連立与党間に大きな亀裂の走った28日、民主党の小沢一郎幹事長は社民党の福島瑞穂党首に電話で連立残留を働きかけたものの、表立って「罷免」回避には動かなかった。夏の参院選へ向け社民党との選挙協力を維持したい民主党執行部には鳩山由紀夫首相への不信感も募り、「小鳩」体制を前提とした民主党の参院選戦略も微妙に揺らぎ始めた。

 小沢氏は28日、国会内の幹事長室で輿石東参院議員会長らと会ったが、国会に姿を見せたのはこの約1時間だけ。福島氏への電話で政府の対応を暗に批判したが、日米合意や閣議決定にブレーキをかけたりはしなかった。党幹部は「普天間は首相がやることだ。党が関与するのは越権行為」と説明する。26日に政府を批判した輿石氏も28日の参院議員総会では「首相自身が説明するので冷静に見守っていきたい」と述べるにとどめた。

 だが、小沢氏らは一方で、首相を今後も支える明確なメッセージも発していない。自らも「政治とカネ」問題を抱える小沢氏にとって、首相の退陣は自身の進退に直結しかねず、「鳩山降ろし」に動くわけにもいかない。副幹事長の1人は「ここで小沢氏が動けば権力闘争とみられる」と、「親小沢」対「非小沢」の党内抗争につながる展開を恐れる。

 当面は社民党を連立に引き留められるかが焦点となる。支持率低落で無党派層の「民主離れ」が進む中、小沢氏は参院選へ向け労組や業界団体など組織票を固める戦術を重視してきた。全国に一定の支持票を持つ社民党との選挙協力にも期待しており、党幹部は「選挙のことを考えたらどうにか(連立に)残ってもらいたい」と苦渋の表情をみせる。

 平田健二参院国対委員長も「現状が相当きついということは実感している。(首相の)口から出たものはのみこむことはできない。国民が理解してくれるかどうかは別として説明する必要がある」と言葉を選びつつ、危機感を隠さない。若手衆院議員は「このまま鳩山首相でいっていいのかどうか、よく考えたい」と「鳩山降ろし」の可能性も口にする。

 国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は閣議署名に応じた後、「(連立が)今までと違った形にならないことを強く望む」と記者団に語った。【須藤孝】

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