♪kirakira musica♪

イタリア留学を機に家族との連絡用に開設しました。帰国後も地味~に続けていく予定。今後ともよろしくお願いします☆


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こちらに来てから一番良く本番に出しているのはGiacomo Puccini作曲の“La boheme”。
このオペラのヒロイン、Mimiのアリアを歌うことが多いのですが、
少し前のエディションが安くなっていたので先日DVDを買いました。
指揮はHerbert von KARAJAN 、演出がFranco ZEFFIRELLI。
キャスティングはMimiがMirella FRENI、RodolfoがGianni RAIMONDI。
MarcelloがRolando PANERAIとくればウン、これはゴールドエディションですね。
ま、好き好きは別れるでしょうが私は好きです。

さていきなり本題に入ってしまうのですが、私はなぜこの二人つまりミミとロドルフォが別れてしまうのかが分からなかったんですよ、昔。
決定的となる事柄、つまり喧嘩するとか浮気がばれるとか、そういう分かりやすい事件がないのに、「別れよう」という話が出てしまうのはなぜなのか。
スジをちゃんと読んで、音楽を聞いていけば分かる話なんですが。
二幕までは仲よしこよしの二人なのに、三幕の頭ではいきなり「私たちもうだめなのよ」みたいな別れ話が出てるんだけどどうしようという相談(ここまで来たのに相談もないと思うんですが、アレですかね、やっぱりあがくものなんですかね)が始まってしまうのがどうも受け入れがたいというか幕間に何があったんだというか。

スジをご存じない方にちょーざっくり説明をしますと、
ミミとロドルフォは知り合ってすぐ恋に落ち、その友人たちを巻き込んで楽しい生活を送るのですが、ミミはロドルフォの嫉妬深さとキレやすさに耐え切れなくなり別れる(今ココ)ことにするのですがミミは肺病に苦しみ最後は仲間たちに見守られロドルフォのもとで息絶える
という話です。

そうなのです、キーポイントは「肺病」。
ミミはもうその病気のせいで弱り切っていることをロドルフォは分かっていたのですね。
でも貧しい自分にはどうすることもできない。
薬を買ってやることも、医者に見せることもままならない。
だから自分が悪い奴になって嫌われて、ミミは金持ちの男に囲われるまたは拾われて十分な療養が出来ればいいと思ったのですね。

この考えをどう思うか。

ちなみにミミは自分がそこまでの重病とは思っていないようです。
だからこそ、ロドルフォは病気の重さが本人にバレないうちにさっさと行動に出てしまおうと思った、のでしょうが。


>うーーーーーーーーーーーーん、
どうして自分たちが別れる方法しか思いつかなかったんでしょうか。



ロドルフォの職業は詩人。
…そりゃ貧乏でしょうよ…(すみません
だったらカラダ使って稼ぎに出るとか、副業を増やすとか(評論のような仕事はしている)、なんとしてでもミミを自分のそばに置いておく方法を模索しないのはなぜ。
それだけ稼ぐということが難しい立場にあったのか、その点は明確ではないのですが、
3幕、「オレはミミを愛してるんだ!!!」と絶叫するくらいならもっと頑張れよ、と思ってしまうのは私がミミばかり歌ってるからでしょうか。

見ようによっては
「ミミと別れる、つまり自分の幸せを投げだしてまでミミの命を救おうとしたナイスガッツ・ロドルフォ」、
とも考えられるのですが、
忘れてはいけません、
愛し合う二人にとって喜びが共有されるものであるのと同じように、
悲劇もお互いに多大な不幸をもたらすのです。
ロドルフォにとって辛いことはミミにとっても同じこと。

ロドルフォが自分に突如辛く当ったり嫉妬深くなったりした理由を知ったミミは、
その別れを受け入れます。
そして「春になったら別れようね」という何とも不思議な取り決めをした二人。
ここも私はよくわかりませんでした。
春になったら別れる、つまり別れ話をしている真冬の今はまだ別れずにいるということ。
食べ物の消費期限じゃあるまいし、
先々別れることだけ取りあえず決めておいて、
それまでは仲良くやろうなんて無理。
私は無理。無理ったら無理。
それを敢行しようとするならその愛はどこか欠けたもの、遊びに近いものになると思うですが。

でもミミはこの時覚悟していたんでしょうね。
春になったら別れる、でも春まで自分は生きながらえることは出来ない。
だから別れとはただの離別ではなく、死別になる。
三幕終わりで
“Vorrei che eterno durasse il verno”(冬が永遠に続けばいいのに)
と呟くのは、本当なら別れたくない気持ちの表れなのだ、と私は思います。



昨日最後まで見ていて、亡くなると分かっているのにミミが動かなくなったのを見てやっぱり泣いてしまいました。
Pucciniってすごい。

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