治大国若烹小鮮 おがた林太郎ブログ

衆議院議員おがた林太郎(福岡9区)が、日々の思いを徒然なるままに書き綴ります。題は「大国を治むるは小鮮を烹るがごとし」と読みます。


テーマ:
【要約】
 宗谷、津軽、対馬東西水道、大隅の5海峡で領海の主張を3カイリに維持しているのは、そろそろ見直すべき。現在、維持している理屈そのものも国際的に見て過剰。
 
【本文】
 私がずっと(比較的孤独に)追っているネタとして、国際海峡制度というものがあります。これは何かと言うと、国連海洋法条約に「国際海峡」というカテゴリーが定められていて、そこには「(非常に自由度の高い)通過通航制度」なるものが設けられているという事です。先日、記事に取り上げていただきました(ココ)。
 
 そして、日本の立場は、国際海峡については宗谷、津軽、対馬(東西水道)、大隅の5海峡が国際海峡に当たるが、そこは領海の主張を12カイリではなく3カイリに留めているので、自由に通られる公海部分が開いており、そもそも通過通航制度を適用する必要はない、こんな感じです。無理して主権の及ぶ範囲を狭めているので、通過通航制度について考える必要がないという理屈です。
 
 私は主権が及ぶ範囲を狭めている事についてとても違和感があるので、もう少し真正面から国際海峡と通過通航制度について考えるべきという主張をずっとしています。
 
 ただ、お役所はどうしても固いので、何故、そんなに固いのかなと思って、国連海洋法条約を批准した際の認識を調べてみました。そして、質問主意書を提出しました。
 
【質問】
平成八年六月四日の参議院海洋法条約等に関する特別委員会において、外務省条約局長が次の通り答弁している。
〇政府委員(林暘君)
(略)
 この海洋法条約におきましては、そういう形で海峡部分というのがある意味で領海によって満たされた場合、つまり国際海峡に公海部分ないしは航路帯がなくなった場合に、そこには通過通航制度が適用になるというふうに規定をしてあるわけでございます。
 午前中の質問にも谷内審議官の方からお答え申し上げましたとおり、この通過通航制度というものがどういうものであるかということについての国家実行がまだ定まっていないと。言いかえますと、通過通航制度というのは、それが領海であったとしても上空の通航も自由に認められますし、規定の書き方が十分明確ではございませんけれども、場合によっては波打ち際までその通過通航制度が適用になるという解釈も可能なものでございますから、そういう意味で、通過通航制度というものが今後の国家実行上どういうふうな制度として確立するかというものを見据えた上で、それが我が国の国益ないしは安全保障上の観点から害がないものであるということになれば、その時点で検討をいたしたいというふうに思っておる次第でございます。
 
 これを踏まえ、次の通り質問する。
一 通過通航制度というものがどういうものであるかということについての国家実行はまだ定まっていないと、政府は考えているか。
二 波打ち際まで通過通航制度が適用になるという解釈も可能だと、今でも政府は考えているか。
三 通過通航制度は、我が国の国益ないしは安全保障上の観点から害があり得るものだと、政府は考えているか。
 
【答弁】
一から三までについて
 政府としては、海洋法に関する国際連合条約(平成八年条約第六号)が規定する「国際航行に使用されている海峡」における通過通航に関する制度については、当該制度がどのような場合にいかなる範囲で適用されるのか等を判断する上で各国の実行の十分な積み重ねが必要であると考えている。
 
 見ていただいたら分かりますが、つまり、当初、通過通航制度について国がどう考えていたかというと、そんなものを設けたら場合によっては、海峡内で波打ち際まで何処でも好き勝手通られてしまうおそれについて述べています。また、最近、私が松本海洋政策担当相に質問した際も、「上空飛行の自由を確保しなくてはならない(事が問題だ)」という問題点を述べていました。
 
 ただ、通過通航制度を普通に考えれば、波打ち際まで好き勝手通って構わないどいう運用をしている国などありません。上空飛行についても、波打ち際から1メートル海側に入ればその上空を自由に飛んで構わないといった運用をしている事などありません。実際、英仏間のドーバー海峡の航路図、航空図を見ていると、航路はきちんと定めており、海峡近くに飛行禁止区域もあります。そもそも、ドーバー海峡を横切って飛ぶような飛行路は設定すらされていません。当然のことです。
 
 政府は「各国の実行の十分な積み重ねが必要である」とばかり言いますが、世界の主要な国際海峡であるボスポラス・ダーダネルス、マゼラン、マラッカ、ジブラルタル等は特別条約があるので通過通航制度の適用がありません。となると、日本は何処の国の実行の積み重ねをずっと見ているのかすら私にはよく分かりません。
 
 これは日本の安全保障の観点からもとても重要なのです。今のままでは宗谷、津軽、対馬東西水道、大隅海峡のど真ん中で軍艦が停泊する事は(危ないので現実的ではありませんが)法的には禁じられません。通航せずに遊弋したとしても、色々な偵察活動もOKです。それを防ぐだけでも、それなりの意味があると思います。それ以前の問題として、主権を意図的に狭めているというのがあるのですが。
 
 本件、予算委で稲田防衛相、松本海洋政策担当相に質問しようと思っていたのですが、色々とあって結局そこまで行き着きませんでした。また、何処かでやりたいと思います。
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