ヴェール

普段私たちは、ヴェールの向こう側の領域を
とても遠い場所だと思っている。

けれど本当は、遠いものではなく、
目の前のヴェールをめくればすぐに行けるほどに、
そこかしこにその入口はある。

こちら側と向こう側を隔てるものは、
時に紙一重だ。

そろそろだなと、周りの誰もが思う中で移行する人もいれば、
あまりに、唐突にその向こう側に行ってしまう人もいる。
あるいは、自らそのヴェールをめくり、移行する人もいる。

心無い人は、その後人は彷徨いもがき苦しむと説くが、
それはその人の目にかかっているおどろおどろしいフィルターが
そう見せているだけで、そこに真実はない。

澄んだ眼で見つめたなら、
移行は、限りなく神聖で美しいものと映るだろう。

移行とは、臨終とは、本当のその人に戻るプロセスなのだ。
私たちがそもそもこの世界にやってくる前にいた場所に還るということなのだ。

だから友よ、嘆き悲しむよりも、
お疲れ様、寄り道せずにお家に帰ってゆっくり休んでねと、
笑顔で伝えて欲しい。

そして、移行のプロセスがどのようなものであったとしても、
それは神聖な計画の一部であり、最良の選択であったのだと理解して欲しい。

時に私たちは、この世界の尺度では測りかねるテーマを持って、
この世界にやってくるのだ。

そしてもう一つ、忘れないでほしいこと。
向こう側に移行した人は決して、遠く隔てられているわけではないということ。
あなたが望むならいつでも、あなたの声は届き、あなたの思いは通じるということ。

向こう側の世界は、あなたのすぐ近くにある。
それは、ただその薄いヴェール一枚で隔てられているだけなのだ。
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