【魁!GP塾 】帽子山宗の販売促進塾

何も知らないクセに生意気な若造だった頃の自分に言い聞かせるように書いてます。マーケティングを学んで実践した事。そこから気づいた視点などなど。僕と同じような事業継承者さんのためになれば嬉しいです。


テーマ:

和倉温泉で釣りばかりしてた旅館の若旦那が、山代温泉の旅館「宝生亭」を任されて、はや5年が経過しました。

こんにちは。

いきなり、宝生亭のトップになる事を指名されたのは、山代温泉に引っ越してくる1か月前。

「廃業寸前旅館」という難ある物件で悪戦苦闘してきた帽子山です。

ひどいっすよね~。

週に14回くらい釣りに行ってたクルクルパーの若旦那に、そんな難しい事をやれだなんて・・・。

今ではこんなですから、あの頃が本当に懐かしいです。


いや、どんなだよ?(笑)


それはさておき、今日のお話は「お客様、もう二度と来ないで下さいね♥」というお話。

この言葉は、僕の最悪の局面に、最強にビビッて、最大限にお客様に喜んで頂くキッカケになった言葉です。いえ、お言葉です。

こんな事を言い放ったのはこの人。






左の小さいのではなくて、右の着物の人。

そう。宝生亭の女将であり、4人の子供の母であり、僕の嫁の帽子山麻衣。


ブログも書いてます。
→山代温泉 加賀の宿『宝生亭』女将、帽子山麻衣のブログ



僕がSEO対策だとか、ブログ集客や書き方セミナーをしたり、参加したりしてるのに、ブログ記事タイトルに「あ!」とか付けて、一日2000ほどのブログPVがある嫁です。

もう、ハンパない(笑)


あ、話を戻しますね。


「お客様、もう二度と来ないで下さいね♥」


なぜ、こんな言葉を言い放ったかと言うと、

先に書いたように、僕達夫婦は山代温泉の廃業寸前旅館を引き継いで経営している夫婦で、宝生亭を引き継いだばかりの最初の2年は、それはもう地獄のような日々でした。

金融機関の借金はもちろんの事、元経営者やスタッフの雇用も、取引先の借金も引き継ぐという中々の条件で、僕達は経営を引き継ぎました。

なんせ廃業寸前の旅館ですから、当時は旅館の設備はボロボロででも直すお金も無いのでクレームのヤマ。

経営者やスタッフは売上が伸びると仕事が増える事を嫌って前向きな事にはとにかく反対でヤル気無し。

料理は何年間もメニューを変更した珪石がなく、廃業するのもなるほどと深く頷ける最悪の状態でした。


外来入浴を増やすと、風呂のお湯が無くなるだとか・・・
(いや、そんなお湯を使える訳ないよね)


何か指示を出すと、トップダウンの会社は好みませんだとか・・・
(トップダウンするほどスタッフ数いないじゃん)


予約を取らないお部屋を2部屋以上空けとかないと、オーバーブッキング時に困るだとか・・・
(いや、お客さんがいないから潰れたんだよね・・・)


当日の追加料理オーダーが入ると、料理長がキレるとか・・・
(料理を作るのが仕事でしょ?)


男性スタッフが仲居さんに不倫をもちかけるだとか・・
(もう最悪・・・)


元経営者の息子は2,000円とかで宿泊予約を取ってくるし・・・
(潰した自覚ないよね?)


潰れる理由は100や200じゃない中で経営を引き継いだもんだから、最初の2年はお客様からはそれはもうクレームを頂き放題。

そんな酷いスタートから始まり、設備不備などは少しずつ改修し、元経営者陣や料理長やスタッフが辞めて入れ替わり、僕らの得意な団体集客が回り始めた頃の事でした。

それでもやっぱり全てを良くする事はできなかったのですが、その時は、自分らの最大限と思える料理や施設やサービスでお客様をお出迎えをして、その評価も良く誇りを持ち始めてた頃でもありました。


でもそんなある日、嫁が宴席から泣いて帰ってきたんですね。

ていうか、その頃はほんとよく泣いていて、精一杯に仕事をしてもクレームを頂くもんだから、そりゃ泣きますわね。

その頃は設備やサービスやスタッフの事など、少しずつ上手く行きかけていたのですが、すごく無理をしていました。

「お客様は神様だ!」の言葉を信じて、クレームを頂けたら「教えて頂いて感謝だ」くらいの事は当然のように言ってて、だから、クレームがスタッフみんなの成長のチャンスだ!とか言いながらも、

内心では「山代温泉の旅館を再生出来なければ撤退!それは恥!そうならないタメには自分を殺してでも笑顔!だから全てのお客様に良い顔をしなければ!」と、自分のプライドと売上の事ばかり考えていました。

