治大国若烹小鮮 おがた林太郎ブログ

衆議院議員おがた林太郎(福岡9区)が、日々の思いを徒然なるままに書き綴ります。題は「大国を治むるは小鮮を烹るがごとし」と読みます。


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 今年の欧州での大きな政治的イベントの一つ、フランス大統領選での候補者選考が進んでいます。先日、左派社会党の予備選第一回投票が行われ、ブノワ・アモン元教育相(Benoit Hamon)がトップ、マニュエル・ヴァルス前首相(Manuel Valls)が2位でした。3位のアルノー・モントブール元経済相(Arnaud Montebourg)は第二回投票ではアモン氏を推すと表明したので、アモン氏が左派の候補となってくる事が有力です。5年前、社会党の予備選挙でモントブール氏は3位となり、オランド候補支持に回り、オランド大統領の立役者となりました。
 
 逆に、ヴァルス氏は「確実な敗北(defaite assuree)のと勝てる可能性(victoire possible)との選択だ。」と巻き返しを図っています。大統領選挙に出るためにわざわざ首相を辞任までしたのに、この結果には焦りがあるでしょう。
 
 アモン氏とモントブール氏は社会党左派で、いずれもヴァルス内閣で閣僚でしたが緊縮政策に反対して更迭されています。主張を見ていると、経済への国家介入、緊縮政策反対等とても左派色がします。逆にヴァルス氏は社会党最右派です。首相になる前の発言を見ていると、とても社会党とは思えません。実際、首相になる時、右派側からは「我々と彼は何が違うのだ。」と疑問が巻き起こったくらいです。
 
 既に右派では、右派色の強いフランソワ・フィヨン元首相が候補となる事が決まっています。その際も中道寄りのアラン・ジュペ元首相に打ち勝って来ています。フィヨン氏は非常に自由主義かつ財政緊縮型の主張をしており、右派予備選で訴えた公務員削減案はどう見ても非現実的なくらい厳しいです。また、社会政策的には厳格な移民政策、愛国心教育等、典型的な右派的主張をしています。もう20年前くらいからずっとフィヨン氏は閣僚、首相等で国政の中心にいたわけですが、元からそんなにエッジの利いた主張をしていたような記憶がありません。次第にそうなっていったという事なのかなという気がします。
 
 こう見ていくと、今年の大統領選は事実上、極右(ル・ペン)、右派色の強い右派候補(フィヨン)、左派色の強い左派候補(アモン)で戦われるのではなかろうかと思います。そして、多分、選挙期間中はそれぞれの支持者向けに極めてエッジの利いた主張ばかりが飛び交うはずです。
 
 ここで感じるのが「中道的政治が流行らない事への懸念」です。政治のど真ん中にポッカリ穴が空いているような印象になります。例えば、右派の予備選で負けたジュペ氏は少し年齢が高いですが、右派から中道までを幅広く取り込める候補だったと思います。昔はテクノクラート臭さが嫌われていましたが、今は年季を重ね、重鎮感が出てきています。社会党予備選で2位だったヴァルス氏は中道色はあまり醸し出していませんが、右派にも食い込める可能性のある人物ではあります。
 
 ただ、今回の左派、右派での予備選挙の結果、更にはル・ペン現象を見ていると、そんな「緩いメッセージ」を聞きたくないというフランス国民の現れなのではないかと思います。ここはBREXITしかり、トランプ現象しかりです。グローバリゼーションにより、世界中で経済的に、心理的に余裕が無くなり、バナナの叩き売りのように非現実的なポスト・トゥルースが広まってしまう。穏健中道的なメッセージは流行らなくなっています。人はそれが仮に嘘だと分かっていても、一時の爽快感と溜飲下げのため、その主張を選挙で支持してしまうというふうに見えてしまいます。
 
 両大戦間にドイツで起こった現象と似通った事が世界中で起きているのでは、と懸念してしまいます。社会全体の閉そく感、自由の重さに耐えかねて、「一発芸」のようなもので一時の満足を得ようとするという事です。エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」でも読み返してみようと思います。
 
 なお、少しだけ大統領選挙の全体像について述べておくと、極右国民戦線のル・ペン党首が大統領で躍進しそうな可能性については、何か真新しい事のように報じられることが多いですけども、2002年フランス大統領選挙では既にル・ペン(今のマリーヌ・ル・ペンの父)が第一回投票で2位に着けて、第二回投票に進んだことがある事は想起しておく必要があります。シラク大統領(19.88%)、ル・ペン国民戦線党首(16.86%)、ジョスパン首相(16.18%)で僅差でル・ペン氏が第二回投票に進みました。当時、この映像を見て驚愕したのを覚えています。勿論、その後第二回投票でシラク大統領が圧倒的な票で再選されます。
 
 直近の全国的選挙である2015年12月の地方議会選挙で、国民戦線の全国得票率は27%を超えました。2つの地方では地方議会を取る寸前まで行きました。既に今回の大統領選挙で左派は候補が(いつも通り)分裂気味ですし、右派についても中道系候補が出てくれば票が割れるでしょう。下手をすると、第一回投票ではル・ペンがトップで来る可能性すらあり得ると見ています。
 
 ちょっと纏まりがないですけども、最近のフランス内政を見て居ての感想です。
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 近年、日本の海洋政策について関心が高まっています。私自身、2004-5に外務省条約課に居た際、国連海洋法条約を学ばせていただいた際に比しても、相当に関心が高まっています。自分自身、国政での「本業」の一つに挙げており、時折質疑で取り上げています。

 

 この分野、やはり国連海洋法条約+日本が締結している諸条約(漁業、大陸棚等)をある程度知っておく事が必要な一方、これらはとても難解でして、ともすれば情緒的な議論になりがちです。ジャーナリストの方々でもなかなか手が付けにくいのか、本格的な記事を書いていただける方は少ないです。

 

 そのような中、ジャーナリストの安積明子さんが、私がこれまで書いてきたブログに着目していただき、かなり深く取材していただきました。3回に分けて東洋経済オンラインに出稿していただきました。折角の機会ですのでご紹介させていただきます。

 

・ 韓国が日本の漁場を荒らしまくる悲惨な現実

(概要)日韓漁業協定の現状、そして、問題点を挙げております。

 

・ 韓国との「領海係争」は漁業協定だけではない

(概要)日韓大陸棚協定の問題点、そして今後の課題を挙げております。

 

