前回、サンフランシスコの新エネルギーについて記載しました。サンフランシスコ市公営事業委員会(SFPUC)は、市で家庭や事業者の電力の需要を踏まえ、電力供給事業者・電気の種類を選択するCCA(コミュニティ・チョイス・アグリゲーション)に加えて、「すべての家庭と80%の商業ビルの電力を、100%再生可能エネルギー電力とする」という目標を掲げています。
それにより、2016年5月からCCAに対してエコな電気を供給する「CleanPowerSF」をスタートしました。

サンフランシスコ市が入っているカリフォルニア州ではすべての場所で電力自由化となっておらず、サンフランシスコ市の家庭用電力は民間事業者からしか購入できないことになっています。
本来ならCCAとして自治体が再生可能エネルギー比率や価格を考えて電力を選びますが、サンフランシスコ市ではSFPUC自らの電力をあてています。
CCAの方法を採用しているので、電力の供給がSFPUCだとしても、送電・配電、使用した電力の料金請求は民間事業者から行われます。

サンフランシスコ市民の電気はSFPUCが供給する電気に切り替えられていく方向に向かいます。すでに一部のエリアで自動的に切り替えが実施され、これからエリアが拡大していくでしょう。
しかし、前までの通り、民間事業者から電気の供給を受けたいという市民や事業者については、申請するとCCAから外れることも可能です。

SFPUCの電気メニューには新エネルギー(再生可能エネルギー)の割合が40%の『Green』と、100%の『SuperGreen』があります。
『Green』はこれまでの民間事業者と同じくらいの価格で提供され、再生可能エネルギーの割合が29.5%です。
この『Green』に1kWhあたり2セント上乗せすると100%再生可能エネルギーである『SuperGreen』に切り替えが可能です。
SFPUCは『SuperGreen』への切り替えを呼びかけています。