民法改正10〔保証契約〕

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 今回の改正の大きなポイントになってきます。基本的には判例法理等の明文化になってきます。例えば,保証人による取消権行使についての条文が明文化される等です。


 もっとも,連帯保証の契約にあわせる形で連帯保証人について生じた事由が主債務者に影響を及ぼすのかという問題について,連帯保証人に対する履行請求について,主債務者に影響を及ぼさないとの結論に至りました。


 さらに,根保証に関する規定についても,保証人の保護を図るべく極度額の規制を広げ,また,元本の確定事由に関する規定の改正等が行われます。

 この分野の改正は賃貸業を営んでいる方にとっては大きい改正ではないでしょうか。連帯保証人と個別の極度額を設定した契約を締結することになるからです。


 最後に,一番大きい改正になってきますが,法人保証の制限が行われます。従来,法人に対する貸付にあたって金融機関は代表者だけではなく取締役,家族等を連帯保証人になることを求めておりました。これでは取締役等第三者の運命も会社もろともということになり,第三者の生活を脅かすという問題がありました。そこで,改正により軽々に保証人に就任できないようにするため,保証契約を締結するためには公正証書の作成を義務付けることになったのです。

 金融機関として,今後貸付にあたって,融資の判断が難しくなってきそうです。経過措置次第では新たに契約を締結し直すといったことも出てくるかもしれません。

 そういう意味で実務的に大きな改正をと言えます。


                   弁護士 西口 竜司


 

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