山形を拠点に、世界のブナの森と、極東ロシアを巡る博物誌

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2016-01-12 21:24:21

講演会ご来場の御礼

テーマ:兵庫・鳥取
1月11日に伊丹市昆虫館で開催された講演会「大津波のあとの生きものたち」には多数のご来場をいただき、どうもありがとうございました。会場でさまざまな方からいただいた励みを、東北を歩く力に変えていくつもりです。厚く御礼を申し上げます。

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2016-01-10 21:10:33

四国高縄半島のブナ林

テーマ:ブナ Fagus crenata

年明けに大阪まで行くついでに、今まで一度も足を踏み入れたことのなかった四国を訪れた。旧友の、愛媛大学の吉富博之君や、その研究室の院生岡野君、稲岡君に案内してもらうという非常に贅沢な時間だった。


松山から車で1時間、高縄山の頂上付近のブナ林。そもそも、西日本なのに町から遠くない山の頂上にブナがあること自体が驚きだった(まあ、脊振山も似たようなものだが)。ブナ巨木には拳をふりかざすような枝、そう、着生したヤドリギの跡だ。

ただ、林床はシカの食害が非常に進み、ミヤマシキミのような有毒植物ばかりが目にとまる。一面に広がる常緑の葉が眩しい。

ミヤマシキミ。実は有毒。時には園芸植物とされ、我が家の庭にも先の住人によって植えられており、ミカン科なのでクロアゲハが毎年産卵に来る。

高縄山山頂から北西を望む。瀬戸内海の島々を背景にブナ林が広がるという、想像もしなかった光景に驚いた。これは芽吹きの時期に来なければならない。それも空気の澄んだ、雨上がりの晴れた日に。

クリが多数自生していたが、そのいがは、子どもの頃に見慣れたごくごく小さなものだった。東北地方の縄文遺跡から見つかるクリの実の大きさが、現在里山に自生しているものといくらか違うことがずっと気にかかり続けている。クリは北海道から九州まで自生するといわれているが、自然分布と人為的影響についても、いまいちど自分の目で調べ直さなければと思い続けている。

石垣が続く高縄山麓の棚田

谷を隔てた楢原山のブナ林


シカ害のひどさは、リョウブの幹に残された皮剥ぎの跡からも想定された。

1月9日、愛媛県松山市

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2016-01-04 21:03:06

雪のない正月

テーマ:山形

小笠原から帰り、全く雪がないことに驚いたが、とうとう年明けまで雪が降らなかった。記録しておこうと、1月4日に少し庭や近所を歩いてみた。


フキノトウは11月半ばから花芽は見ていたが、早いものは開き始めている。

スイセンが咲き始めた。これも蕾は12月の早い頃から出ていた。

ウシハコベ

もしやと思って探したクリスマスローズの花芽

クロッカス

コシノカンアオイの蕾

ミスミソウの花芽


ヒメオドリコソウ

近所のナニワズ。我が家では蕾が大きくなったところで止まっている。


近所のナノハナ。アスパラナは花が多いが、これは1軒のみ。例年なら雪と霜で枯れてしまう。ハナアブの他にセイヨウミツバチの姿もあった。

雪のない近所の風景

思い立って蔵王温泉に行ってみると、温泉周辺のゲレンデはこの通りだった。

1月4日、山形市

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2016-01-03 20:59:14

年明けのマガン

テーマ:宮城・福島

子どもたちにハクチョウを見せる約束をしたので鶴岡の大山に走ろうかと思っていたが、どうせならと前夜に気が変わって朝4時半に起こして着替えさせ、暗いなか伊豆沼に走る。

曇りの予報だったので人が非常に少ない。元旦は人がすごかったとのこと。眠いところを起こされて騒いでいた子どもたちも、飛び立つ際には口をあけたまま上空を見上げていた。ただ、今日も5分ほど朝陽が見えたけれどもその間だけは飛び立たず、ここの朝陽と私との相性は変わらず悪かった。
車が堤防に入るようになってから、マガンは距離を置いて沖合で眠るようになり、あの一斉に飛び立つ際の地鳴りのような音がもう聞こえないのは寂しい。ただ、車が入らないようにせねばと説明や署名運動をしてこられた登米の方と話ができたことは嬉しかった。