・ 中国軍艦が日本近海を堂々と航行できる根因

(概要)日本の国際海峡制度の孕む課題を挙げております。本件については、最近、国会質問をしております(ココの緒方林太郎部分の26:20くらいから)。

 

 それぞれ、法的な解説、実務上の課題、個人的な思いを過不足なく取り上げていただきました。さすがはジャーナリストの方でして、私があれこれと言葉を重ねるよりも読んでいただくのが一番だと思います。

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 少女像の問題については、釜山総領事館前に新設されたことを受けて、既に大使、総領事の一時帰国というかたちで抗議の意を表明しておりますが、もう一度、一昨年12月の日韓両外相記者発表を見直してみたいと思います。

 

 最後に議事録を載せておりますが、昨年の予算委員会で私は本件について質問しております。使ったパネルはこれです。見ていただければ分かりますが、パネルの緑の部分を見ていただければ分かる通り、日韓で本件が「最終的かつ不可逆的に」解決する条件は、日本が10億円を拠出しての癒しの事業をやる事だけです。

 

 青になっている少女像の話は、時間軸の中に入ってきません。10億円拠出する前にやるとか、いつまでにやるとかいった約束は何処にもありません。しかも、韓国は「適切に解決されるよう努力」となっているだけです。この記者発表の中で浮いている部分になっています。

 

 考え方としては、(これを私が採用しているわけではありませんが)10億円拠出して癒しの事業をやった段階で、本件は「最終的かつ不可逆的」に解決したことになっていて、少女像の話は、韓国として解決に向けて引き続き努力はしています、ということですべて終わりとすら読めてしまうものです。というか、「努める」という言葉は、普通の外交文書では「努めた結果出来なくても構わない」と読む以上、そういう解釈になってしまいます(それが「最終的かつ不可逆的に解決」というのかどうかはともかくとして。)。

 

 色々な外交上のやり取りをした結果、この記者発表に落ち着いた事は分かります。そのための外交当局者のご尽力を否定するつもりもありません。ただ、文書の構成上、今回のように10億円だけ出して、何も対応がないばかりか悪化するような事態が起こり得る文書です。そこに残るのは、いつまでに、何をしてくれるのかわからない韓国側の「適切に解決されるよう努力」だけです。

 

 そもそも論になりますが、いわゆる慰安婦の問題は日韓請求権・経済協力協定によって解決しているものです。私が一昨年に提出した質問主意書と答弁書を読んでいただければ分かります。

 

【請求権に関する再質問主意書】
 財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定(昭和四十年条約第二十七号)における請求権に関し、以下の通り質問する。
一 この請求権とは、如何なる権利であり、どのような内容を包含しているか。
二 この請求権とは、当該条約が締結された時点で明らかになっていなかった事案に起因する請求権をも含むと考えて差し支えないか。
 
【答弁書(太字は緒方が付したもの)】
一について
 財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定(昭和四十年条約第二十七号。以下「本協定」という。)第二条1にいう「請求権」とは、財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定についての合意された議事録(昭和四十年外務省告示第二百五十六号)2(a)において「法律上の根拠に基づき財産的価値を認められるすべての種類の実体的権利」とされている「財産、権利及び利益」に当たらないあらゆる権利又は請求を含む概念であると解される。
 
二について
 お尋ねの「明らかになっていなかった事案」の意味するところが必ずしも明らかではないが、本協定第二条3は、「一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対するすべての請求権」であって本協定が署名された千九百六十五年六月二十二日以前に生じた事由に基づくものに関しては、「いかなる主張もすることができない」と規定している。
【引用終了】

 

 今更ながらではありますが、あらゆる権利又は請求を含む概念について、1965年6月22日以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もすることができないという日韓両国の合意はきちんと守られるべきだと思います。

 

【参考:衆議院予算委質疑】

○緒方委員 (略)その上で、この記者発表の中身についてさらに入っていきたいと思います。
この四角で囲んでいるところですが、ここが、いわゆる慰安婦のための財団に対して日本が拠出を行うということが書いてある、心の癒やしのための事業を行うということになっておりますが、これは下のところで、心の傷の癒やしのための事業を行うことを前提で、最終的かつ不可逆的に解決をする、日本もそれを確認している。そして、尹外交部長官の発言も、この(2)の財団の設立、そしてその出資による事業の実施によって最終的かつ不可逆的に解決されることを確認するというふうになっています。これが全体のストラクチャーであります。

そうすると、この青の部分の慰安婦の像の移転のところというのは、必ずしも最終的かつ不可逆的に解決されるための条件になっていないんですね。ここだけが浮いている状態なんです、文章として。

これは結局、(2)の事業を行ったことによって最終的かつ不可逆的に解決するというわけでありますが、この(2)のところが浮いていることによって、では、これはいつ行われるのか、拠出の前なのか後なのかということが、この文章のストラクチャーからすると出てくるわけですね。
安倍総理大臣にお伺いをいたしたいと思います。

日本政府は、慰安婦像の移転がない限り、この拠出はやらないということでよろしいでしょうか、安倍総理大臣。

 

○岸田国務大臣 まず、今回の合意が今までの慰安婦問題についての取り組みと決定的に違うのは、日韓両政府が史上初めて、最終的、不可逆的な解決であることを確認し、それを世界に向けてそろって明確に表明した点だと思っています。

その上で、今御指摘の点についてお答えさせていただきますと、日本側は、韓国政府が元慰安婦の方々の支援を目的として設立した財団に資金を拠出するとされています。一方、韓国側は、日本の政府が日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧、威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても適切に解決されるよう努力する、このような内容になっています。

要は、日韓それぞれがこの合意を着実に実施するという内容になっています。これが合意の全てであります。

 

○緒方委員 いや、それは全然答弁になっていないわけでありまして、時間的な前後がどうなるのかということを聞いているんです。

これはまさに与野党問わず皆が知りたいところでありまして、この図でいうと、最終的かつ不可逆的な解決というのは、これは、(2)の事業をやってしまえばそれで最終的かつ不可逆的な解決を確認することになり、私はそういうことを望みませんけれども、結果として、韓国側の慰安婦像の撤去については、その最終的かつ不可逆的に解決されたと確認した後に残って、引き続き、いつまでたっても、いや、努力しています、努力しています、努力していますという状態が続くことを懸念するから、だから聞いているんです。

時間的な前後関係についてしっかりと答弁いただきたいと思います、安倍総理大臣。

 

