享年90歳
筆者にとっては子供の頃から大人になるまでやっていた番組の司会者であり、今のワイドショー司会者の代表格が誰かは不明だが、少し前で言うと、みのもんた、草野仁、古館伊知郎らを足し合わせてもまだ足りないくらいの大きな存在だった。
ニュースや時事問題をわかりやすく解説するだけでなく、生活情報や芸能情報・商品情報も伝える民放ならではの番組を定着させたのはこの人の名司会があったればこそだった。
フジということに限定すれば、今なおライバルを寄せ付けぬ状態をキープしているめざましテレビの原形のような番組だったが、この番組から生え抜きである露木茂らの名アナウンサーも次々と巣立っていったことも感慨深い。
テレビで見るたびに、穏やかな気性の、とても間違いを犯しそうにない人格者という印象だったが、この人でも仕事からリタイアした後にはうつ病を発症し自殺未遂も起こしたということに、むしろ人生手仕舞いの、体力的・精神的に衰えていく時期にこそ、どう生きていくかという勝負の時期であることを実感した。
ちなみに小川さんが番組（小川宏ショー）を退いた年齢が奇しくも筆者の今の年齢である。
ご冥福をお祈りいたします。
