2009-03-07 10:45:40

銀魂 二次小説 棘(トゲ)

テーマ:夢小説 銀時

銀沖祭参加小説5本目~♪

(銀魂ファンサイトであって公式とは関係ございません)

※血の表現があります
もっちの銀恋∴銀魂夢小説-銀沖祭2


~棘~トゲ


春めいてきたが明け方の空気はまだまだ肌を刺すようだ


天人の襲撃に仲間とはぐれ気がつけば一人山をさまよっていた


「腹減った・・・」


疲労困憊で体中がギシギシと軋む


そのうえ猛烈な空腹は気を荒立たせるには充分だった


山里に近づいてきたのか道にワダチの跡が見えて幾分ホッとし肩の力が抜けた頃、どこぞの山寺の墓場に迷い込んだ


食べ物にありつけるかと思ったが無人の寺らしく、中はもぬけの殻で悔し紛れに本堂の柱を蹴り上げた


「オイ」


小さな呼びかけに振り向けば10歳にも満たないようなガキがこちらを見ている


一瞬女の子かと見間違う容貌だが、その衣服から男の子だという事が知れる


「誰でぃ 汚いなりしやがって!さっさとこの村から出て行きやがれィ」


可愛らしい口元から発せられるのは外見と違いすぎるほどキツイ言葉


「ガキがお前こそこんなとこで何やってんだ 母ちゃんに叱られてここに隠れてんのか?」


柱に一度もたれかかるともうダメだった


足が固まったようになってそのまま座り込む


「お前ジョウイシシってやつだろぃ?お前がここにいると天人がやってくる!さっさとどっか行きやがれィ!」


「ギャーギャーうるせぇな 発情期にはまだ早いぞコノヤロー」


刀を肩にもたれさせ抱きしめるようにウトウトと眠りに落ちようとした時頭を叩かれた


「出て行けよ!!」


「いいかげんにしやがれ!」


堪忍袋の緒が切れたとばかりに頭を鷲づかみにして床に押さえ込んだ


「オレは腹減ってるし体は痛ぇしでマジ腹立ててんだよ!!どっか行くのはてめぇの方だ!」


「幼児虐待禁止だろぃ!」


「そんな言葉幼児はしらねぇっつうの!!」


大声で叫ぶとめまいがした


腹ヘリ限界・・・・


「おめー母ちゃんと仲直りしてなんか飯もらってきやがれ」


そう言ってそのままズルリと横に倒れこむと、ガキの生意気そうな瞳が少しかげる


「母ちゃんはいねぇ」


「あそ じゃあオレといっしょだな」


「・・・オレなんか父ちゃんもいねぇんだぜぃ」


何の自慢してんだ?こいつは


「じゃあ オレと一緒だな 天涯孤独ってやつか」


自嘲気味に笑い顔をあげるとその場にもうガキはいなかった


「やべ・・・幽霊だったか?寺だし」


幽霊だろうが妖怪だろうがとにかく眠りたかったし、埃っぽい床で意識を闇にまかせた




「はぁ・・・」


どれくらい時間が立ったのか


ボロボロにはがれた障子のすきまから茜色の陽が差し込んでくる


夕方まで寝込んじまったのかと起き上がろうとしたが体が動かない


かっ・・・金縛りィィィィィ!?寺だしマジでかアァァァ!!


「おい!いい加減に起きたらどうでぃ」


「は?」


いつの間にかオレの体にさっきのガキが馬乗りになって座っている


「てめ何してやがんだ」


金縛りの原因を振り落とすと同時に床に置かれた包みに気がつく


「食っていいぜぃ」


ガキが挑戦的な目で睨んでくる


泥団子じゃねぇだろうなと恐る恐る包みを開けば白米の握り飯があった


「いいのか?」


こんな時代白米なんざ、どこの金持ちかと見つめれば鼻を鳴らされた


「その代わりジョウイシシや天人について聞かせろぃ!アンタ天人何人斬ったんでぇ?」


ガキはいつの時代でも残酷だ


好奇心という名で人を容易に傷つける


「とにかく先に食わせろ!!」


「だめだ!話を~」


うるせぇとばかりに腕のリーチ差を利用してさっさと握り飯を奪い取る


「あ、コノヤロー!!」


「いっただきます!!」


極限に達した胃袋に流し込むためむさぼるようにくらいついたとたん、むせ返った


「ゴホッ・・ガホォッ!!なんだこりゃ?なんで握り飯に唐辛子が!?」


何ですかこれ何かの罰ゲームウゥゥゥ!?


