前回は「ある段階に達している見者」に対して、自分のエゴイズムを克服して

全幅の「信頼」をおくということが、霊的進化の第一歩ということでした。

次の段落に進みます。『神智学の門前にて』第12章の続きです。


OCCULT DEVELOPMENT

There are three paths of occult development: the Eastern,

the Christian-Gnostic and the Christian-Rosicrucian, or

simply the Rosicrucian. They are distinguished above all by

the extent to which the pupil surrenders himself to his teacher.

What, then, happens to a man who enters on occult development?

What are the necessary preconditions for it?

(訳)オカルト的発展には3つの道がある。東洋の道、キリスト教的グノーシス

の道、そしてキリスト教的バラ十字、あるいは単にバラ十字の道である。これらは

とりわけ、弟子が師匠に身をゆだねる程度によって区別されている。それでは、

オカルト的発展に進む人にはどんなことが起こるのだろうか。また、オカルト的

発展のための前提条件とはどんなものであるのか。


「オカルト的修行」の3つの道、つまり修行法があることを、先ずシュタイナーは

示しました。人間が霊的(精神的)に発展していく方法は現代では全くと言って

いいほど考慮されていません。何か特別なことをするのではないのです。

オカルト的修行は「人間の真の本質と至高目標とに係わる問題」なのです。それに

係わろうとしないことは、人類の将来に係わろうとしないことだとシュタイナーは

書いています。(『神智学』序章参照)

集団的な通過儀礼が成り立たない近代以降は、個人的な修行(自己教育)しかない

のです。これがわからないかぎり、個人の向上はのぞめません。