「箱根吟遊 武蔵野本館」(1) からの続きです。

 今回は食事編です。

 

 夕食は18時からでお願いしてありました。10分前から支度が始まります。
 最初に飲み物を注文。山葡萄ジュース、柚子蜜ジュース、烏龍茶です。
 
孝楽涼風吟酔
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 メニューは和紙にいただけます。
 
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食前酒)小田原れもんわいん
 中がメタリックに輝くお猪口に。レモンの味のするワイン。やはりアルコールなのでちょいと味見だけ。これは苦手な味です。「サローネ」でなめるワインは美味しいと思うのですが…。調べると株式会社ハシモト が小田原特産のレモン100%で発酵させて作ったワインだということ。
先付)鱚昆布〆陸蓮根和え
 これは面白い一皿和風出汁の中にキスの昆布〆と摩り下ろしたレンコンに刻んだオクラ。なんとキャビアを添えて、海ぶどうで飾っています。和食の店としても十分な力量を感じさせてくれる美味しい一皿です。
旬菜)紫陽花鮪寿し ペコロス印籠 蜀黍鮑 糂汰一夜干し唐揚げ 干し海老佃煮 無花果胡麻豆腐 明日菜胡桃和え
 長方形の和の皿に7品を盛り込み、緑色のもみじを添えています。
 左からペコロス印籠。ペコロスの中に海老のすり身を入れて和風出汁で煮込んだようなもの。
 次に蜀黍鮑。一見茹でたとうもろこしに見えるのですが、実は芯を外して、そこに鮑を入れ込んだものです。なんという手間! とうもろこしの香りと柔らかな鮑が美味です。
 黒いレンゲにのっているのは干し海老佃煮。
 白いレンゲにのっているのは明日菜胡桃和え。胡桃は砕いたものでペーストでない分香ばしさが強い。
 中央の器には無花果胡麻豆腐。イチジクにとろりとした胡麻豆腐をかけたシンプルなもの。素材の良さと丁寧なつくりが味わえます。
 右から2番目は。糂汰一夜干し唐揚げ。カラリと揚がっているので頭から尻尾までいただけます。
 右は紫陽花鮪寿し。ゼリーでアジサイのようにきれいに包まれた鮪の手毬寿司です。

 


香り)清し汁仕立 焼目鱧葛打 蓴菜 燕水前寺 蛇の目白瓜 叩き梅 柚子
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 メタリックな椀に和風だしの汁。たっぷりのジュンサイの中央には焼き目を入れた上質な鱧。上には白瓜と彩と触感を楽しむという水前寺海苔、そして南紅梅の片に柚子の皮です。もう少し塩気がほしいくらいに上品。
 
海の幸)相模湾季節の物と本鮪造り
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 ガラスの皿に氷を持って緑を飾り刺身を盛っています。
 石鯛と糸瓜、鮪、ヤリイカだったと思います。後はなんでしたか…。メモったメニューをなくしてわからなくなっています。箱根は山といえども、小田原が近いので刺身も非常によい素材です。
 醤油もありますが、ピンク色の岩塩を削っていただくこともできます。肌理の細かい塩ができるので美味しい。
 
煮物)穴子旨煮 蟹餅 冬瓜 水茄子 根芋 豆打餅 南瓜餡
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 美しい工芸品のような器に。カボチャのピュレの中に柔らかなアナゴの旨煮とシャキシャキの根芋、4つのボールが。それぞれ、水茄子、冬瓜、ずんだ豆の餅、蟹入りの餅の4つです。遊び心にとんだ一品は素晴らしい!
 
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 ところで、ここで家内に寄木細工模様の手鏡のプレゼントが。本日は家内の誕生日と伝えてありましたが、こんな良いものをいただけるとは感動です♪ 
 
洋菜)車海老冷製サラダ仕立 ソースアメリケーヌ風カプチーノ
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 なんと、洋風の一皿。基本は車エビで茹でてあります。添えてある野菜はスナップエンドウ、小さな茄子、ヤングコーン、小さなにんじん、アスパラなどです。葉っぱはほうれん草やルッコラ。
 中央にはオマール海老とトマトでとったスープをカプチーノ仕立てにしてソースに。
 写真には写っていませんが、赤いビーツのソースも添えてあり、あわせて食べます。
 
温石)和牛ひれ肉石焼 付だれ種々
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 大きな丸いボッチに見える熱した黒い石で和牛ヒレ肉を自分で焼いていただく趣向。ししとう、サツマイモ、刻んだ青い葱とともに。やわらかく良い肉。最初から塩胡椒はしてあります。
 これをつけるのは塩、金山寺味噌、ポン酢の3種。

 
止肴)酒匂川流水活鮎洗い マリネ風 オリーブ酢味噌
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 これも面白い洋風の一皿。鮎とクレソンに赤と黄色のパプリカ。オリーブ酢はよくわからなかったのですが、マリネというほど酸味はありません。
 
食事)麦とろ御飯と烏骨鶏卵
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 白米とじゃことの2者択一で二人ともこれに。
 麦の入るご飯にとろろや烏骨鶏の生卵を自分で割りいれて食べる。幸せです。
留椀)赤出し汁
 ごっつい豆もやしと芽カブの赤だし。
香の物)みはからい
 浅漬け的なきゅうりとラディッシュに大根など。
 一緒にほうじ茶を出してくださいました。
 
甘味)マンゴー水無月羊羹
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 今度は緑茶にあじさいを添えて。メインは小豆入りの白い羊羹と固めのマンゴープリンを合わせたような羊羹。
 
水菓子)モカソルベ ココナッツシフォン
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 さらにモカの甘さ控えめシャーベットと白い飴の飾りをつけたココナッツムースに抹茶のクリーム。フランボワーズを添え、ソースもハートを描いた美しいもので。和食とは思えない!
 

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 飲み物は最祖に別注文で。

 ウーロン茶とゆず蜜と山ぶどうのジュースだったかな?

 

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 子供には特別にお膳とご飯。子供用のメニューはお願いしませんでした。

 
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 というとところで夕食は終わりです。最後は片付けていただき、氷入りの水差しを置いて、和室に布団を強いていただく。

 

 朝食は朝8時から。前日に洋食か和食を選べます。
 
 和食の家内のための梅干。不思議な模様の皿に。来たときにいただいた南紅梅とは違うものが。その後から南紅梅も出てきました。
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 おかゆは固形燃料でその場で炊き上げる。なんと蓋がお椀になっています。
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 豆腐は作りたてのものを。鰹節と葱がついています。
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 和食の朝食は中央に3つの玉のようなものが。サラダは洋食と一緒です。食べておりませんが、開いた魚、温泉玉子、刺身、香の物、とろみをつけた煮物など。3つの玉の仲にもキンピラ、ゴマ豆腐、わさび漬けをのせたかまぼこでした。
 
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 洋食のメインはケチャップをかけたオムレツ、粒マスタードつきの荒挽きウィンナー。甘くないヨーグルトつき。ジャム3種とバターがつきますので、ジャムで自分で調節するとよさそう。
 洋食のサラダはたっぷり。レタス、コーン、ブロッコリー、プチトマトなど。刻んだハム、クルトン、摩り下ろしたパルミジャーノを自分で好きなだけかける。
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 パンも盛り合わせで・トースト、クロワッサン、バターパン。粒入りコーンポタージュスープがつきます。
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 果物はメロン、パイナップル、オレンジ。娘が食べてしまいました。
 食前にはオレンジジュースもでました。
 食後にも珈琲か紅茶を。紅茶でいただく。

 

「箱根吟遊 武蔵野本館」(3) に続きます。