器官に入って咳が止まらないが今の空腹なら何でも食べれるように思う


よく見れば唐辛子が均一にまぶしてある赤い握り飯を背に腹は変えられぬと口に突っ込んだ


けどやっぱ 辛ェェェェ!!!


「うちの姉ぇちゃんが作るのは全部そうなんでぃ」


「あ?なんだお前天涯孤独じゃねぇのか」


「いちゃ悪いかよ!?」


別に悪きゃないけどと辛さに泣きながら残りの握り飯をほおばる


「なぁ 飯喰ったんだし教えろぃ こんな戦いいつまで続くだ?」


「さぁ 天人があきらめるまでじゃねぇの?」


「アンタ・・・・なんも考ねぇで戦ってるのか?」


最後の飯粒を指から舐めとりハァとため息をつく


「飯がまずくなる話すんじゃねぇよ」


のどの渇きに外にでて井戸を覗くと水は生きているらしく桶を落とした


「確かに、これからどうなるかなんて 最近考えるのがめんどうになってたな」


「だめな大人・・・」


いちいち腹が立つ奴だなと、舌打ちしながら水を汲んでいるといきなりスネを蹴り上げられた


「いて~~~!!何しやがんだって、あ?おい!」


「天人との戦いなんて早く終わらせろ!!」


走り去っていくガキの背中を見つめていると、風の中に血の臭いを嗅ぎ取った


「天人か・・・」


握り締めた手のひらに痛みを覚えてよくみると棘がささっていた


抜こうとしても奥に入り込んでしまい無理だなとさっさと諦めたが、下手な傷よりこういう痛みのほうが厄介に思える


「ちっ・・・」


天人はオレを追って来たのかもしれない


このまま奴らが里に降りられてもめんどくさいと、ガキが走っていった道を追いかけた




ただ目の前の天人を蹴散らしていけばいつか仲間を護れると思っていた


なのに明けても暮れてもオレがしている事は殺戮の繰り返し



「先生の教えを忘れたか」


高杉が憤慨して怒鳴る


「なぜにこの国の未来を憂えぬ?」


ヅラが悔しげに叫ぶ


「一緒に宇宙にいかんか」


辰馬が好き勝手を言う


いい加減嫌気がさしてきた頃だった


このまま里におりて戦から離脱してもいいと心の隅にあった


心に刺さった棘はさらに奥深くへと入り込んでいく




「離せよ!!」


暗いの森の中を進むと近くからの声にハッとする


とっさに茂みに身を潜め様子を伺うとさっきのガキが誰かに締め上げられている


良く見れば天人などではなく盗賊崩れの人間の男二人・・・・


「・・・天人じゃねぇのか」


敵は外からやってくるばかりじゃねぇと小さく舌打ちをした


「お前らなんか村に案内するもんか!!」


ガキの勇ましい声にハァと息を吐き出す 


「握り飯ぶんくらい働いてやるか」


刀を抜き両手で握り締め一息吐き出し立ち上がると男たちの前に飛び出した


「なんだお前は!?」


「お前ら・・・ガキを離せば命まではうばわねぇ」


二人の男はいやらしげな笑みを浮かべた


「ジョウイシシか おめぇらがしっかり戦わねぇから俺たちが飢えるんだっ ガキもお前も金持ってなさそうだしさっさと殺してやるよ」


「死ね」と安げな刀を振り回しながら襲い掛かってる男たちの足もとに滑り込み下から刀を振る


二人の手元から刀は弾き飛ばされ、身体をかすった刀先に二人は青ざめる


さらに刀の柄でミゾオチ打ち込めば二人とも動けず倒れこんだ


「次ぎは本気出すぜ?」


刀を目の前の地面に突き刺せば二人ともガタガタと振るえている


「行け」


這うように逃げ出す男たちにかまわず、投げ捨てられたガキの様子を覗き込むといきなり顔面を殴られた


「いで~~~!!クソガキ何しやがんだ助けてやったのに!」


