夏の吉野弘

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たぶん中学校の時だったと思う。国語の教科書に詩人,吉野弘の
「夕焼け」があった。数学,化学が好きだったが,実は国語が
一番好きだった。それでも,詩の授業はあまり波長というか
いろんな詩のリズム感が合わず,それほど好きでなく、窓の外
を眺めたりして,なんとなく過ごしていた。結構熱血の優しい
声の国語の先生が,「夕焼け」を朗読した。完璧だった。
涼しげな日常から優しさを見つけたような,なんというか
そういう詩で,すごく好きになった。
高校でも吉野弘の詩は現代国語の教科書に出た。安部公房の
授業時間もずっと続けばいいなと思ったが,吉野弘もそうだった。
色々,本を読んできたが,詩集に手を出すことはなかったのに,
4年程前,古本屋さんで吉野弘の詩集を見つけ,買った。
労働者のこと,若者のこと,としよりのこと,自分のこと,
特に季節にこだわった題材の詩ではないが,俺は夏に読みたく
なる。声に出して。情景がよくわからん詩もいまだに
いっぱいあるけど。今日,また読んでみている。
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解禁日。

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今日は坂手島の口開け。口開けってのは「アサリを採ってもいいよ」
とか,「ヒジキを採ってもいいよ」とかそういう許可が出て漁が解禁
になる日のこと。今日は何の口開けかというと,サザエやアワビみたいに
素潜りで捕る漁の解禁。今日と明日の二日間だけ。しかも朝10時から12時
までの2時間。捕りすぎるとなくなるから,これも資源管理の一環。
実際には2週間程前(前の汐)に漁協の会員(いわゆる漁師さん)は
口開けがあったのだが,今日は一般の人用。坂手島に住んでいる人か,
坂手島で働いている人なら漁協に1000円支払って,番号付きの赤い
リストバンドもらって海に入ることができる。

俺もその時間は休暇をもらって海に入った。これは前から楽しみにして
いたのだ。なぜなら,俺は海で動物を捕ったことがないから。
仕事でも海藻を採集したり,育てたり,撮影したりばっかりで,貝類
なんて捕ったことない。海中の海藻の表面や海藻の林の中でサザエや
カニ,エビ,魚に出くわすことは多いけど,観てるだけ。
アワビなんかほとんどみたこともない。

さて,10時になる前から,となりのおじさんやら,大工のおやじさん
に,鉄工所の若大将やらがそれっぽい道具を携えて海沿いを走ってる。
俺も負けじと装備を持って海にどぼん。近所のおっちゃんも
「おぉ,今日はプロも潜るんか?全部とってまうなよ!」といいながら
急いで潜ってる。最初10分くらいは職業病で,おもわず海藻を眺めて
しまっていたが,我に返り岩の間なんかを探したり,テレビで観た
鳥羽の海女さんが捕ってたような隙間を探すと,いきなり,
アワビ。アワビですよ。アワビ。ぐわしっと掴んで捕ろうとしたけど,
がっちり岩にくっついててとれない。あれ?海女さんもっと簡単に
捕ってたけど。ふと,思い出す。潜る前に職場の大先輩に渡された
片側がへらで,もう片側がかぎになってる金属の道具を。
息がきれてきたので,もう一回潜り直して,その道具でぐりぐり,
ゴリゴリやってると,ベリッってはがれた。デカい。デカいアワビ
生まれて初めて捕った。大事に網に入れた。サザエはかなり簡単に
見つかるので,めちゃくちゃ捕りまくった。それでも,ふだん海に
入ってない大工のおやじのほうがいっぱいとってたけど,大満足。
アワビも3個捕った。タコは2匹みかけたけど,捕り方が分らず,
あの道具で思わずつついたら,もちろん逃げていった。
後で,先輩に聞いたら,「がしっと一気に掴むんやわ。もったいない。」
ってさ。そうか,タコは掴むのね。自分で捕ったタコ食べたかったなぁ。
来年はタコを狙おう。もちろん,アワビも。
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ブリ。カマの部分をもらったけど、それでも大きい。
さすがブリ。漁師さんもこれを船に上げるのに
一苦労したみたい。そら重いし暴れるし、大変やったでしょうよ。
冬のブリは脂がのってるけど、夏はなぁ、あんまりかもなぁとは
言ってたけど、これはこれでかなり好き。
むしろ、脂のりのりのやつより好きかも。
出刃でバンバーンて切り分けて煮たり焼いたりします。いただきます。
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