○岸田国務大臣 今回の合意は、先ほど紹介させていただきましたこの合意について、日本と韓国、それぞれの政府が合意に従ってしっかり履行する、実施するということであります。合意の中身はそれ以上でもそれ以下でもありません。それぞれがそれぞれのこの合意に明記されている事柄を実施する、これが今回の合意の全てであります。

 

○緒方委員 では、もう一度聞きます。

最終的かつ不可逆的に解決された後に、この慰安婦像の撤去の努力が引き続き続くという可能性はあり得るということでよろしいですね。

 

○岸田国務大臣 今回、最終的、不可逆的な解決であるということを、日本政府、韓国政府、そろって世界に向けて明確に表明をしました。

今回、それぞれこの合意の中身を誠実に履行するというのが合意の全てであります。未来に向けてしっかり日韓関係を成長させていくために、この履行を実施することが重要であり、前後関係云々とおっしゃいましたが、この内容それぞれにつきまして、それぞれが履行する、これが合意の中身の全てであります。

 

○緒方委員 いや、ここは非常に国民の関心も高いところでありまして、もう一度だけお伺いします。

時間的に、この青の部分が、最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認するというその時点よりも後に来るということは決して排除されていないですねということです、岸田外務大臣。

 

○岸田国務大臣 前後関係について御質問がありましたが、先ほど申し上げたように、この合意の中身は、ここに書いてあります、それぞれ、日本政府、韓国政府が行うべきもの、これを履行する、こういった合意の中身であります。これが全てであり、これ以上でもこれ以下でもありません。

これが今回の合意の全てであり、これを誠実に履行することが何よりも重要だと考えています。

 

○緒方委員 時間的な前後について答弁がなかったということで、非常に不安を残す答弁だったと思います。

しかし、この件について、安倍総理大臣の思いとしていかがでございましょうか。

 

○安倍内閣総理大臣 この問題は、長い間解決をしなかった問題であります。なぜ解決をしなかったかといえば、これは、日本側の言い分もたくさんあります。韓国側のまた感情もあるわけでございます。

その中で、我々は、最終的にこの結果しかないという判断で、最終的かつ不可逆的な解決、この一言を我々は大切にし、この問題の解決を図ったところでございます。

そして、まさに、何度も大臣が答弁をさせていただいたように、今お示しをしたものが全てであり、これ以上でもこれ以下でもないわけでありますが、いずれにいたしましても、我々は、しっかりとお互いに誠実に実行していくことによって、完全かつ最終的に、不可逆的に解決されていくこととなる、こう確信をいたしております。

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 先の総選挙から2年が経ちました。今年は数えてみたら、質問回数31回。色々な事をやったなと思います。質問以外にも国会対策、政策調査会、党務、県連(代表)、たくさんの出来事がありました。

 

 そんな中、中間地点を折り返したので、いつ総選挙があってもいい状況になってきています。ただ、「いつあるか?」を思い悩んでも仕方ありません。私の原理原則は「自分で決められない事をあれこれ悩むのは意味がない。」というものです。発想が数学的でして、Y=aX+bとすると、自分で動かせるのはXのみです。そして、aとbは外生変数ですので、自分ではどうしようもありません。「解散がいつか」というのはこの外生変数に当たります。それを悩むことは時間の無駄です。正に「常在戦場」です。

 

 そして、選挙という事では、私がいつも御意見を伺う方がいます(特に世間的に有名な方ではありません。)。私はその方の話だけは必ず従うようにしています。

 

 一期目の時、いつも「おまえは地域回りが足らない。絶対に足をすくわれる。小沢一郎さんが言うように、おまえの仕事は二期目になる事だ。」と言われていました。当時の私は、まだ、その意味を十分に汲む事が出来ていませんでした。

 

 2012年12月に落選します。票は当選した時の半分、惜敗率は63%。誰が何処から見ても「惨敗」です。その時、その方を訪ねました。まず飛んできた一言は「おう、無職!」でした。容赦はありません、「だから言っただろ。おまえはバカだ。」と言葉が出て来ます。

 

 「それでどうするつもりだ?」、私からちょっと弱気に「党勢はこれから厳しいですよね。」と答えたらこっぴどく叱られました。「おまえは党勢が悪ければ活動しないのか。そんなヤツは党勢が良くなったら、その風に乗ろうとして活動しないんだよ。悪くても活動しない、良くなっても活動しない、つまりはそういう事じゃないか。だから、おまえはバカなんだ。」、まず、ここからスタートです。

 

 そして、言われたのは「基本的に東京(国会)には行くな。今の東京におまえの居場所なんかない。どうしても行かなきゃいけない時は、国会で活躍している小選挙区当選の同期とだけ会え。そこで『悔しい』と思って帰ってこい。地元では、周囲に何を言われてもコツコツと地域回りに徹しろ。それが嫌なら、このまま藻屑と消えるよ。そして、この北九州に『昔、昔、そんな国会議員が一期だけ居た。』というお話が残るだけだ。」でした。ムッとしましたが、たしかに正論です。そのまま従う事にしました。

 

 浪人生活の間は、時折報告に行っていました。毎回、こっぴどく叱られました。地域回りの実績を話すと「で、おまえのこれからの目標は?」と聞かれ、「まあ、このペースでやっていこうかと。」と答えました。そうしたところ「おまえは今の実績で満足しているのか。だから、ダメなんだ。おまえは学歴は高いが、とことんバカだ。」と言われ、そこまでの実績の倍の数字を言われ、「それを3か月続けたら、また来い。」と突き放されます。その繰り返しでした。

 

 2年前の2014年12月、比例で当選した後に伺ったら「よう、死に損ない。」からスタートします。「俺の言う通りにしてなかったら、おまえがテレテレやっていたら、今頃、おまえはここでベソかいてたはずだ。俺に感謝しろ。そして、おまえは小選挙区で負けて敗者復活した『死に損ない』なんだから、いい気になるな。」でした。

 

 今でも時折伺います。一度も誉めてはくれません。「テレビに映っているからといって調子に乗っていたら、また、無職に戻るぞ。」と尻を叩かれます。多分、このまま一生誉められる事はないと思います。

 

 だからこそ、そこに真実があると思っています。その真実を信じて、来年も歩んでいきたいと思います。

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 この10数年、よく使われるようになった英語に「スキーム(scheme)」という言葉があります。私も使った事がないわけではありません。ただ、どうしてもこの言葉の使われ方には違和感があります。

