はぐれ化学者のつぶやき

某旧帝大から、地方私大に異動した、若手(?)化学系教授のブログ。


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この年度末には毎年、当地方私大に対して感じることをブログに記載している。昨年は、
Fラン大学と子育て
と題して、ダメな学生が育つ理由について考察したところだった。

今年度は、大学における教育の改革委員会にもメンバーとして連ね、当地方私大が教育大学にシフトしていくことに、不本意にも手を貸す羽目となった。

その委員会で当たり前のことを結論付けた。それは、「人間力」や「社会人基礎力」の不足に学生自身が気付き、そしてそれを克服させ、不足している能力や技術を身につけさせることが大学の使命だということだ。
しかし、Fラン大学で達成するためには、教職員の更なる教育意識改革(結局、研究をやめて教育に専念せよということ)が必要ということに至っている。(そもそもの学生の能力がないので)

文科省も、平成23年4月1日の大学設置基準の改正において、
 (社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を培うための体制)
第四十二条の二  大学は、当該大学及び学部等の教育上の目的に応じ、学生が卒業後自らの資質を向上させ、社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を、教育課程の実施及び厚生補導を通じて培うことができるよう、大学内の組織間の有機的な連携を図り、適切な体制を整えるものとする。

と謳っている。

これらは、Fラン地方私大が生き残るうえでは大変ごもっともである。
しかし、考えても見ていただきたい。このFラン地方私大に来る学生の多くは、「偏差値」や「学歴」というものだけで振り分けられた堕落者である。大学の”特色”で選ぶのはごく一部だろう。

というわけで、大学の”特色”というものを打ち出すことに躍起になっているのは、実は偏差値が低い大学だけだったりする。つまり、偏差値というブランドがない大学においては、立ち位置をきちんと決めておかねば、学生が来ないということだ。それがFラン大学なりの社会的な責任の確認である。
教職員の立場を教育・研究、その主たる活動範囲を地元・国内・国際のいずれに、より重点を置くのか、Fラン大学の達成目標、Fラン大学の立ち位置を発信することが重要なようだ。
それが高校生に伝わなければ、「偏差値」や「学歴」という付加価値がない以上、数千万円(生活費を含む)を支払う意味がないというわけである。

ここまで書いてくると、社会(企業)は本当にFラン大学の教育能力を求めているのか?
今のところ答えは、”否”。
景気の良い中小企業は、高卒や高専卒の生徒を雇っているのが現実である。
何とも皮肉だが、景気がよければ学歴が低くても労働力がたくさん必要になり、その分高学歴者は相対的に少なくなる。そうなれば、真の意味で「偏差値の高い」「研究できる」大学にしか学生は集まらない。
そういう意味では、Fラン大学でも研究という特色を捨ててはいけないと思うのだが・・・・・。

では、今Fラン大学が向かっている教育大学とは何ぞや?職業訓練大学とは何ぞや?
結局、Fラン大学という存在そのものが、”文科省の利権獲得”や”不景気における若者のモラトリアム”でしかないと結論付ける以外に、何かありますかね?
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