部交感神経の緊張によるものだから、

肩髃穴の刺鍼施灸は口内炎に効く、ということ。

ちなみに肩髃は、眼精疲労、鼻閉にも効果的。
つまり肩髃穴の刺鍼施灸は、顔面部の粘膜の充血を改善させる
ということですね。

 

茄子のヘタを黒くなるまで焼き、冷やしたものを患部に塗るという

口内炎の民間療法があります。しみるということですし、

やったことはありませんが、結構効くそうです。

 

東洋医学では、口内炎の原因は胃熱もしは、風邪などの感染症

による口腔咽頭部の熱、とされることが多い様です。

口内炎は、心身共に疲れているときの一症状としてでるわけだから、

全身の治療が大切です。口内炎の治療に心兪や

少衝(手少陰心経の井穴)を多く用いるのも、精神的ストレスが

大きく関与している、ということですね。

 

〇胃炎

急性胃炎を起こす人は、多くの場合そのベース

に慢性的胃炎があります。頻繁に急性胃炎を起こすの

であれば、胃弱体質改善に働きかけ、急性胃炎を予防

することが重要です。慢性胃炎を起こすひとの半数以上は

心身症と見なされていますから、それも考慮した上での

治療が必要です。慢性的なものは治療に時間が掛かる

ということを理解し、生活全般に渡る見直し改善が

とても大切です。

 

花はこころをこころ癒してくれます。