テーマ:

注:パラレルです


ロロは死んでいません。

ロロとほぼ同じ遺伝子を持ったギアスユーザーが出てきます。

以上OKな方のみどうぞ。






どうして自分は此処にいるのだろう。

ブリタニアという国のためにだけ生まれ、ブリタニアに尽くす事だけで生きて来た僕。
親は居ない。
ギアスを発現出来る可能性を持った者の遺伝子を寄せ集めて作られた僕だから。

兄弟もいない。

・・・ただ、遺伝子の99・99パーセントまで同じくして生み出された双子とも言える存在なら居る。

何故か顔を合わすことは許されなかったが、資料で見たあいつは僕と全く同じ顔をしていた。

宿す能力も同じ。

絶対静止の力。

・・・ただしあいつは欠陥品だ。
ギアスを使うたび、心臓が止まる。
完成品の僕とは違う。


ある日、僕と同じ顔をした欠陥品は、V.Vを裏切り、離反した。

ありえないことだった。
響団で育ったものがV.Vを裏切るなんて。

至急帰るようにとの連絡を任務中に受けたが、まさかそのまま響団が壊滅してしまうなんて思いもよらなかった。

僕は帰る場所を失った。


響団で育つギアスユーザーは心を持たない。
任務だけが全て。
そう刷り込まれ、任務のために命すら捧げる。
当然だ。
僕達は道具として作り出された。
だから道具のように使われ、死んでいくのだ。

それに疑問を抱いたことなど無い。



帰るべき響団を完璧に破壊され、僕は戸惑った。
僕は任務を果たすためだけに生きて来たので、V.Vからの命令がないと、どうして良いかわからない。

V.Vの同志であり、兄弟でもある皇帝のところに行けばいいのだろうか?
いや、そこには行けない。
何故なら、V.Vからコードを奪い、死に至らしめたのは皇帝なのだから。

それでは僕は何処に行けばいいのだろうか?

何処にも僕の居場所なんて無い。

僕を待っている人も居ない。

響団が殲滅された今、僕の事を知っている人さえいない。

つまり僕はもう、存在しないに等しい死んだ道具なのだ。

だからもう食事を取る必要も無い。
眠る必要も無い。

ただ、朽ち果てていけばよいのだ。


しかし、死が訪れようとしたその瞬間、僕と同じ顔をした奴の事を思い出した。

まだ死ねない。

V.Vが死んでしまった今、僕に使命などありはしない。

でも、V.Vを裏切り、僕から任務を奪ったあいつだけは殺しておかねばならない。

別にV.Vが死んでしまったからと言って特別な感傷があるわけでもない。
僕は道具で、そういう風に育てられたから。


しかし、僕の帰る場所を奪った壊れた道具であるあいつを完全に破壊しておかなければいけない。
それまでは終われない。

奴はV.Vを裏切った後、偽兄と共に皇帝を倒し、新たに皇帝にたったルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの腹心として過ごしているという。

TVに映ったあいつは僕が浮かべたことの無い、幸せそうな微笑を湛えていた。

あれは誰?

響団で育ったものはあんな微笑を浮かべない。

皆、氷のように笑うのだ。

それなのに何故。



衰弱しきった身体を引きずってよろよろと最後の任務のときにあてがわれた部屋を出た。
もうすぐ手持ちのお金も尽きる。

通りかかった人が、よろめく僕に声をかける。
こいつは金を持っているだろうか。

ギアスを使うまでも無く、ナイフでそいつの首を掻き切った。

乾ききった喉を潤すために、流れ出した血をぴちゃぴちゃと舐めた。

程なく殺した男の連れがやってきたので、そいつも殺して金を奪った。

さぁ・・・。

行かなくては・・・。


僕と同じ顔をした、あいつの所に。




続きは明日投稿します。



AD