 

 これを「計画」、「枠組み」という意味合いで使っている方が多いです。先日も内閣官房からIR法の説明を聞いた際、「IR法のスキーム」といった表題でした。

 

 たしかにこれはそういう意味合いのある言葉ですが、感覚的には「悪巧み」、「企て」といった事を含意しての計画や枠組みです。

 

 英英辞典を見てみましょう。

1. an organized plan for doing something, especially something dishonest or illegal that will bring a good result for you:
2. (mainly UK) an officially organized plan or system

 

 まず、目につくのは「dishonest(不誠実)」、「illegal(違法)」といった言葉です。1.については、正に「悪巧み」、「企て」系です。2.については、英国ではニュートラルな使われ方をしているという事です。

 

 なので、英国での使用例にかんがみれば絶対に使ってはいけないとまでは言いませんが、特にアメリカ、カナダ等では受け入れられない使い方だという事は分かっていただけるかと思います。自分で「絶対に誤解を招かない」という自信がないのであれば、基本的には使わない方がいいでしょう。

 

 日本語で「計画」、「枠組み」と理解してしまうと、その裏にある真実を見損ないます。今はどうだか知りませんが、昔、私が使っていた受験英語の英単語本に「intimate⇒親しい」、「intercourse⇒交流」といった言葉が当てられていたのと似ているような気がします。この2つの単語はいずれも「性的な」という前提があり、受験英語で学ぶ必要は基本的に無いと思っています。学んだ事を活用しようと張り切って、英語圏の人に「I would like to have good intercourse with you.」などと言おうものなら、とんでもない事になります。

 

 それと同じで「IR法のスキーム」なんて書かれた資料が出てくると、「ん?、なんか悪巧みでもしようとしてるのか?」と意地の悪い邪推でもしたくなります(勿論、そうでない事を信じていますが)。

 

 という事で、既に世間でよく使われている言葉であり、考え方によっては「和製英語」化しているとすら見る事も出来ますが、「スキーム」の使用を少しずつ減らしていく運動をやってみようと思っている所です。まずはお役所からです。

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 「長時間労働」について議論をすると、よく出てくるテーマとして日本のサービス産業の生産性の低さの議論があります。生産性が低いので、同じ収益を得ようとするための労働量が多いわけです。それは通常は長時間労働になります(外国のサービスとの競争性が相対的に低い産業では人を手厚く配することで対応している所もあります。)。

 

 これはモノづくりの街に住む者としては、とても気になります。モノづくり産業は極限まで効率化を追求しているのを地元で実感しています。一方でサービスについては、「サービス貿易」という言葉がある通り、どんどん国際化が進んできていますが、それでも日常生活に絡むかなりの部分は地産地消である事が多いです(この表現が良いかどうかは分かりませんが)。

 

 私がサービス産業の比較で一番違いを感じるのが「空港」です。何故、日本の空港にはあんなに働いている人がたくさんいるのだろうかと思います。そして、外国の空港で色々なサービスを頼むと、すべて結構なお値段を取られます。その中には、日本の空港であれば無料でやっていただけるものがかなりあります。

 

 そういう中、私が気になるのが「おもてなし文化」です。日本におもてなし文化がある事はとても大事です。特に私は世界のあちこちに行っているので、その文化のありがたさを痛感しています。フランスでも、スイスでも、イギリスでも、ともかく人の手を介すれば介する程、どんどん待たされ、コストが上ります(特に労働の流動性が低いスイスはそれを感じました。)。勿論、日本でもそうなのですけど、比較になりません。

 

 「おもてなし文化」を日本は求めすぎているところはないだろうかと思います。それは言い直せば、他国であれば1人で済むサービスを1+α人配置して実現しているという事になります。αの部分が正にサービス産業の生産性の低さに直結します。そして、同じ利益を得るために外国であれば1人で済むところが済まなくなっており、それが長時間労働に繋がっているという流れになっているはずです。

 

 経済学的に見れば、その部分は本来コストが掛かっている以上、対価を求めるべきものです。しかし、自発的にやっていただいている(ことになっている)「おもてなし」に対価を求める事は難しいでしょう。

 

 であれば、サービス産業の生産性を上げ、長時間労働を抑えようとすると、我々日本人が諦めなくてはならないものが出て来ます。それはおもてなし文化による心地よさや便利さの内、世界標準を過度に超える部分です。その議論から逃げてはいけないでしょう。長時間労働を抑えるためには、日本の文化も幾許かの変容を迫られるという事です。

 

 長時間労働を抑える事は喫緊の課題です。そのために必要なのはサービス産業の生産性向上だと思います。だからこそ、すべてにおいてバラ色の世界を描くのではなく、サービスを受ける側にもそれ相応の心構えが必要だと思うのです。

 

 かなり雑駁な議論ですが、どう思われますか。

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 「同一労働同一賃金」については、少しずつ概要が見えてきていますが、どうも隔靴掻痒感があります。政府の認識を知る良い方法はないかなと思っていたところ、ILO(国際労働機関)の第百号条約を見つけました。日本は1967年に締結しています。
 
 正式名称は「同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する条約」という事で、幅広い意味での「同一労働同一賃金」ではありませんが、国際条約として同テーマに踏み込んでいるのはこれだけです。そして、中身としてはとても良い事が書いてあります。なので、これを取っ掛かりに色々な認識を質してみようと思い、質問主意書を出し答弁が返ってきました。
 
 
【問一】
一 この条約における以下の用語はどのような意味であると政府は考えているか。
(一) 同一価値の労働
(二) 同一報酬
 
【問一答弁】
一について
お尋ねの「どのような意味であると政府は考えているか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する条約(第百号)(昭和四十二年条約第十五号。以下「条約」という。)第一条(b)の規定において、「「同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬」とは、性別による差別なしに定められる報酬率をいう」と定義されている。
 
【問一解説】
 一番知りたかったポイントだったのです。「同一価値労働」、「同一報酬」が何を意味しているのかを知りたいと思っておられる方は多いでしょう。それが示されれば、今後の政策決定において非常に貴重な指標となるでしょう。
 しかし、歴史に残る迷答弁が返ってきました。「『どのような意味であると政府は考えているか』の意味するところが必ずしも明らかではない」と言われてしまうと、これから私はどうやって質問すれば答えてもらえるのだろうかと不安になります。
 多分、今、真正面から答えると、働き方改革での検討に差し障りがあると判断して、迷答弁で逃げたのだと思います。
 
