第7156回「インシディアス第2章 その2、ストーリー、ネタバレ ジェームズ・ワン監督」 | 新稀少堂日記

第7156回「インシディアス第2章 その2、ストーリー、ネタバレ ジェームズ・ワン監督」



 第7156回は、「インシディアス第2章 その2、ストーリー、ネタバレ ジェームズ・ワン監督」(2013年)です。


「第1章ラスト」

 『 ・・・・ 霊媒師エリーズの功もあり、ジョシュ・ランバートはダルトンを現実世界に連れ戻すことに成功しました。しかし、ジョシュと共に、"彼方"から何者かが現実世界に乗り込んでいたのです。憑依されたジョシュは自らの意思とは関係なく、エリーズの首を・・・・。 』


「プロローグ ジョシュとエリーズ」(1986年)

 エリーズは、少年ジョシュの目の前にメトロノームを置きます。「最も感じるところはどこですか」と聞きます。無線で連絡を取りあいます。ジョシュが最も感じたのは、クローゼットの中でした。多数の衣類がぶら下げられています。エリーズは手を差し入れます・・・・・。彼女が手を引いた時には、切り裂かれていました。一方、ジョシュは・・・・。


「パート1 ジョシュの母親の家にて」(以下、現代)

 ルネ・ランバート(ローズ・バーン)は、警察から事情聴取を受けていました。警官は写真を見せながら尋問します。「夫のジョシュが、エリーズを絞め殺したんじゃないですか?」、ルネは否定します。首に残された手形との照合については後日連絡すると警官は告げ、ルネを帰します・・・・。


 ジョシュ(パトリック・ウィルソン)は、妻と3人の子どもを連れて、母親ロレーヌ(バーバラ・ハーシー)の家に引っ越します。長男のダルトン(タイ・シンプキンス)は、霊感があるのでしょうか、感受性の強い男の子です。次男は普通の子、長女はまだ赤ちゃんです・・・・。


 ジョシュは、超常現象は家に憑りつくものだと考えていたのですが・・・・。最初に何ものかの存在を感じたのは、ルネでした。赤ちゃんのおもちゃが深夜に光ったり、赤ちゃんがベビー・ベッドから落ちていたりしていたのです。幸いだったのは、赤ちゃんにケガがなかったことぐらいです。




 そして何よりも不安にさせられたのは、白衣の女でした・・・・。一方、ダルトンも違和感を感じていました。弟が作った糸電話が、深夜に"彼方"から掛かってきたのです。糸の先はクローゼットの中でした。引くと・・・・(ここで館内に絶叫が轟きます。何度か、大音声で驚かされます)。


 出てきたのは少女でした、その時、ルネがダルトンをゆすって起こしていました。「ママの後ろに何かいるよ」・・・・。ルネの恐怖が最高潮に達したのは、赤ちゃんが消えた時です。家中を探しているときに、何者かが現れ襲ってきたのです・・・・。ルネを起こしたのは、ジョシュでした。赤ちゃんも無事でした。


「パート2 霊媒師カートとふたりの仲間」

 家の中の異変に、ロレーヌも気づいていました。そして、亡きエリーズの盟友というべきカールも、超能力研究者のふたり組、スペックスとタッカーからランバート家の異変について聞かされていました。3人は、異変の謎に挑むことにします。




 ロレーヌは、ルネに語ります。「異変は家に憑りついてるんじゃないわ、ジョシュに憑りついてるのよ」、そう語ったロレーヌに、カールたちが接触します。ロレーヌはかつて病院で働いていたことを話します。そして、子ども時代のジョシュが、パーカーという重態の患者を激怒させたことも・・・・。


 後日、パーカーという患者とロレーヌはエレベーターの中で乗り合わせました。看護師詰め所でそのことを指摘すると、「パーカーさんは、昨日屋上から飛び降り自殺をしました」と教えられます・・・・。ロレーヌたちは、今では廃棄された深夜の病院に向かいます。やはり・・・・。「パーカー・クレインという男の家に行こう」


