昨日、5月23日のパレルモは、
ファルコーネ一色でした。

ファルコーネとは、故ジョバンニ・ファルコーネ判事。

マフィアと戦い続け、1992年5月23日、
パレルモ国際空港(昨日のブログでボンちゃんが待ってたところ)から、
パレルモ市内へ向かう高速道路上で、暗殺。

マフィアに仕掛けられた爆弾により、
車に同乗していた奥様と共に、
53歳という若さでこの世を去った反マフィアの代名詞です。



この爆破地点には、記念碑が建てられていて、
空港から市内に向かうとき、必ず通ります。

昨日は、この日から20周忌。

ナポリターノ大統領もパレルモを訪れ、
記念式典が行われました。

朋友であり、同様にマフィアと戦った
故ボルセッリーノ判事の暗殺場所から出発したコルテオは、
ファルコーネ氏の自宅前まで。

集まった人数は、 1万人以上。
その時の様子は、こちらです。
http://palermo.repubblica.it/cronaca/2012/05/23/foto/in_diecimila_davanti_all_albero_falcone-35787967/1/?ref=FRAG-2 

ほとんどが若い人なんですねぇ。
反マフィアのデモ行進もありましたし、
爆破同時刻の17:58には黙祷が捧げられました。

自宅のある「ノタルバルトロ通り」には、
パラッツォの入り口前に大きな木が立っています。
そこには、ファルコーネ氏にあてた、
市民からのメッセージの数々。

Non dimentichiamo
ノン・ディメンティキアーモ
(私たちは、忘れない)

パレルモ…マフィアの土地として世界中で有名だけど、
同時に苦しんでいる土地でもあるわけです。



観光客の中には、「マフィアが怖い」という方がたまにますが、
抗争中ならいざ知らず、
一般的な人々が、マフィアによって何かされるってことは、
まあ、まず、ありませんよね~。
だいたい興味の対象が違いますし…。

観光客からお財布をすっても、大した儲けになりませんから~。

でも、ファルコーネ氏が亡くなった90年代初頭までは、
夜10時以降は、街に出られなかったそうです。
その頃は抗争が最も激しく、
流れ弾に当たるとか、爆走する車に引かれるとか、
走行に邪魔になるところに駐車してる車は爆破されるとか、
なんかそんな状態だったらしい。

そんな時代から早20年。
パレルモも変わったのではないかと想像します。

それでも、「マフィアに会ったことあります?」と、
聞かれることもたまにあります(まあ、気持ちはわかる)。
でもね~
…見た目で、「あ、あの人マフィア!」ってわかりませんから~・笑!
(もしかしたら、隣のあの人がマフィアかも?ってことはあるかもですが)

あと、「見たい」って人もたまーにね・笑。

そのオーダーに応えるのはなかなか難しいんで、
そういうこと聞かないで欲しいんだけど…、
まあ、希望は叶えてあげたいので、
「ほら、あの人がマフィアですよ!」と、
遠く指差してみたり。
(もちろん、後でウソですよって教えますよ!)



ああ、そうそう、私のマフィア体験と言えば、
ずいぶん前に、下っ端マフィアが、
市場でみかじめ料を集めてる場面に遭遇したことがあります。
で、それを聞いて驚いた私は、…後ろ向きにこけた・笑。

そしたら、その下っ端マフィアと思しき人が、

「アッテンショ~ン

と陽気に気遣ってくれました…。
(…なぜ、英語?外人だから?と小さな疑問を残しつつ)

プチだけど、本場(?)な感じ




奇しくも今週から、パレルモ市長が新しくなりました。
ファルコーネ氏の古い友人でもあるレオルーカ・オルランド氏。
何がどうなるか…、私もちょびっと期待してたりします。

まず、道路をキレイにしてほしいのよね~。
今は市からお金が下りないから、公園の掃除も行き届いてなくて…。
ボンちゃんの拾い食い防止の監視が面倒なんですゎ。
 
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