【問二】
二 同条約第二条一には「各加盟国は、報酬率を決定するため行なわれている方法に適した手段によって、同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬の原則のすべての労働者への適用を促進し、及び前記の方法と両立する限り確保しなければならない。」とある。
(一) この規定は、現在、我が国では順守されているか。
(二) この規定は、同条二に規定されるいずれの方法で担保されているか。
 
【問二答弁】
二について
お尋ねの「順守」及び「担保」の意味するところが必ずしも明らかではないが、条約第二条1に規定する原則は、同条2(a)に掲げる国内法令により適用されている。
 
【問二解説】
 ここも迷答弁です。「順守」、「担保」が分からないと言われたら、どういう言葉を使えばいいのかを教えてほしいです。
 ただ、この答弁はよく読む必要があります。男女間の同一価値労働同一報酬の原則の「適用」については答えていますが、「確保」について答弁していません。この原則が確保されているという事について、政府が十分にコミットしきれていないと読むべき所です。結構、重要な答弁ではないかとみています。
 
【問三及び四】
三 同条約第三条一には「行なうべき労働を基礎とする職務の客観的な評価を促進する措置がこの条約の規定の実施に役だつ場合には、その措置を執るものとする。」とある。この措置は現在、我が国において講じられているか。具体的に答弁ありたい。
 
四 同条約第三条二には「この評価のために採用する方法は、報酬率の決定について責任を負う機関又は、報酬率が労働協約によって決定される場合には、その当事者が決定することができる。」とある。この決定は、現在、どのようになされているか。具体的に答弁ありたい。
 
【問三及び四答弁】
三及び四について
お尋ねの条約第三条1に規定する「行なうべき労働を基礎とする職務の客観的な評価を促進する措置」については、政府として、職務の客観的な評価の普及啓発を推進するため、例えば、公正・明確・客観的な賃金制度及び雇用管理制度の設計とその透明性の確保等の視点に立って労使が自主的に賃金及び雇用管理の見直しに取り組むことを促進するための対応方策を「男女間賃金格差解消に向けた労使の取組支援のためのガイドライン」において示すとともに、短時間労働者と通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を更に進めるための手法を「要素別点数法による職務評価の実施ガイドライン」において示すといった取組を行っているところである。なお、同条2に規定する「この評価のために採用する方法」の決定については、個別の企業における労使の議論を踏まえてなされていると承知している。
 
【問三及び四解説】
 やはり、男女の賃金格差是正のためには、職務内容を客観的に把握し評価できるようにすることが大事だと思います。その手法が労使の自主的な措置を促す「ガイドライン」だけでいいのかなという気はします。しかも、ガイドラインを踏まえた評価の実施についても個別企業における労使の議論のみとなると、殆ど重石にならないでしょう。もう少し強い措置を講ずることが必要ではないだろうかと思います。
 
【問五】
五 また、同条約が締結された際、同時に「同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する勧告(第九十号)」が採択されている。我が国は、同勧告において規定されている措置をそれぞれ適用しているか。同文書の一から八まで個別に答弁ありたい。
 
【問五答弁(私が気になった部分だけを太線にしておきます)】
五について
お尋ねの「適用している」及び「同文書」の意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する勧告(第九十号)」(以下「勧告」という。)については、法的拘束力を有するものではないが、その内容を十分に検討した上で、適切に対処しているところである。お尋ねの勧告の1から8までに記載されている措置については、例えば、それぞれ以下のとおり適切に対処しているところである。
 
勧告の1については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第六十二条及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十四条第一項の規定において職員の給与は、職務給の原則によることとされているところである。また、国家公務員法第二十七条及び地方公務員法第十三条の規定において平等取扱の原則が規定されており、これらの規定に違反して差別した者については、国家公務員法第百九条第八号及び地方公務員法第六十条第一号の規定により罰則の適用もある。
勧告の2、3(1)及び4については、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第四条において「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」と規定されているとともに、同法第百十九条第一号の規定において同法第四条違反に対する罰則が設けられており、「同一価値の労働に対して男女労働者に同一の報酬」の原則の適用が確保されているところである。
勧告の3(2)については、労働基準監督機関において、労働者等の相談に応ずるとともに、事業場に対し監督指導を実施し、当該違反が認められた場合には、使用者に対して、その是正の指導等を行っているところである。
勧告の5については、三及び四についてでお答えした措置を講じているところである。
勧告の6(a)については、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第三条本文の規定において職業紹介、職業指導等について性別を理由として差別的取扱いを行うことが禁止されているところである。
また、職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第四条の規定において労働者に係る職業能力の開発及び向上の促進に関する事業主、国及び都道府県の責務等について定められているところである。
勧告の6(b)については、公共職業安定所において、求職者に対し、迅速に、その能力に適合する職業に就くことをあっせんするため、無料の職業紹介事業を行っているところである。
勧告の6(c)については、市町村による保育所等の施設整備に要する費用等に対して支援を行っているところである。
勧告の6(d)については、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第五条及び第六条の規定により、労働者の募集及び採用並びに配置、昇進等について性別を理由とする差別的取扱いが禁止されているとともに、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成二十七年法律第六十四号)第八条の規定により、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主に対し、採用した労働者に占める女性労働者の割合、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合等その事業における女性の職業生活における活躍に関する状況を把握し、女性の職業生活における活躍を推進するために改善すべき事情について分析した上で、その結果を勘案した一般事業主行動計画の策定を義務付ける等の措置を講じているところであり、女性の職業生活における活躍を推進しているところである。
勧告の7については、男女が性別による差別的取扱いを受けないことを含む男女共同参画社会基本法(平成十一年法律第七十八号)の基本理念等に関する国民の理解を深めるために「男女共同参画週間」を設ける等の取組を行っているところである。
勧告の8については、厚生労働省において男女間の賃金格差の現状やその要因に関する調査、分析等を行っているところである。
 
【問五解説】
 ここはフルマックスで答えて来ました。ちょっと驚きました。勧告の全文はこれですので、見比べながら読んでください。
 勧告文に沿った表現とは言え、「『同一価値の労働に対して男女労働者に同一の報酬』の原則の適用が確保されている」とは言えても、「『同一価値の労働に対して男女労働者に同一の報酬』の原則の適用が確保されている」とは言えないんだなという部分が気になります。余計な「適用」という言葉が入る事によって、実際には確保されていない事が示唆されます。
 