私がここしばらく伊豆沼に通っているのは、ひとつは写真撮影者が集中すればどうなるのかというモデルを見ていること(チョウでは同じことを未然に防がねばならない)、次にロシア(+八郎潟)との関係を見ていること、そしてもうひとつは東北のゲンゴロウ類や淡水魚、水草を調べ歩くなかで、水鳥のなかで最初に消える種が出るとすればマガンなので、その衰亡の現状をしっかりと押さえておくこと、という3つの理由からだ。

1月3日早朝、宮城県

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2016-01-01 20:51:12

サルメンエビネ

テーマ:山形県鮭川村

申年にちなんで、サルメンエビネ(猿面海老根)。深山のブナ林にひっそりと自生するこのランは、ブナ林写真家としても外せない存在だ。鮭川村の高橋淳氏に自生地を案内してもらったのが懐かしい。


ブナの大木の陰に生える姿はひときわ高貴だった


写真を出そうとして在庫をかき回したが、花のアップの写真が見当たらない。自生地に到着したら花がことごとく傷んでおり、そこには小さなゾウムシがいた。仲間によっては、食草ごとに種の分化が進んでいることを知っていたので、これはサルメンエビネに特異的な新種ではないかと興奮して、この美しい花を食い荒らす「害虫」ばかり撮影していたから、花の単体の写真がないのだ。


同じと思われるゾウムシは、その後宮城の泉ヶ岳のコケイランでも1頭だけ見ているが、山形や岩手でそれなりの数のエビネやコケイラン、トケンランを見ているのに他には全く見ていないので、少なくとも広域分布の普通種ではない。コケイランの花穂はごく細いし、花期も違う。


私はサルメンエビネに特化した固有種ではないかと思っている。園芸用の採取でサルメンエビネの密度がものすごく低下した現在、このゾウムシを見つけること自体が容易ではない。

私はサルゾウムシの仲間かと思い込んでいたが、ヒメゾウムシの仲間ではないかとご教示をいただいた。申年にサルメンエビネにつくサルゾウムシ、と並べたつもりだったが、思わぬ落とし穴があってすべった、と話をしたら、若者から「それはサルスベリですね」と言われた。

2008年6月11日、山形県鮭川村

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2016-01-01 19:38:41

紅白

テーマ:極東ロシア






年頭に、ロシアのアツモリソウを。この花にはそれなりに出会っているが、2007年6月に、雨のなか5日間斜面を這いずり回って10株ほどを初めて見つけたときの、あの感激に勝るものはない。その後、この花だけを求めて3度も通ったが、いずれもわずかに季節進行がずれたりして花がややくたびれており、涙を呑んだ。これまでに延べ100株近くは見つけたが、大半の花は桃色あるいはわずかに黄色を帯びたりして、ここまで真っ赤あるいは純白というのは本当に稀だ。通い続け、探し続けていると、時にそうした僥倖が訪れることがあるけれども、手ぶらで帰ってくることの方がずっと多い。

ロシア沿海州最南部、2007年6月5日

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2016-01-01 19:25:36

謹賀新年

テーマ:ブナ Fagus crenata


本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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2015-12-31 18:35:18

トラフズク

テーマ:山形




大晦日、近くを通ったので短時間だけ立ち寄ってみた。薄目をあけてこちらを見ていた。

12月31日

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2015-12-30 18:19:15

里山の歴史をたどる

テーマ:山形

鶴岡市のギフチョウの発生地を歩き、ギフチョウの食草カンアオイと吸蜜植物カタクリが本来はどのような場所にあったのかを考えた。この場所は、人の手が加わる前にはブナ林だったはず。それが、人が木を伐るようになって基本的にコナラの二次林に置き換えられた。


1950年代までは下草も刈り取られていたが、今ではササが密に生える。ササのなかにもコシノカンアオイは残っているが、ギフチョウは産卵できない。




カタクリは、こうした道路わきの刈り取られた場所にのみ密生する。




草刈りをしなくてもササが生えない場所はあるが、それは夏の西日がまともに当たる斜面の上部に限られ、湿度も低くて乾燥が進むためだと考えられ、そこにはカタクリもコシノカンアオイも見られない。