「誰が助けろっていったんでぃ」


本当にかわいくねぇなと頭をかくとふと気がついた


なんだ・・・やっぱガキだな足震えてやんの


「なにが可笑しいんだよ!?」


「別に~?」


ニヤニヤ笑っているとまたスネを蹴り上げられた


「いてーーーー!!!」




「なぁ ジョウイシシって楽しいか?」


背負ってやりながら里をめざすとガキが髪を引っ張りながら聞いてくる


「なんだ オレにあこがれて攘夷志士になる気か?」


「なんねーよバカ」


「バカっていうほうがカバなんだよ!」


子供相手にムキになって口を尖らせると髪を思い切り引っ張られた


「イデデデやめろ!」


「あんたが大人げないんでさぁ」


ったく末恐ろしいSだなこのガキ!


攘夷志士か・・・まぁ楽しくは・・・ねぇな


「なんでそんな白い着物着てんでぇ」


「ヒーローみたくね?」


矢継ぎ早の質問にげんなりしながら答える


「それ死に装束に見える ・・・アンタ死にたいのか?」


ギョッとして思わず振り向いた


「・・・そんなこと言われたのは初めてだな 白夜叉って散々呼ばれはしたが・・・・」


「だって幽霊みたいに真っ白で、アンタ始めて見た時は幽霊かと思ったぜぃ 目は赤いし」


「だったらどうする? 実はこの世に未練を残す攘夷志士の幽霊かも知れねぇぜ」


ニッと笑って見せるとガキが身を強張らせる


これで少しは静かになるだろうと歩き始めた

ガキとのおしゃべりは疲れる・・・・死に装束か 上手いこと言いやがるな


「幽霊だろうがアンタのおかげで助かったぜぃ」


消え入りそうな声が聞こえてきた


「はぁ?」


そうやって相手を油断させてどんな攻撃をしてくるのかと構えているが、その様子はない


「オレもアンタみたいに強くなれるかな」


そっと振り向くと顔を真っ赤にしたガキが唇を噛んだままうつむいていた


「はは・・・お前やれば出来る子だろ?」


それがなんだか妙に嬉しくて冗談で返してしまった


誰かにお礼を言われるために戦ってるわけじゃない


ただ護りたいから戦ってるだけで・・・


それなのに・・・・


心に刺さっていた小さな棘が簡単に抜け落ちていくのが分かった


「お前 名前なんていうんだ?」


「総悟・・・沖田総悟でぃ」




「いるんだろ?ヅラ~」


「あぁ 子供は眠ったのか?」


森に目を向けるとヅラが姿を現したが、いつもは束ねた長髪が戦いの際にほどけたのか・・・・


「お前幽霊みたいになってんぞ」


「幽霊じゃないヅラだ いや桂だ」


二人して少し笑う


「オレがこのまま逃げるんじゃないかって考えたのか?」


「さあな お前は昔から何を考えているやら・・・・」


「とりあえずその髪がうぜぇと思ってんな」


ヅラの眉間にシワをよせる顔は子供のころから変わっちゃいねぇ


「まだどこにもいかねぇよ オレに何か護れる力が残っているならな」


「そうか」


それ以上はお互い黙り込んだ




ガキを送ったらまた戦地へ戻ろう


ただ護りたいものを護るために。




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またまた銀沖祭参加です
あの、一人で突っ走りすぎでしょうか?
娘の運動会にはしゃぎすぎる保護者でしょうか?ねぇjunさん(≧▽≦)

そういや昨年子供の運動会で走って一等賞を取ったな~って、私どこまではしゃぐ女?

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