【問六】
六 既に同条約が締結されている一方、現在、政府では働き方改革において男女間の賃金格差解消が検討されていると承知している。これまでの本条約の国内実施では足らざる部分がある事が推察される。それは何か。
 
【問六答弁】
六について
お尋ねの「政府では働き方改革において男女間の賃金格差解消が検討されている」及び「これまでの本条約の国内実施では足らざる部分」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。
 
【問六解説】
 ここまであれこれ読んでみて、同じ感想を持たれたと思います。「政府としてこれだけの事をやっていると主張しているのに何故、働き方改革の文脈で男女間の賃金格差解消に取り組まなくてはならないのか。何が足らないからなのか。」という疑問が出てくるはずなのです。
 ベースとなる第百号条約と勧告は、これがすべて実施されたのであれば男女の賃金格差など生じ得ないくらいよく出来ています。そして、その条約を日本は締結しており、かつ、質問主意書を出して条約及び勧告の実施状況を聞くと「きちんとやってます」という答弁になります。
 なのに実態がそうなっていない、それは何故なのかという政府の自己分析を聞きたかったのですが、すべて逃げられてしまいました。
 
 ということで、同一賃金同一労働というテーマに、国際条約という一風変わったアプローチで取り組んでみました。重要な部分はすべて逃げられていますけどね。
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 少し前の質疑となりますが、TPPの影響資産について、予算委員会で山本農林水産大臣とやり取りをしております。「?」となる部分が多いので、ご紹介しておきます。映像はこれの私の部分の22:20くらいからです。

 

 何度か私が国会で取り上げているのは、2013年の交渉入り前試算交渉妥結後試算の違いです。見比べていただくとよく分かりますが、全然違います。勿論、2013年試算は即時関税撤廃、国内対策を打たないケースでの生産減少と損害額を出しており、妥結後試算は交渉結果を踏まえ、かつ対策を講じた場合の生産減少と損額額を出しています。

 

 そして、交渉結果の中には関税撤廃になっていないものがあります。一方で、落花生、加工用トマト、りんご、生果用パインアップル、鶏卵、鶏肉、林産物、水産物の大半は撤廃のための期間はそれぞれあるものの関税撤廃です。それらについては、撤廃期間、国内対策という2つの条件を置きつつも、撤廃という点については変わらないわけですから、比較可能だと思うのです。

 

 その中で最も強烈な印象を与えるのが「加工用トマト」です。交渉結果を記したシートを見てみると、6年目又は11年目に関税撤廃です。そして、2013年試算と妥結後試算の表記をそれぞれ並べてみます。

 
【2013年試算】
生産量減少 100%
生産額減少 約270億円
評価 ケチャップ等のトマト加工品は品質格差がなく、すべて置き換わる。
 
【妥結後試算】
生産量減少 0%
生産額減少 約1億円
評価 国産ストレートトマトジュースの消費が近年増加傾向に転じており、国産トマト加工メーカーが契約栽培を増加させたことで国産ケチャップ・ソースの生産の継続が見込まれることに加え、体質強化対策を適切に実施することにより、引き続き生産や農家所得が確保され、国内生産量が維持されると見込む。

 

 2013年試算では「壊滅的打撃」を受けるとなっています。その一方で、妥結後試算では「生産量は全く減りません。」となっています。上記のように関税を撤廃するもので、2013年試算と妥結後試算で評価が変わっているものはたくさんありますが、これだけ劇的に評価が代わっているのは加工用トマトです。

 

 それについて、私は農林水産大臣に質問をしました。答弁は以下のようなものです。

 

【平成28年10月4日衆議院予算委員会における山本農林水産大臣答弁】

 前回の二十五年三月の試算では、ケチャップ等のトマト加工品は、全て輸入品と置きかわる等により、生産額が二百七十億円減少すると試算しております。

 一方、今回、TPP交渉の結果、加工用トマトにつきましては、六年目から十一年目までという関税撤廃までの期間を確保したところでございます。

 今回の試算は、この交渉結果に加えて、消費者の健康志向や安心、安全志向の高まりから、国産ストレートトマトジュースの消費が増加傾向に転じたこと、これに加えて、国産トマト加工メーカー、同じメーカーがケチャップとストレートジュースを製造している形態が大宗でございますが、契約栽培を増加させたことで加工用トマトの取引量もふえたことによりまして、固形部分を原料とした国産ケチャップの生産が継続されることが見込まれること、また、国産トマト加工メーカーは契約栽培を今後とも増加させる意向でございまして、国内生産が継続されると見込まれるとともに、昨年には、国産トマト加工メーカーが農業機械メーカーと組んで加工用トマト収穫機を新たに開発し、販売されている状況にあることなど、ここ数年のトマト加工品をめぐる状況の変化を踏まえて行ったものでございます。

【引用終】

 

 トマト生産者、そして加工メーカーのご努力はよく分かります。それで生産量減少、生産額減少が抑え込まれる事を望みます。しかし、この答弁はヒドい。特に太字部分は委員会室内に爆笑を引き起こしました。さすがに与党議員も苦笑していました。これを聞いて、100%壊滅が100%大丈夫になると思える方は居ないでしょう。理事が委員長に掛け合ったら、浜田予算委員長が「この答弁しかないんだよ」と呆れ気味に言っていたのが示唆的です。

 

 妥結後試算のすべてが間違っているとまでは言いませんが、かといって、あまりに2013年試算との差が大き過ぎて、農家の方の不信感を招くと思いました。その後、安倍総理は「その説明が納得できるかできないかという、いわばそれは見解の相違ということもあるわけであります」と答弁していましたが、この乖離は見解の相違を遥かに超えていると思います。

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 IR法案審議でどうしても気になった話があったので質問主意書を出しておりました。違法性阻却と射幸心の話です。いずれも、今後検討されるカジノ実施法では大テーマになると思われます。
 
【1本目の質問主意書】
賭博場開張による収益の内、公益性のある事業に振り向けられるものが全くない場合でも、賭博罪及び賭博場開張図利罪の違法性は刑法第三十五条によって阻却され得るか。
 
【1本目の答弁書】
お尋ねの「賭博場開張による収益の内、公益性のある事業に振り向けられるものが全くない場合」の趣旨が必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。
 