そうやって考えると、いまギフチョウが世代を繰り返している場所は全部人の手が加わったところになってしまい、人が手を加える前に、本来どこにいたのかは分からなくなってしまうのだ。里山ブームが長く続いているが、人が手を加える前の本来の姿に踏み込むような論考はほとんど出ていない。





ギフチョウの食草、コシノカンアオイ。冬枯れの林でもつややかな葉を残す。これから4月まで雪の重みに耐えるのだろう。雪に覆われたほうが寒さに触れないので根が傷まないといわれるが、積雪量の多い場所では雪で押しつぶされて割れた花も見ているので、やはり雪による被害もあるらしい。


登山道わきには、カタクリやコシノカンアオイのほか、トケンラン(この写真)やコケイランもよく進出している。これらはササ藪のなかにもみられるが、ごく希薄で、株も小さい。明らかに登山道沿いでの勢いがよい。


。コシノカンアオイはこの写真のような北斜面に数が多いが、日が当たらないのでギフチョウは産卵しない。でも、幼虫の密度が高い場所では食草を食べ尽くした幼虫が徘徊するので、幼虫は見つかることがある。

この斜面のササ藪は、他の場所に比べればややササの密度が低く、この斜面には春にカタクリが点々と咲く。今後50年そのままなのか、それとも50年前には全くササのないカタクリのお花畑で、今はそれがササへと変わりゆく過渡期なのか、そこは過去の資料がないので判断がつかない。ここではギフチョウは低密度で産卵し、発生している。


鶴岡の海岸部は春にそこらじゅうがカタクリの花に覆われるが、ときどきカタクリがまったくない斜面に出会うことがある。夏の午後に太陽が当たる南西斜面であることが多く、おそらくは夏の高温と乾燥がカタクリの根に負担をかけ、分布を制限していると推定しているのだが、カタクリ自体は5月に地上部が枯れて姿を消してしまうので、踏み込めない。ところが、コシノカンアオイはそんな場所にもちゃんと生えている。この山全体で見れば、カタクリの方がずっとさまざまな環境に進出して適応しているのだが、ひとつひとつの条件をとってみれば、たとえば乾燥や高温への耐性はコシノカンアオイのほうが高い可能性もあり、分布を拡大する能力の大きさというものを十分に考慮しないと、環境への適応力を見誤りかねない。


同じ斜面でも、谷沿いで湿度の高い場所にはカタクリも生育しており、そこのコシノカンアオイは明らかに勢いがよい。

里山の動植物は「スギの植林で消えた」とよく言われるし、それはそれで事実なのだが、一言で片づけるのはやや乱暴だ。戦後間もなくまで、スギの落ち葉は焚き付け用に「ひとつ残らず集められて」いて地表が出ており、スギを植えてから伐るまでの周期も短かったので、カンアオイ類やウスバサイシン類が存続していた、と白畑孝太郎氏は書いている。それらが消えたのは、スギの落ち葉が厚く堆積するようになったことと、伐採せず放置される場所が増えたためだ、と。



いつも歩く林が伐採されており、年輪を数えると52年、つまり1963年頃の造林ということになる。50年以上暗くなっていた林にコシノカンアオイがどれぐらい残っているのか、そして周囲の広葉樹の林にはどれぐらい残っているのか、春に調べておこう。スギ林でも、コシノカンアオイが全部消えるわけではないが、分布を再拡大する能力が、カタクリよりも著しく低いことを調べるよい機会かと思う。



ギフチョウやカンアオイ類が見られる里山の一角。良好なコナラの二次林に見えるが、戦後まで、上から下まですべてが畑として利用されていた。雪の降り始めと消え際に、過去の土地利用が白い線となって浮かび上がることがある。カンアオイ類がこうした場所にもみられることがあるのは、放置されてから新たに進出したわけではなく、畦道に残っていたことを表すのだろう。平地の畑での生産性が上がったことで斜面の段々畑は捨てられたが、現在では手前の畑でさえ耕作が放棄されてセイタカアワダチソウの群落になっている。

午前中の数時間だが、もう15年以上通い続けている懐かしい道を歩きながら、里山の歴史について考え続けた。


12月30日、鶴岡市高館山








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2015-12-29 18:12:36

コハクチョウの井戸端会議

テーマ:山形



コハクチョウの井戸端会議。12月29日、天童市

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