「麺処 中村屋」(☆☆)
http://www.dearest-style.com/
こここそが「中村やessence」 の原点。全国屈指の名店、神奈川の若きカリスマ中村栄利氏のスタート地点です。
平日でもお客が行列をなし、「くじら軒」に似た感じの味だった当初の味から、才気溢れる方向性で大いに躍進し、飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
このたび、高座渋谷のこのお店が海老名に移転することになったのでリストにアップしていなかったこの店を記録することにしました。
住所:大和市下和田1207-1
電話:046-279-3877
定休:水曜
営業:11時半~21時(土日祝10時半~)
立地的に行列が出来るような場所ではありません。地方の都市の小さめのジャスコの前。周辺はただの住宅地でオフィス街もなければ人が集まるスポットもない。それでも行列が出来るのは確固としてリピーターを獲得するだけの味であるということなのでしょう。
店の外観はそこいらの蕎麦屋とあまり変わりません。
中に入ると音楽から大きな金文字の中村屋の看板にライトなど独特の空間構成です。カウンターとテーブル席の両方があります。
08年3月28日
この日は大和へ仕事の材料を買いに出かける。
となれば、昼飯はここだろうと。
ネットで事前に調べると移転がきまったとのこと。店で聞くと、エッセンスの場所に移り、エッセンスはしばらく休業だそうです。
特中村屋しょうゆ 950円
鶏油の浮くスープの味は久しぶりに食べる中村屋のそれですが、この日は麺が最悪。だまになっているし、湯で加減も悪く、あげ手はまだ店に出せるレベルではないかと感じる。それとも店主がいないので味のチェックができていないか。
特なのであぶり焼豚、刻み高座豚、味玉、金田産海苔などがのっています。+200円でこのレベルの具がプラスされるのはお得以外何ものでもない!!
豚そぼろつけ麺 具盛り 1100円
つけ麺ですので大きな平皿に極太の麺、小どんぶりに白濁したドロリという感じのつけダレが登場。
麺は横綱麺というネーミング。まるでうどんかというようにやや縮れた太い麺で色合いも濃い。もう少し美味いかと思っていたが、茹で加減の問題か、この麺はそれほど美味しく感じませんでした。具はあぶり焼豚、刻み高座豚、味玉、麺よりも細切りのメンマ、ほうれん草です。
つけダレは再仕込み髄という売り文句。一度とった出汁でさらに出汁をとることで濃厚にするというものらしい。とろみがつくほどに濃厚なたれで、さらに刻んだ豚肉にゼラチン質がたっぷり加わって濃厚。ただし、つけ麺のたれとしては塩気が薄いかも。
日替り焼豚飯 400円
生ハムのようなレアな焼き豚にたっぷりの刻んだ水菜。白ゴマを振ってたれをかけています。すがすがしい丼でした。
ちなみに、子連れでしたが子供用丼を出していただけました♪
高座渋谷は4月13日15時で営業終了。17日から23日は池袋西武の催事場に出店だそうです。そして27日から海老名で新規オープン。
しかし、休業している場合じゃないですね。キャラバンと称して長野に車で行っているみたいだけど、肝心の本店の味がここまで落ちていては。家内は三ツ星だったこの店を星なし評価にまで下げていました。
ぼくは一応一つ下げて☆☆(二つ星)ということで。それだけレベルの高い店でしたし。
05年7月10日の来訪。
本日はひさびさに家内を連れての中村屋へ。
東京カレンダーで読者限定のラーメンが供されるとありましたので、出たがらない家内を連れての無理やりの来訪です。
10時40分でちょうどカウンターに座れました。その後の人たちは外に並ぶことに。
特中村屋 950円
宇都宮味玉、あぶり焼豚、刻み焼豚、千葉海苔、台湾メンマ、野菜。
白いイタリアンな感じのどんぶりで上品に盛られています。スープは醤油を選択。まろやかな醤油の味に昆布と鰹節の味がどっしりと口を満たす本格的スープはよいの味ですが、昔に比べるとだいぶきれがないような。強いて言えば特徴はあるが凡庸な感じになっています。麺は真空平打ちの太麺を選択。しなやかでこしのある麺はよいが、細麺にすればよかったかも。奥さんには合いませんでした。焼き豚はいつもながらの七輪で炙ったものでもともと塩漬けにしてあるから美味いことこの上ない。刻みも肉と脂の配分よく変わりなく美味しかった。半熟味玉も鰹節をまぶしてあるホウレン草も海苔も手抜かりない。
烏賊つけ麺 1000円
こちらはザルの上に細麺で。つけダレは小さなどんぶりで濁ったものがきます。鶏ベースのスープにスルメイカを煮出しただしを加え、ゲランドさんの塩で味を整えたという。やや臭みある香りが舌の上の広がる。美味いところもあるが駄目な人は駄目だろうなぁ。essenceの時のものとはかなり変えてあります。より普通に変化し、中途半端な感じで癒合しているような。レギュラーメニューでなくて良かったのかも。
にしても、具は写真を見る限りそば粉で素揚げに近くカラリとした桜海老とオクラのはず。仕入れの問題もあるけど、一言あっても良いんではないの? 同じ値段だしね。
焼豚のたたき飯 400円
具はほとんど生に近い焼き豚…というよりハムかな。上に水菜とネギで、仕上げに種まで入っているザク切り一味とうがらしがふられています。たれは醤油とみりんベースで美味しいからお勧めできます。