 私の内閣委員会質疑で「違法性阻却をする際の着目点として『収益の扱い』というのがあるが、収益が全く公益性のある事業に還元されない場合でも違法性阻却されるのか。」と何度か法務副大臣に質問したのですが、どうも答えがよく分からなかったので、そのまま質問主意書で出したということです。その意味合いは、カジノで上がった収益の内、何か公の役に立つものに使われる部分がないのなら、さすがに違法性阻却は難しいのではないかということです。
 
 答弁は見れば分かる通りですが、最近の質問主意書答弁書のトレンドである「趣旨が必ずしも明らかではない」でした。質疑者の事をバカにして、ゼロ回答とする最近のやり口です。こんな答弁を返す相手に、私は容赦しません。ただ、あえて言えば「真正面から答えにくい」という事を示唆しているのでしょう。
 
 そして、次の射幸心の話は、カジノ(賭博)とぱちんこ(遊技)との違いは何かという事と表裏一体です。
 
【2本目の質問主意書】
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第二条第一項第四号における「まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」と、累次政府答弁における「刑法上賭博等が犯罪とされておりますのは、賭博行為が、勤労その他の正当な原因によらず、単なる偶然の事情により財物を獲得しようと他人と相争うものであり、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれがあることから、社会の風俗を害する行為として処罰することとされているものと承知しております。」との比較について次のとおり質問する。
 
一  「射幸心をそそる」と「射幸心を助長」は、いずれが射幸心が高い状態にあるか。また、その間に含まれるのは如何なる状態か。
二  「射幸心をそそるおそれ」と「射幸心を助長」は、いずれが射幸心が高い状態にあるか。また、その間に含まれるのは如何なる状態か。
 
【2本目の答弁書】
お尋ねの「その間に含まれるのは如何なる状態か」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「射幸心をそそる」は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第一項第四号に規定する用語であり、「射幸心を助長」は刑法(明治四十年法律第四十五号)上賭博等が犯罪とされている理由を述べた答弁において用いた用語であることから、お尋ねの「「射幸心をそそる」と「射幸心を助長」は、いずれが射幸心が高い状態にあるか」について一概にお答えすることは困難である。また、お尋ねの「「射幸心をそそるおそれ」と「射幸心を助長」は、いずれが射幸心が高い状態にあるか」については、先の答弁書(平成二十八年十一月十八日内閣衆質一九二第一二三号)四及び五についてでお答えしたとおりである。
 
 簡単に書くと、今の考え方では以下のようになっています。
 
カジノ(賭博) → 射幸心を助長
ぱちんこ(遊技) → 射幸心をそそるおそれ
 
 前回の答弁書で、射幸心の高さとしては「助長>そそるおそれ」である事は明確になっています。理屈で考えても、賭博に当たるものの方が遊技より射幸心が高いのは言うまでもありません。そこで私は「助長」と「そそる」はどちらが上かという質問をしたのですが、これは一概に答えられないでした。「助長」と「そそるおそれ」は上下関係にあるけど、「助長」と「そそる」については上下関係が分からないという事です。
 
 そう考えると、「助長(カジノ)」と「そそるおそれ(ぱちんこ)」とを比較した時の射幸心の差は対して大きくないことを示唆しています。
 
 私は現行法を前提とする限り、以下のような事を結論として導き出しています。
 
● 私が出した累次の質問主意書への答弁で「政府がぱちんこの三店方式や換金行為にお墨付きを与えた」という話が流布しているが、特に政府が新しい立場を出したという事ではない。新しい所があるとすれば、「換金行為を承知している」と答弁した部分だけ。
● あとは「遊技としてのぱちんこは風営法の規律に従えば合法」、「換金行為があるからといって直ちに違法ではないが、ぱちんこ業者と換金業者は分けなくてはならない(三店方式)」というこれまでの答弁を踏襲。
● なので、私の質問主意書・答弁のやり取りで何かを喜んでいる方は「ぬか喜び」でしかない。むしろ、「換金行為を承知している」という答弁で政府としてサービスした以上は、三店方式の徹底、射幸心の抑制に警察庁は乗り出してくるはず。
● 別の視点から見ても、「助長(カジノ)」と「そそるおそれ(ぱちんこ)」の射幸心の差が非常に小さい以上、IRが俎上に乗ってきた事から、警察庁は違いを明確にしようとするはず。つまり、警察はカジノとぱちんこを射幸心の面から切り分けられるようにしてくると思われる。それはぱちんこの射幸心抑制という事になる。
 
 上記で「現行法を前提とする限り」と書きました。実は私はこういう複雑な法的なストラクチャーをこれを機会に完全に見直した方がすっきりしていいと思います。今日書いたブログは分かりにくいですよね。その分かりにくさは法的なストラクチャーが分かりにくい事に原因があります。
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【注:予め書いておきますが、今回のエントリーは徹底的に言葉遊びです。法解釈に関心のない人には面白くもおかしくもありません。ただ、PKOをめぐる法制度がどうなっているかはこういう論理が背景にあります。】

 

 以前、こういうブログを書きました。戦闘行為と武力紛争という概念が変だという事です。二つの概念整理がどうしても整合的でない説明を政府がしているのです。なので、同ブログにも書いた通り、質問主意書を出しました。

 

【1本目の質問主意書】

十月二十五日付の内閣官房、内閣府、外務省、防衛省による「派遣継続に関する基本的な考え方」の6に以下のような記述がある。

 

「他方、PKO参加五原則については、憲法に合致した活動であることを担保するものであるこの場合、議論すべきは、我が国における、法的な意味における「武力紛争」が発生しているか、であり、具体的には「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである戦闘行為」が発生しているかである。(これは憲法との関係であり、その意味において我が国独自の問題である。)」

 

ここでは武力紛争の具体的な定義が「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである戦闘行為」とされている。

 

ここで「戦闘行為」の定義である「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」を代入してみると、武力紛争の定義は「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」となり全く意味をなさない。

 

問 武力紛争を「戦闘行為」という概念を使わずに定義ありたい。

【引用終】

 

 何故、こんなに拘っているかというと、南スーダンで「戦闘行為」が行われていたり、「武力紛争」がある場合は、PKO五原則に引っ掛かるからです。答弁書は以下のようなものでした。

 