要するに、お客様やスタッフのためと言いながら、自分のプライドの事ばかり考えていた。

その当時の嫁も考えは同じで、「何とかして仕事を増やさなければ食べていけないし、お客様に嫌われたらもう一度廃業寸前に陥る。そんな恥ずかしいマネはできない」と思ってたそうです。

その結果、夫婦喧嘩は絶えないですし、子供もその姿を見て不安がるし、年長さんにもなるのにお漏らしをするようになったりと、、、せっかく築き上げた仕事の実績が、今度は家庭からもう一回崩壊しそうな日々でした。


もう限界の限界。


売上が上がっても僕も嫁もスタッフもお客様も誰も幸せになんてなれない…

だったら何のために仕事をしてるんだろう…

もう全て諦めてゼロにしちゃおうと思った時、どうせダメなら…と、ふと僕のクチから出た言葉がありました。



「お客様を選べばいいじゃん」


「クレームを言うお客様なんて来なくていい」


「後はなんとかすっから」



なんかそんな事を宴席から泣いて帰って来た嫁に言ったような気がします。


うろ覚えかよ(笑)


でも、その次の日の嫁の笑顔と、言葉は忘れもしません。

宴席から帰ってっきた嫁が、いつもと雰囲気が違って楽しそうに帰ってきたんです。



そしてその笑顔のクチから出た言葉が・・・



「お客様、もう二度と来ないで下さいね♥」

「って、言ってきちゃった♪」






えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!???




お客様を選べって言ったけど、そこまで言ってないからーーーーーーーー!!!!!


いやぁ、これにはマジでビビりました。


潰れた旅館が立ち上がり始めたばっかりの頃で、集客もおぼつかない頃でしたから、しかも団体様に向かって「もう二度と来ないで下さい」ですから。

でも、僕も「お客様を選ぼう」なんて言った手前、後に引くことも出来ず、


「う、 うん、  そんな感じ  だよ・・・・」


だなんて、、、めっちゃ強気になり切れない返事をして、内心ドキドキしたのを覚えています。


でも、そこから今の集客の体制が整い始めたんです。


現在の宝生亭は、10・11月は60日ほぼフル満室の定員稼働120%を超える集客をしてるのに、ほぼほぼクレームなんて出ません。


それはお恥ずかしい話、経営者やスタッフの質が高いからではなくて、理不尽なクレームを言うお客様には二度と来てもらってないから。


僕のマーケティングの師匠の藤村正宏先生は、


「お客様から選ばれるためには、お客様を選ばなきゃいけない」

と言われます。


誠意を見せろ!料金を下げろ!言う事を聞かないなら他の旅館に行くぞ!と脅しやクレームを言うお客様に時間と経費をかける暇があったら、こんな未熟な宝生亭でも「大好きだよ!」と言ってくれるお客様に、「大好きです!」と心を込めておもてなししたり心を届けるべきです。

そして、せっかく大好きだ!と言ってくれる有難いお客様がいるのに、それを無視してクレームや理不尽なお客様の方に時間と経費をかけるなんて不公平です。


こんな宝生亭、いえ、そんな悪くない宿ですが、、、、こんなこんなと言ってると現場で誇りを持って一生懸命に働いてるスタッフさんに失礼ですよね(汗)

もとい、この宝生亭を大好き!と言ってくれるお客様は、とても有り難い事にこの宝生亭を好きであろうお客様を連れてきてくれます。


最初は少ない少ないファンですが、そのファンを大切にする事で、次のファンを呼んできてくれるんです。

その輪が段々と拡がり、2ヶ月フル満室という状況を作ってくれてます。


ファンはファンを呼ぶ


逆の立場で考えると、確かにそうなりますよね?

僕はクロスバイクでサイクリングをするのが好きですが、明らかに運動音痴そうな人を自分の趣味の世界に誘わないですもんね。

ファンはそもそも、ファンを呼ぶようにできてるんです。

ではその逆は??

クレームを言う人にヘコヘコ、ヘラヘラしてその人を大切にしていると、クレームをいう人が居心地の良い宿になって、そんな人ばかりになります。

また、せっかく無条件に「大好き!」と言ってくれるファンは、その姿に呆れて去っていくでしょう。


「お客様、もう二度と来ないで下さいね♥」



この言葉は、僕の最悪の局面に、最強にビビッて、最大限に売上に貢献し続けてる言葉です。いえ、お言葉です。

でも、これが僕達を愛してくれるお客様のために最も大切な言葉なんですよね。


嫁、ハンパない(笑)


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