 パーカーの家も廃屋となっていました。ここからは現実世界と"彼方"が交錯して描かれます。暗闇の中、ロレーヌたち4人は懐中電灯の明かりで捜索します。異変は、パーカーの寝室で起こりました。少女向きの部屋に装飾されていたのです。何か変です。


 最大の発見は地下にありました。死蝋化した死体が十数体も置かれていたのです。箱の中には、「黒衣の花嫁」事件の切り抜きが多数入れられていました。パーカーが、女装して花嫁たちを誘拐し殺していたのです。再び、パーカーの寝室に行きますと、少女がベッドに腰掛けていました。


 しかし、その少女は女装した少年期のパーカーでした。そこに母親が現れます。「あなたはパーカーじゃないの、マリリンよ」、狂気の表情で母親はまくし立てます・・・・(母親の異常な執着が、パーカーをサイコ・キラーに追い込んだという設定です)。


「パート3 現実世界と"彼方"、それぞれの闘い」

 ロレーヌはカールたちにすべてはジョシュに原因があると話していました。ジョシュを眠らせることにしたのですが、思わぬ反撃に3人とも昏倒させられます。そのことが原因となり、ジョシュは幽体離脱します。離脱した肉体は、カールと共に"彼方"の世界に迷い込んでいました。




 ジョシュとカールを待っていたのは、死せる霊媒師のエリーゼでした・・・・。一方、現実世界のジョシュは何者かによって憑依され、家族を襲っていました。皆殺しにするために・・・・。以下、結末まで書きますので、ネタバレになります。


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 家族を襲うジョシュは、スティーヴン・キングの「シャイニング」のイメージに重なります。ルネは子どもたちを連れて地下に逃れます。ジョシュは斧を片手にドアを破壊し、ルネたちに迫ります。長男のダルトンに過去の記憶が蘇ります。ダルトンは、糸電話を通じて、"彼方"にトリップします・・・・。そんなダルトンを憑依したジョシュがハンマーを振りかざし、殴り殺そうとします・・・・。ルネは何もできず見守るだけでした。




 "彼方"では、パーカーの家で最後の闘いが始まっていました。ロレーヌ、カール、エリーゼは、パーカーと母親の確執を知ることになります。「マリリン!」、そんな母親を封じたのは、エリーゼでした。近くにあったおもちゃの木馬を、パーカーの母親の頭部に振り下ろします・・・・。


 エリーゼは、ジョシュに現世に帰れと言います。そこにダルトンの声が聞こえたのです・・・・。場面は現世の地下室に戻ります。振り下ろそうとしたハンマーをジョシュは投げ捨てます。「ルネ、わたしだ、心配しなくていい」、ジョシュの顔からは狂気が消えていました。ダルトンも糸電話を通じて戻ってきます。


 そして、カールはじめ3人の超能力研究家の意識が戻ります。カールは、ジョシュとダルトンに催眠治療を施します・・・・(催眠治療を通じて、冒頭シーンの一部が再現されます)。すべては終わりました。


「エピローグ 何者かふたたび」

 スペックスとタッカーは、ある家庭を訪問していました。「困っている家族の役に立てるのではないかと考え、訪問させていただきました」、女の子は、ふたりの後に誰かいると指摘しますが、何も見えません。実はエリーゼが立っていたのです。


 エリーゼは家の中に入っていきます。車椅子の少女がいました。その後ろには・・・・、エリーゼは絶叫します。


(補足) 写真は"Yahoo!映画"から引用しました。カールは、アルファベットを記したサイコロ多数を、こっくりさんのように使います。面白いアイデアです。ロレーヌは親ばかな姑でなく、公正な見識を備えた賢明な母親として描かれています。


(追記) 簡単な感想と第1章のあらすじにつきましては、"その1"に書いています。

http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11747199487.html