竺仙(ちくせん)の浴衣
テーマ:日記の目つい先日の記事「水無月日記 京都の目SP 総目次(2005年6月篇)
」で
チラリと書かせて頂きましたが、僕は今年、浴衣を新調しました。
それは来月16日の大文字さん
を見に行くため。。。
大文字さんは毎年8月16日にありまして、去年は月曜日だったものですから、
僕の仕事のお休みの日(月・火)に、夏期休暇(水・木・金)をプラスしまして、
当日、京都時代に仲良くしていた受付嬢の方と見に行く約束をしていたのですが、
京都へ向かって走行中の高速道路で大きな事故があったらしく、着いた頃にはもう遅し。
泣く泣くふたりでお食事だけをして帰ったのです。
その翌日、いつもの京都の友人たち
と会ったとき、
その日はみんなで浴衣を着て見に行ったのだという。
ええっ!?仕事の日だから見られないんじゃないの!?
大文字さんの日は特別やろ。
それで今年は火曜日に行われる大文字さんにリベンジすることになりました。
さて、僕の持っている浴衣といえば、日舞のお稽古で使っていた、
どれも味気ない、地味なものばかり。もっとも、稽古着ですから当たり前ですけど。
そこで浴衣を新調しようと思い立ったのですが、
僕が着たかった浴衣の柄はただひとつ!それは波千鳥の柄の浴衣!
今となっては死語の類ですが、僕のマイブームというやつは、
以前の記事「京都の目SP~5月4日②千鳥づくし篇
」で書かせて頂いたとおり、波千鳥の文様。
だけども波千鳥の柄の浴衣は女性にはあるんですけど、男性にはない。
こりゃあ、既製品でなくて、反物から買って仕立てねばならぬ!
浅草、銀座と、呉服屋さんから卸問屋さんまで探しても見つからず、
たまたま電話のかかってきた建築家の女友達
に愚痴る。
いま途方に暮れているのだよ。。。
それなら古典柄の生地で有名な東京日本橋の竺仙
(ちくせん)さんにあるかもしれない!
ホント!?さすがご実家が呉服商だけあるね。
だけど直接行って買えるものなのかね。その反物があるのかね。。。
またまた途方に暮れていると、心強い味方の登場。
ご実家が室町で商いをされている、京都出身の大学時代の同級生で、
今はご実家の商いを手伝っているかよちゃん
が、、、
近々東京に仕事で行くし、竺仙さんなら日本橋三越本店
で扱ってはるやろから、
そのときに付き合ってあげよか?
それに売場に波千鳥の反物がなくても、三越は竺仙さんと近いから、
すこし待てば探してくれるやろ。
すごい。本職だもの。最初から相談すれば好かった。。。


その日、かよちゃんに付き合って頂いて見つけた生地は、画像左の「藍地で大きな波千鳥」の柄のもの。
この反物の色違いといいますか、藍地が白地のものは、
昨年2004年の「竺仙浴衣人気ランキングベスト10
」の第2位だったそうです。
今回のトップ画像にある、女優の戸田菜穂
さんがお召しになっているのがソレ。
こちらの彼女がお召しになるんですね?
いえ、僕ですけど。。。
(あっ)そうですか。。。
やはり波千鳥といえば女性のもの。この売場の責任者と思しき女性は驚きを隠せない。
ついに波千鳥の反物を見つけて小躍りしている僕は、もうコレで決めてしまおうかと思ったのですが、
かよちゃんが反物のリストを捲りながら「小さい波千鳥の柄もあんねんな」と呟き、続けてこういう。
白地と藍地の生地を使てな、
しかも大きい波千鳥と小さい波千鳥の生地を使って作るのもお洒落やな。
ずっと僕たちを案内している売場の責任者と思しき女性は、
しばらく前から、かよちゃんのことを「この女・・・只者ではない」という表情をして見ている。
で、作ることにしました!波千鳥フェチの名にかけて!
下手にケチってあとで後悔するくらいなら、バシッと決めてしまえとばかりに。
2週間ほど経って日本橋三越本店から連絡があり、
画像右の「白地で小さな波千鳥」の柄の反物が見つかったとのこと。

ふたつの波千鳥の反物から、かよちゃんアドバイスの浴衣を仕立てます。
設計図ではありませんけど、お誂え申込票から店員さん手書きのオーダー票。
ふたつの波千鳥の反物を使って仕立てるので、
お誂え申込票の右端にあるように「半身仕立」。
左端に「踊り用」と書いてあるのは、僕の経験上からなのですが、
これを着て日舞を踊ることはないでしょうけど、袖をつまんだり、袖を返したり、
そんな仕草が自然に出来るように、すこし袖を長めにと店員さんにお願いしたためです。
1反で充分に1人の浴衣が作れるので、2反も使ってますから生地が余る。
それは勿体ないと思いましたので、右端に「逆色でもう1枚仕立て」とあるように、
色違いの浴衣も仕立てました。つまり今年は一気に2枚も浴衣を仕立てることになったのです。
僕に好い人でもいて、その方と色違いの浴衣を仕立てられたら、
それはどんなに粋で色っぽいのかと、想ったりもしたんですよ。残念。。。
さぁ、こうなると次は帯ですね。
記事冒頭のリンク記事
で、、、
この紅い鼻緒を選ぶには理由があったのですが、
それはまたの機会にご紹介する記事にて。
と、書かせて頂いた、紅い鼻緒を選んだ理由なんですけど、僕は波千鳥フェチですから、
やはり波千鳥といえば京都先斗町の紋章
、その紋章は赤い提灯
に揺れている。。。
となると、浴衣は当然に藍地ならば、せめて帯と下駄の鼻緒は紅く行こうと決めたから。


三越三越本店で買った「唐桟
(とうざん)の紅い帯」。完全な紅ではないところが気に入りました。
この浴衣と帯を以って、おなじく上記リンクの記事でご紹介した、
紅い鼻緒の下駄を仕立てることになったのです。今年の夏は気合が入りまくりです。
あぁ、そうなると小物も欲しい。。。
今回のためにという訳ではなく、以前から欲しかったけど機会がなかった、煙管と煙管入れ。
浅草にある喫煙具専門店の前を通るたびに、立ち止まって目をつけていたもの。

会社の後輩・焼き物の家
くんと、銀座と浅草で鰻を食べた日
に買いまして、
国産の刻み煙草では唯一の発売品目となっている「小粋
」も併せて買いました。
いままで浴衣というと稽古着という感覚しかなかったのですが、
よくよく考えてみたら、お洒落着としての浴衣を仕立てたのは生まれて初めて。
来月16日。京都先斗町界隈を、波千鳥の違いの柄に紅い帯に鼻緒の男が駆け抜けるはず。
実際に着てみた感じは、僕のお気に入りブログ「着物の葛籠
」さんが開設しているコーナー、
「*本日のコーディネート*
」の真似っ子をした記事を後日アップしなくては。
<この記事の関連記事>
2005年8月8日付「浴衣生地のシャツ
」、
2005年8月30日付「京都の目SP~8月16日③五山送り火篇
」、
2005年12月29日付「東京浅草新仲見世のMIYOSHIYA
」も併せてお読みください。
読んだらここをクリックしてね






1 ■すてき!
すごいですね!
ここまで波に千鳥がお好きだったとは。
仕立て上がりが私も楽しみです★
私も来年こそは浴衣を…。
今年はボーナス一年目&お引越しで、あんまりお金がないので贅沢できません。
でも、龍の目さんのそろえ方、本当にうらやましい。
うん、ケチっちゃだめですよね!
私はよくそれで後悔しますから。。。