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震災から五年。


あの日はレコーディング期間突入間際でとてもバタバタしていた時期だったように思います。

僕が瞬間を迎えたのは雑誌の対談企画に向かう道中に仮眠しようとして入ったネットカフェでした。
揺れで目が覚めると、棚が崩れる音や他のお客さんの不安そうな声、そして感じたことの無い大きな揺れで「これはただ事ではないかもしれない」と感じました。

編集部に着いて対談を始めてからも何度も起こる余震のたびにテープを止めて机の下に避難を繰り返す、そんな状況でした。

電車は動いておらず、駅は信じられない数の人で溢れ、携帯の電波も途切れ途切れ。
予定していたレコーディング前最後のプリプロを中止して歩いて帰りました。

そこから日が経つにつれ徐々に入ってくる報道やネットの噂から、何が日本に起きてしまったのか少しずつ見えてくると共に、大変なことが起きてしまったと少しずつ実感するようになりました。
ライブなどのスケジュールはキャンセルになり、レコーディングは最低限の明かりの元でということで続行。
何が正しいことなのか何も分からない状況の中、とにかく限られた出来ることに必死でした。



そして2013年の4月に石巻へ震災の視察に行く機会に恵まれました。


一人の人間として純粋に現地の状況をこの目で見たいという気持ちと、震災当時バンドとしてチャリティーなどのアクションを起こすことが出来なかったのがどうしても心残りで、これからの自分に出来ることの手がかりを探したいという思いもありました。

ずっと遠くまで更地になった当時の市街地、瓦礫の山、埋め立てが追いついていない漁港、2年経っても仮設住宅で暮らす方々、すべてが衝撃的でした。

時期的にはそろそろ東北に対してポジティブな雰囲気のものが増え始めていた頃だったけど、少なくとも自分自身の目で見たものは、まだまだ復興には時間がかかると思わされるものばかり。

このままではいけない、忘れてはいけない、何かを続けなくてはいけないと強く思った旅でした。


あの日から自分はファンや関係者を巻き込んで何か表立ったアクションを起こすことが出来たかと言われると、出来ていない。
アーティストとしてそれだけの力が今の自分には無いことは今日までの活動で何度も痛感しました。

日々に忙殺されて視察にもあれ以降は行けていない。
自分の生活を投げ打って現地に駆けつけることも今は出来ない。

では、今自分が出来ることは何だと問われると、「思いを持ち続けること」に今は尽きると思っています。
そしてそのことをこうして年に一回、まずは発信してみる。


誰かと共有してみる。


そうして蒔く種で、いずれ何かの形で誰かの直接的な力になると思う気持ちを決して忘れない。


その時はみんなもどうか力を貸してください。


今イメージしているものを実際に行動に移せるように「思いを持ち続けて」これからも生きていきたいと思います。



東日本大震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げると共に、現地の方々の一日も早い復興を心からお祈りいたします。

R:K
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