さて、以前のような行列はなくなっています。
総評は☆☆彡(二つ星半)に落としました。特中村屋の切れも少々落ちている印象。店主不在の店の難しさですね。
05年4月3日の来訪。
本日は家内不在につき一人でお店回りをしようと出かける。
目的はひさびさに中村屋。ここのところ海老名のコースしか食べていなかったので、最近はそれほど混んでいないと伝え聞くこちらへ。
10時到着で待ちは4人。いつのまにか左隣の店がなくなっていて、中村屋が厨房に使っているではありませんか。待っている間に注文を聞きにくる店員の若者が。一昔前の大行列に対して説明を行うようなディズニーランド的パフォーマンスはなくなり、落ち着いた親しみやすい店としてのサービスに変わったようです。
焼豚麺炙り高座豚 770円
フレンチに使われるようなラッパ形の白い陶器の器。澄んだ黄金色のスープに細くしなやかなストレート麺が沈み、焼き豚が3枚。上には高く積み上げられた水菜のシンプルな構成です。
基本の掛けそばに関してはもう何もいいますまい。鶏と魚介からバランスよく旨みを引き出した塩ベースのスープに鶏油の香味油は地位を確固たるものにするほど美味い。麺もしなやかに喉越しよく味わえます。
高座豚のチャーシューは塩に1~2週間漬け込んで余分な水分や脂を抜き、出す直前に炭火で炙る。脂身の配分も適当な美味いチャーシュー3枚。これらの香りを大切にし、草の持つ爽やかさをシャキシャキした歯ざわりとともに届けることのできる水菜のみをのせる、ラーメンに必要なものとしてではなく、一品料理として過不足ない形を表現している印象です。
色合いの美しさを含め、このあたりのセンスはイタリアンを学ぶ中村氏ならではの良さですね。
総評は☆☆☆(三ツ星)で変わりありません。
04年8月1日の来訪。
この日は家内を大和まで送り、ついでにここへ。正月以来です。
10時40分到着で外に二人待ちなだけ。この時間はまだまだ大丈夫なようです。食べ終わる頃には大行列と変わっていましたので、11時を過ぎるともう駄目ですね。
外で待っている間にメニューが回ってきて、注文もとられます。
白い四角皿の上にザルをのせ、細いストレート麺と刻み海苔を盛った皿とつけダレの小丼。麺はいつもと同じものを冷水で締めたもの。つけダレは醤油味でさわやかな酸味でさすがの美味さ。柔らかな豚シャブ肉と笹がけのネギがたっぷり入っています。高座豚でしょうが、前に食べた「めん屋」の豚シャブと比べてきっちり美味しい~。
今度の麺は真空平打ち麺。ほうれん草とシナチクと味玉半玉に刻みネギ。いつもの味が染みている上に香ばしい2種のチャーシューがのっていて大満足。これにあわせるつけダレは白いココットに入っており、トロミある醤油ダレ。ネギと唐辛子などが細かく入っている。この工夫は物凄いですね。
3枚の豚肉スライスの煮込みと細く切ったシナチクと刻みネギの丼。やや厚の豚肉の煮込みは柔らかで味が染みているし、タレは美味しい。
それにしても、飯モノサイドメニューの充実ぶりはラーメン屋をやろうとしている友人にもこうした方がいいなと話していたところなので、先にいっているなぁと思う次第です。
飽きさせない工夫とそれを裏付ける実力がこの立地で行列を作り続ける力なのでしょうね。
04年1月3日の来訪。
正月は2日から6日まで1日30食限定で中村屋尽くしをやっていましたので、朝から電車で行ってきました。到着は8時ちょっと前。2番目でした。1番の人は7時前に浅草から来たそうです。
3番目からは豪華な方々が。
元ラー博職員のしうさん(http://www2s.biglobe.ne.jp/~siu/
)
T101さん(http://www.fsinet.or.jp/~t101/index_r.htm
)
第5代目ラーメン王(http://homepage1.nifty.com/bunkasai/ramen.htm
)
孤高のラーメニスト一柳さん
10時半の開店ですので、待つこと2時間半。
開店前からメニューが回ってきますが、中村屋尽くしは明示されていません。まるでディズニーランドのアトラクションよろしく元気なお兄さんが出てきて行列相手にメニューなどの説明をしております。人数確認や注文取りは外でやってますね。開店時に行列は100人にはなったのではないでしょうか。
まずは暖かいお絞りとグレープフルーツの汁の入ったお茶が出されます。さっぱり目ですが、ちょっと甘い。
スープは透き通った塩スープで従来のスープに近い味わい。牛らしいまろやかな風味は意外にも少なく、普通のスープに近い美味しさ。ネギの代わりに細かく砕いたブロッコリが表面に浮いています。
麺は細いストレート。
具はメンマ、ほうれん草、炭火で炙ったチャーシュー、味玉半玉とどれも十分に手を入れた極上品です。
2)柚子風味醤油つけ麺
真空平打ち麺を柚子風味の醤油つけダレでいただきます。どうも麺の茹で具合が悪いのか、これはそれほどよくは感じませんでした。つけ麺はすでに通常のものが絶品なだけに。
宇賀ハムのような薄いチャーシューで、ワイン漬けにされたものだそうです。
3)ピリ辛味噌雑炊
カップに出てきます。薄く味噌を聞かせた雑炊でごはんが煮崩れることなくこれは美味しい! 具は角切り炙りチャーシューです。
総評は☆☆☆(三ツ星)で変わりなし。
人気実力ともにすでに神奈川県一ではないでしょうか。