五瓣の椿 | あきすとぜねこ☆映画とか食べ物とか日常とか☆
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製作:1964
原作:山本周五郎
監督:野村芳太郎
出演:岩下志麻、左幸子、加藤剛、

<さわり>
おしの(岩下志麻)の父親むさし屋喜兵衛は、婿養子。
妻おその(左幸子)が外に男を何人も作り、家に帰らない状況なのに、立派に家業を継いできた。
喜兵衛が労咳で死んでもおそのは一向に家に帰らない。
父の死に嘆き母親を攻めるおしのに、母親から衝撃的な事実を知らされる。
「あんたの父親はこの人じゃない。妊娠したので、あわてて店で働いてた喜兵衛と結婚した。
この人は全て承知で結婚したんだ。でも男としては退屈で寂しかったから私は外に男を作った」
父親が死んだ夜も男と過ごす母親を愛人もろとも焼き殺し、そこから自分の父親を苦しめた輩に対する復讐劇がはじまった。



2002年に国仲涼子主演でドラマ化したのを見たので、ストーリーは知っていました。
岩下志麻主演で映画があることも知ってましたが、今回チャンスがあって初見。



映画は、2時間44分の超ロング。
一部、二部構成で、正直、全部見るのはキツイと思っていたのに、後半になるほど見入ってしまいました。



※これよりネタバレ注意※



復讐の最後のターゲットは実の父親。
いつものように男を誘惑し、自分を襲ってきた父親に自分の正体と罪をぶちまける。
娘「お前を殺さない。実の娘を抱いた鬼畜として苦しむが良い。さあ私を抱きなさい!」
父「本当におしのなのか、おしの、生きていたのか」

実母を焼き殺し、母の愛人を次々に殺害した娘の出現に、父親として苦しむ。
おしのは復讐を終え、清々しい気持ちで牢獄の中で死刑になる日を待つが、実の父親の妻が自殺したと知り、初めて罪の意識を持ち自害する。


「人を殺すように見えない箱入り娘役」に国仲涼子は、そのままはまり役。
岩下志麻さんは、「箱入り娘。でも、殺ってそう」な雰囲気がありました。