2007-06-01 08:23:42
著作権とロイヤリティー
テーマ:■ デザイン/要素説明
著作権というのはクリエイターに与えられた権利だ。
だが同時にそれはまた、義務という役割をも担っている。
...と書き出してみても、その意味しているところが
伝わりにくいかもしれないので、ちょっと丁寧に書いてみる。
作品のクオリティーを高めるインセンティブとしてや、
画期的な表現を生みだした知的所有権の一種として「著作権」は
価格の2~20%程度のロイヤリティとしてクリエイタに支払われる。
・パッケージやカード類などの紙製品 0.5~5%
・小説やビジネス書などの著作物 10%
・ケータイ小説などのデジタル著作物 15%~25%
だが、ほとんどの著作物はめったに増刷がかかることはない。
著作権の代表例みたいな書籍でも、ほんの一握りの人気作家以外は
初版を出しただけで終わる。
また10年20年とクリエイタ職を続けられる人自体もマレだ。
1億冊(ミリオンセラー×100冊)を刊行した高橋留美子氏が
特出した存在なのであって、たいていは30才を前に漫画家を辞する。
デザイナもまた然り、だ。
#これは、年間の飲食業における新規開店が30000件なのに対し
1年後に事業を継続している数が2700件という事実に近い。
3年後、5年後、10年後とさらに調査を継続していけば、
実家を改装し、開店休業しているような店とFC店を除けば、
限りなくゼロに近づいていく。
自らの経験と周囲の情報を照らし合わせれば、ロイヤリティを
キチンと管理し、支払いを行っている出版社はとても少ない。
#音楽関係には著作権協会が深く関与していて、放送やカラオケなど
CD販売以外にも徹底したロイヤリティが徴収されている。
だが印刷物、出版物に関するロイヤリティは非常にアイマイ。
悪質な出版社だと制作費まで誤魔化される場合が多々ある。
#超一流の出版社でさえ、連載されている作品が映画化されたり
すると、作者の名前とともに自社の権利を併記する。
クリエイタが「産み出す力」と、媒体である出版社の「増産する力」が
同じ扱いを受けているのだ。
私自身はこのことをとても不思議に感じる。
(その理由は、下記の「著作隣接権」を参照いただきたい。)
<著作権の意味>
狭義の著作権は、日本国憲法でいう財産権に含まれる。これは著作物を財産として利用する権利である。ただし、著作権法ではこのような著作財産権の他に、著作者人格権、著作隣接権に関する規定を設けることも多く、これらを総称して広義の著作権と呼ぶこともある。
・著作者人格権は、著作者の人格的権利であり、主に作品の公表、作者名の表示
の有無、作者の名誉声望などを害する作品の改変などについての権利である。
・著作隣接権は、著作権が対象としている著作物に密接に関連している権利であり
財産権と人格権を含む。作曲家によって制作された楽曲は著作物であり、著作者
である作曲家は著作権を有しているが、この楽曲を演奏する演奏者やそれを録音
するレコード製作者、コンサートを放送する放送事業者は著作物の著作者では
ないが、著作物に密接に関わる活動を業としている。
このような著作物の利用者に発生する権利が、著作隣接権として扱われる。
著作権は特許権、意匠権、商標権などと並ぶ知的財産権の一種である。特許権は発明に対する保護を与えるのに対して、著作権は「表現」すなわち著作物(「思想又は感情」の「創作的」な「表現」であり、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの)に対する保護を与える。ここで、「創作的」については、表現者の個性が表れていれば足り、新規性や独創性までは要しないとされる(判例・通説)。なお、アイディアは一般的に保護されない。
美術的分野では、意匠権は工業デザインの権利を保護するものであるが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。但し、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。
また、特許権、意匠権、商標権などは登録が権利発生の要件であるが(方式主義)、日本法においては著作権は著作物の創作をもって発生し、登録は不要である(無方式主義)。著作権の登録は、第三者対抗要件に過ぎない。
<出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』>
出版社だけではなく、メーカーなどの企業にも似たり寄ったりの
例が多々みられる。著作権に無理解な企業では制作費さえ支払えば、
その創作物の権利が自社にあると勘違いしがちだ。
で、だ。
この勘違いを否定し、自らの権利を要求しようとするならば、
クリエイタは『著作権は著作物の創作をもって発生する』ことを
よく理解し、企業が他者からの市場侵略を受けた場合の防波堤、
著作権を行使しての、発注元保護を行わなければならない。
つまりロイヤリティは...
著作者に与えられた当然の権利でありつつ、
裁判沙汰になった場合、「発注元側に味方して証言台に立ちますよ」と
いう契約料であり、義務を背負っている証なのではないだろうか。
クリエイタは「著作権」についてよくよく考えねばならない。
● 居酒屋でちょっと小耳に挟んだ話を話題に...