【1本目の主意書答弁】

国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)上、「武力紛争」を定義した規定はなく、平成二十八年十月二十五日付けで内閣官房、内閣府、外務省及び防衛省が公表した「派遣継続に関する基本的な考え方」の六の記述も、同法上の「武力紛争」の定義を述べたものではないが、政府としては、国家又は国家に準ずる組織の間において生ずる武力を用いた争いが同法上の「武力紛争」に当たると解してきたところであり、当該「武力紛争」の一環として行われる「戦闘行為」は、「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるもの」である。

 

なお、政府としては、一般に、実力を用いた争いが同法上の「武力紛争」に該当するか否かについては、事案の態様、当事者及びその意思等を総合的に勘案して個別具体的に判断すべきものと考えている。

【引用終】
 
 この答弁書のポイントは、私の眼には「『派遣継続に関する基本的な考え方』ペーパーの記述は間違っていました。」という事を認めたようにしか見えません。というのも、「法的な意味における「武力紛争」が発生しているか、であり、具体的には「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである戦闘行為」が発生しているか」と書いてあれば、「武力紛争」=「国家又は国家に準ずる組織の間で行われるものである戦闘行為」と普通は読むでしょう。それがそうではないと言ってきたという事は「間違っていました」という事を認めたようなものです。爾後、私から「武力紛争は定義が確定していないというのが、これまでの言い方だったんだから、そこは注意しないとダメ。あまり言葉遊びをし過ぎないように。」と役所側には伝えました。
 
 一方、駆け付け警護についての実施計画の変更の文書を読んでいたら、「また、変な言葉遊びをやっている。」と言うことに気付きました。日本語英訳を比較してみると、とても変なことに気付きます。それは1.の2パラ目を見ていると、日本語では「武力衝突」とされている部分が英語では「armed conflicts」となっているのです。私の国会審議でも「armed conflict」と一対一で対比される日本語は「武力紛争」だと言っていました。しかし、「武力紛争」と訳した瞬間から、PKO五原則との関係で撤退しなくてはなりません。なので、日本語と英語で対比しないものを当てているわけです。
 
 こういうものが出てくると、どうしても確認せざるを得ません。もう一本主意書を出しました。
 
【2本目の質問主意書】
一 過去五年、政府が作成した外交文書の訳において、「armed conflict(s)」に「武力紛争」以外の言葉を当てたことはあるか。あるのであれば、具体例を挙げられたい。
二 十一月十五日の衆議院安全保障委員会において以下のやり取りがなされた。
○緒方委員 しかし、日本が賛成をしている安保理の決議でも、南スーダンの現状を形容する言葉としてアームドコンフリクトという言葉がたくさん出てきます。
 ということは、そういうものがあるということは、日本として合意をしているということでよろしいですね。日本の定義である武力紛争ではなくて、アームドコンフリクトが今南スーダンに存在をしているということはお認めになりますね。よろしいですか。
○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
 国連等の決議におきまして、我が国における武力紛争あるいは戦闘行為等の定義を前提としているわけではございませんので、この場合には、国際社会の一般通念として我が国もこの決議に参加しているということになるかと思います。
○緒方委員 だから、そこは違いがありますねということを聞いています、外務省。
○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国で使っているものと国連における決議との間で同一ではないということは申し上げられるかと思います。
(1)現在、南スーダンでは「armed conflict(s)」は存在していると理解しているか。
(2)同一でないという事は、何が違うのか。
【引用終】
 
【2本目の主意書答弁】
一について
お尋ねの「政府が作成した外交文書の訳」の具体的な範囲が必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難である。
 
二の(1)について
お尋ねの「armed conflict(s)」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、仮に国際連合安保障理事会決議第二千二百九十号の主文第九項の(e)に記載されている「armed conflict」を指すのであれば、当該決議において必ずしも当該「armed conflict」に関する明確な定義はないものと承知しており、現在の南スーダン共和国で、当該「armed conflict」が存在しているかにつき確定的にお答えすることは困難である。
 
二の(2)について
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)上、「武力紛争」を定義した規定はないが、政府としては、一般に、実力を用いた争いが武力紛争に該当するか否かについては、事案の態様、当事者及びその意思等を総合的に勘案して個別具体的に判断すべきものと考えているところ、これまでに南スーダン共和国において発生した事案について、事案の当事者の一方であるマシャール前第一副大統領派は系統立った組織性を有しているとは言えないこと、同派による支配が確立されるに至った領域があるとは言えないこと、さらに、同国政府と同派の双方とも事案の平和的解決を求める意思を有していると考えられること等を総合的に勘案すると、現状においても、国際連合南スーダン共和国ミッションの活動地域において同法上の武力紛争が発生しているとは考えていない。
他方、国際連合安全保障理事会決議第二千二百九十号の主文第九項の(e)に記載されている「armed conflict」が、我が国の同法に基づくこうした考え方を前提とするものとは承知していない。
【引用終】
 
 簡単に言うと、「『armed conflict』が日本も賛成した南スーダン関連の国連安保理決議で使われているし、日本政府が書いた文書でも使われているけど、これは『武力紛争』ではないんですか。それ以外の使い方をしている事がありますか。そして、今、南スーダンには『武力紛争』がありますよね。」という趣旨の事を質問しています。答弁は3パートに分かれています。
 
 まず、「armed conflict」に「武力紛争」という言葉を当てていない文書の存在については逃げました。そんな例は南スーダンPKO以外ではやっていないでしょうから、真正面からは答えられないはずです。逃げるしかないのです。
 
 そして、今、南スーダンに「armed conflict」があるかについては、確定的に答えられないという仰天の答弁でした。国連安保理決議でも使われており、外務省の駆け付け警護の文書でも出てくる「armed conflict」の存在を答弁書で否定するというのは相当に無理があると思いますが、これを認めてしまうと苦しくなるわけですからかなりの強弁をしています。
 
 そして、最後の所は、日本の「武力紛争」という概念という考え方は日本でしか通用しないガラパゴス概念であり、国際社会では通用しないという事を認めています。
 
 相当に長々と書きました。多分、私が何を追っているのかが分からない方が大半だと思います。何故、こんな小難しい議論をしなくてはならないかというと、それは私の責任ではありません。そういう理屈で出来上がっているからです。私がそれに付いて行っているのは、外務省条約課に居たからです。
 
 ただ、ザクッと言うと、私の質問主意書シリーズで明らかになったのは「日本における『武力紛争』という言葉は国際社会では通用しないように出来ている。そのガラパゴス概念を適宜使いこなすことで、南スーダンPKOの派遣根拠は何が起こっても崩れないように論理構成されている。」という事です。
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