さらに前回からの続き。底面フィルターのセットアップ、『濾(ろ)材編』です。
底面フィルターではフィルターの上に砂利などをしいて使用するのですが、何をどれだけ、どのように敷くか、そのあたりとても重要となっています。
その選択次第でナイスな濾過装置にもなれば、まったく濾過に貢献しない無駄な装置ともなりえます。
一般的な濾材とされるのが、「大磯砂」。古来からのオーソドックスな方法です。名前は知らなかったですが、ものは見たことがありました。子供の頃の水槽はこれだったな。
これをフィルターの上に全面に渡って大磯砂を敷くやり方はペットショップなんかでは一番多いパターンのようです。鯖が見た限りでは。
ただ、いろいろネットで他のアクアリウム愛好家さんたちの書き込み等を見てると、
『底砂の中でバクテリアにがんばってもらう底面フィルターにおいて、濾材としての大磯砂では表面がつるつるしててバクテリアの繁殖には適さない』、という見解が多々見受けられました。
そこで、たくさん内部に微細な穴のある、「多孔質」と呼ばれるものが濾材としてはいいようで、さらにいくつか違う材料をで2~3層重ねて使うのが最近の傾向みたいです。
最近では「ブルカミア」という土を焼成して作った特殊な濾材もあって、素晴らしい水質向上効果があり、かなりいいらしいです。
- 最初はころころとした粒のような形状なのですが、土という性質上、時間が経つと溶けていくため、徐々にフィルターにはさまって目詰まりを起こすようになるといいます。
そのため、最長2年で土ごと全とっかえしなくてはならないのでこれは除外としました。土がゴミになってしまうのは処理に困るし、なんかおかしい感じがして。
そんなことも踏まえて、半永久的に使えることを念頭に鯖なりに濾材はいろいろ研究した結果、まずはフィルターの上にダイレクトでのせる一番下層の大事なところには、『さんみ社』の「バイオボール」という商品に担ってもらうことにしました。敷くために、バイオボールは洗濯ネットみたいなものに入れてセットすることにしました。
バイオボールは兵庫にある観賞魚商品の会社で、赤虫とかのエサ製造がメインみたい。
ただ残念ながらバイオボールはメーカーの倉庫に在庫がある分だけしかすでになく、ネット通販とかでの扱いはナシ、とのこと。
よって直接メーカーに電話して、宅配で送ってもらい、代引きでの購入となりました。サイズはSサイズのみ。一袋2.5キロが2100円。代引き手数料が1000円で二袋買ったので、計5100円。うーん、ちと高いか。
届いたバイオボールは直径3~5mm、BB弾くらい?の大きさの白色・球状のもので、メーカーのHPによると、
「微孔性濾過リング・バイオボールは、1200度以上で燒結、中性ですので水質へのPHの影響はありません。大量の濾過バクテリアの定着を促し、効率の良い生物濾過を行います。一粒の芯の中にまで濾過バクテリアが住みつきます。」 と、あります。↓参照。
http://www.sanmi.com/jp/product/filter.htm
バイオボールはこれまたネットでいろいろ検討していくうちに出てきた評判の高い濾材でした。
触った感じは乾いたサンゴのようなザラリとした感じ。固い石ころですな。目視は出来ないけど、極小の穴が無数にあいているそうな。
設置あたり、いずれ行うであろう水槽の大掃除メンテ(リセットと呼ぶ)と、目詰まり防止の備えとして、
バイオボールは濾材用のネットに入れました。洗濯ネットみたいなやつです。
これをそのまま水槽に入れると白いネットが見えてあまりに不格好なので、ネット入りのバイオボールを水槽中央部に敷いたあと、ネット隠し対策として、別の濾材兼、底砂としてGEXの「ピュアサンド・粗目」をネットの周囲に『もんじゃ焼きの土手』のように敷きました。
なんでもピュアサンドにはペーハーの安定性を高める効果も期待できるとか。
↑ピュアサンドの粗目 ↑こんな感じでネットを隠してる途中の様子
で、上層部分には、ショップさんと相談した結果、エイエフジャパンの「礫(れき)」にしました。大磯砂でも良かったのですが、ペーハーのことや色見でこちらをチョイス。サイズはSで。
当初の鯖のプランでは、ADAの「アクアグラベル」にするつもりでした。水槽を買ったショップにも置いてあったし、茶色っぽい色見もいいのですが、店員さんによると、
「アクアグラベルは多少角ばっているので、底砂をパクパク口にする習性のある金魚だと、口の中を傷つける可能性もありますよ」とのこと。
で、より色見も似た、角のとれてる「礫」がいいんじゃないか、とのことで「礫」に決定。
↑
わけあって8㌔も使ってしまった礫。 ↑大磯砂に似てます。
これら3種の濾材や砂利で鯖家オリジナルの底面フィルターが構成されました。
それぞれの量ですが、
・バイオボール5キロ(2袋使用した合計)
・ピュアサンド粗目4キロ(2袋)
・礫 8キロ(3㌔×2、1㌔×2)
で、合計17キロ!うひゃー。
エバーグリーンではオール大磯砂で20キロだそうですが、他に数量データがほとんどなかったので
これでいいのか正直よくわかりません。まあ、少な過ぎるよりいいか。
各濾材や砂はバケツにいれて3回づつ水洗い。この洗い作業は4歳のチビゴン太くんにも手伝ってもらいました。いろいろお手伝いできるようになったなあ。
さて洗ったバイオボールはネットに入れたのですが、購入した量が多すぎたのか、これだけでかなり分厚い層になってしまいました。
ただ、適量を取り出して、中途半端に残すのもイヤだったので、結局全部投入しちゃいました。
あー、そうだな、ネットを大型の一枚ものにしたのが失敗だったかもしれません。
袋を小分けしてセットしたほうがキレイに敷けたかもなあ。
続いてネットの周囲をピュアサンドで囲い、仕上げは礫で上層にふたをしたつもりだったのですが、バイオボールのネットがあちこちで顔をのぞかせてしまったので、結局2回も「礫」を買い足してかぶせています。(最初は4キロで購入し、追加で4キロ)
結果、かなりぶあつい底面フィルターとなってしまいました。
ちゃんと機能してくれてるなら層は厚いほうがいいのだと思いますが、果たして…?
かといってセットしてからはあまりいじれないので、そこんところが底面フィルターの難点ですね。
これを一からひっくり返すのは相当の労力が必要となりそう。重そうだし。
ついでにいえば、ピュアサンドと礫の地層?の色合いも何かちょっとヘンだったりするので、バイオボールの上は全部礫でも良かったかな?と思わなくもないですが、まあ、組んでしまったことだし当面はこれでがんばってみます!(追記:最終的には「礫」をメインにしています)
ともかく、ようやっと土台ができたところで、アクセサリー?のセットに入ります。
水槽のセッティングもいよいよ佳境!しかしこうして書くと、長い道のりだなー
つづく…