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だが同時にそれはまた、義務という役割をも担っている。
...と書き出してみても、その意味しているところが
伝わりにくいかもしれないので、ちょっと丁寧に書いてみる。
作品のクオリティーを高めるインセンティブとしてや、
画期的な表現を生みだした知的所有権の一種として「著作権」は
価格の2~20%程度のロイヤリティとしてクリエイタに支払われる。
・パッケージやカード類などの紙製品 0.5~5%
・小説やビジネス書などの著作物 10%
・ケータイ小説などのデジタル著作物 15%~25%
だが、ほとんどの著作物はめったに増刷がかかることはない。
著作権の代表例みたいな書籍でも、ほんの一握りの人気作家以外は
初版を出しただけで終わる。
また10年20年とクリエイタ職を続けられる人自体もマレだ。
1億冊(ミリオンセラー×100冊)を刊行した高橋留美子氏が
特出した存在なのであって、たいていは30才を前に漫画家を辞する。
デザイナもまた然り、だ。
#これは、年間の飲食業における新規開店が30000件なのに対し
1年後に事業を継続している数が2700件という事実に近い。
3年後、5年後、10年後とさらに調査を継続していけば、
実家を改装し、開店休業しているような店とFC店を除けば、
限りなくゼロに近づいていく。
自らの経験と周囲の情報を照らし合わせれば、ロイヤリティを
キチンと管理し、支払いを行っている出版社はとても少ない。
#音楽関係には著作権協会が深く関与していて、放送やカラオケなど
CD販売以外にも徹底したロイヤリティが徴収されている。
だが印刷物、出版物に関するロイヤリティは非常にアイマイ。
悪質な出版社だと制作費まで誤魔化される場合が多々ある。
#超一流の出版社でさえ、連載されている作品が映画化されたり
すると、作者の名前とともに自社の権利を併記する。
クリエイタが「産み出す力」と、媒体である出版社の「増産する力」が
同じ扱いを受けているのだ。
私自身はこのことをとても不思議に感じる。
(その理由は、下記の「著作隣接権」を参照いただきたい。)
<著作権の意味>
狭義の著作権は、日本国憲法でいう財産権に含まれる。これは著作物を財産として利用する権利である。ただし、著作権法ではこのような著作財産権の他に、著作者人格権、著作隣接権に関する規定を設けることも多く、これらを総称して広義の著作権と呼ぶこともある。
・著作者人格権は、著作者の人格的権利であり、主に作品の公表、作者名の表示
の有無、作者の名誉声望などを害する作品の改変などについての権利である。
・著作隣接権は、著作権が対象としている著作物に密接に関連している権利であり
財産権と人格権を含む。作曲家によって制作された楽曲は著作物であり、著作者
である作曲家は著作権を有しているが、この楽曲を演奏する演奏者やそれを録音
するレコード製作者、コンサートを放送する放送事業者は著作物の著作者では
ないが、著作物に密接に関わる活動を業としている。
このような著作物の利用者に発生する権利が、著作隣接権として扱われる。
著作権は特許権、意匠権、商標権などと並ぶ知的財産権の一種である。特許権は発明に対する保護を与えるのに対して、著作権は「表現」すなわち著作物(「思想又は感情」の「創作的」な「表現」であり、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの)に対する保護を与える。ここで、「創作的」については、表現者の個性が表れていれば足り、新規性や独創性までは要しないとされる(判例・通説)。なお、アイディアは一般的に保護されない。
美術的分野では、意匠権は工業デザインの権利を保護するものであるが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。但し、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。
また、特許権、意匠権、商標権などは登録が権利発生の要件であるが(方式主義)、日本法においては著作権は著作物の創作をもって発生し、登録は不要である(無方式主義)。著作権の登録は、第三者対抗要件に過ぎない。
<出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』>
出版社だけではなく、メーカーなどの企業にも似たり寄ったりの
例が多々みられる。著作権に無理解な企業では制作費さえ支払えば、
その創作物の権利が自社にあると勘違いしがちだ。
で、だ。
この勘違いを否定し、自らの権利を要求しようとするならば、
クリエイタは『著作権は著作物の創作をもって発生する』ことを
よく理解し、企業が他者からの市場侵略を受けた場合の防波堤、
著作権を行使しての、発注元保護を行わなければならない。
つまりロイヤリティは...
著作者に与えられた当然の権利でありつつ、
裁判沙汰になった場合、「発注元側に味方して証言台に立ちますよ」と
いう契約料であり、義務を背負っている証なのではないだろうか。
クリエイタは「著作権」についてよくよく考えねばならない。
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