民法改正14〔売買〕

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 今回の民法改正の大テーマを記載させて頂きます。従来の考え方とかなり違いがあります。実務家にとってはかなり重要な改正になってくるのではないでしょうか。


 従来,売買契約の目的物(特定物)に「瑕疵」があった場合,法定責任説という立場から買主は売主に対し信頼利益の損害賠償請求,解除ができるにとどまりました。買主の一番の要望としては,瑕疵のないものに代えて欲しい,修理欲しいというものだったのですが,そのような要望を容れることはできないとされていました。

 改正法では法定責任ではなく契約責任説というものが採用されることになりました。その結果,瑕疵ある物の売買契約が締結されたような場合,売主は買主に対し追完義務を負うことになりました。売主の責任が加重されることになりました。


 その結果,買主は売主に対し,追完義務を要求できる他,履行利益の損害賠償請求も可能になります。


 その他,瑕疵担保責任に関する規定が契約責任説の立場から改正されることになります。


 もっとも,今回の改正が必ずしも買主に有利になったというわけではありません。契約責任ということで債務不履行責任の一種とされたことにより,従来のように売主に責任がないような場合に損害賠償請求をすることができなくなりました。


 その他にも重要な改正がありましたがここでは割愛をさせて頂きます。


               弁護士 西口 竜司


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