2010-12-24 17:52:07

『流出「公安テロ情報」全データ』出版についての見解

テーマ:流対協から

『流出「公安テロ情報」全データ』出版についての見解


会員社である株式会社第三書館は『流出「公安テロ情報」全データ』を11月25日発行した。ネット上に流出したイスラム教徒や公安捜査員の個人情報がそのまま記載された内容である。初版は2000部発行された。

これに対して、国内に居住するイスラム教徒2名が、該当箇所(4ページ半)を抹消しないかぎり出版を禁ずる旨の申し立てを東京地裁に行い、11月29日に発令された。これを受けて第三書館は、該当箇所を抹消して、3000部を重版したという。その後、他のイスラム教徒7名も出版停止の仮処分申請(数十ページとカバーなどの抹消)し、12月10日に発令された。この間、被害弁護団も結成された。

本書が、第三書館が主張するように「公安警察の違法捜査を告発した」「国際テロ対策という名目のもと、あからさまなイスラム敵視政策が日本で実行されたことを暴露した」ことは、一定の意味があった。公安警察が、公安捜査員の健康情報を含めた家族の情報を収集し、イスラム教徒やその関係者、友人までも、手当たり次第に国際テロの被疑者扱いして捜査している実態は、人権侵害そのもので、到底許されるものではない。この人権侵害の捜査と漏洩の責任は、警視庁公安部そのものにある。

しかし、ネットで流出した情報を出版社が書籍にする場合は、人権擁護の観点から個人情報、センシティブ情報等について慎重な配慮が必要だ。その意味で、流出情報をそのまま収録することが、上記の出版の目的にとって不可欠であったかは、当然論議が分かれるところだ。自らの発意と決断によって出版した結果起こりうる責任もまた出版社が負うべきである。我々出版社は、言論・表現ならびに出版の自由・知る権利の行使と人権・「私人」のプライバシーの保護の間で、慎重に検討し責任ある判断をすることが、いま求められている。


また、トーハン・日販・太洋社は同書の配本を拒否した。言論・出版の自由が、流通を保障されて担保される以上、配本拒否は言論・出版の自由と読者の知る権利に大きく影響する。したがって、明確な理由と根拠を示すべきであり、安易に行われてはならない。

警察が2か月もの間、自らの情報流出を認めない中、被害弁護団はすでに地方公務員法(守秘義務)違反で被疑者不詳での刑事告訴を行った。警察はようやく12月24日になって、自らの情報流出を認めたが、今なされなければならないのは、警察の違法捜査・情報の漏洩の実態とその責任を明らかにし、その結果、人権・プライバシー侵害を被ったイスラム教徒を救済することではないか。


2010年12月24日

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

ryuutaiさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。