最少限度の学費で娘を公務員② | 50代は収穫しながら、老後の種撒き

50代は収穫しながら、老後の種撒き

モラハラ亭主の転職に振り回されも、離婚をしないで頑張った10年間と今の暮らしを書きます。現在は生活を建て直して、当時の目的を果たしました。還暦以降を人生の集大成として、今をどう生きるかを考えています。

続きです。



家から通える国立大学に進学して

4月から市役所にお勤めしているKちゃん。



小学生の頃は、勉強もスポーツも出来るし

積極性もある。先生の前だけ良い子。


人気者になれなかったのは、

Kちゃんが隠れた問題児だったから。



仲の良い子の間に割って入って

お互いに悪口を吹き込んで

ケンカさせたり



その話をネタに友達を作って

散々面白がったり、

時には意地悪をしたり(負の連帯感ですね)

これを、繰り返す。


いつも加害者側にいることで

自分を守る知恵を持ち合わせた小学生なのだ。



それでも、怒った相手に仕返しされることもある。


すると「自殺する」と手紙で脅してくる。


(当時は文科省に、自殺予告の手紙を送ることがニュースで取り上げられて問題になっていた)



先生が仲裁することも度々あって



「ごめんなさい。悪気は無い、

相手の子の気持ちが分からなかった」と

即座に素直に謝るのだそうだ。



そしてそれ以上の追求を先生はしない。



一方的に謝るKちゃんに詰め寄れない相手は、

されたことを露呈出来ないまま

この件は一件落着!とされてしまう…不完全燃焼。



娘も被害にあったひとりです。


先生からは、こんな風に言われました。


Kちゃんのお家のように、

弟(小1)と妹(2歳)の年齢が幼い場合は

上の子はお母さんに甘えるのを遠慮します。


来年からは中学生で不安なことも

お母さんには全くお話していないらしく、

気持ちの行き場が無いのでしょう」




それも有るだろうけれど、それだけじゃない。

物質的欲求が足りていないから。


小学6年生の女の子は他人目が気になりだします。


当時、ジュニアファッションのハシリでした。


田舎でもそれなりにオシャレしている

女子がいるなかで


Kちゃんが着ているものは

お下がりなのか、色褪せたような

昔っぽい地味な印象がするんです。



結構なブームでした。


アパレルブランドがマクドナルドとコラボした

ハッピーセットが出るくらいでしたから



賢いKちゃんは、周りと自分の違いに気が付いて

いじめられないように先回りしたのではないか?



だけど、Kちゃんの凄いところは

不安に引きずられないこと。



習い事は習字(3,000/月)だけ。


唯一のアピールポイントだからか

芸術祭の習字部門の入賞者常連だったし


マラソン大会も5年生は惜しくも2位だったのを

悔しがり、6年生で1位になりました。


5年生で1位だった子が、怪我で出場出来なくなったという


強運も味方になるほどの執念の練習だったのか?(怖)




お母さんに言ったことがあります。



Kちゃんは明らかに負けず嫌いで

根気も能力も高いのだから


スポーツ(少年団)とか音楽をさせれば

伸びるんじゃ無いの?」と。




にこやかに否定していたけれど


今考えると、お金がかかるから

させなかったのでしょう。



徹底的にお金を使わないお母さんでした。



Kちゃんのお家はパチンコ屋さんの駐車場の

角地にありました。


息子のために家の分を分筆してから

おじいちゃんが売却したそうです。


土地の対角線に建っているパチンコ屋さんの

お掃除のパート(閉店時1時間)をしていました。




「普通のパートの仕事だとお金を使うからね~


お化粧品を買ったり、洋服を買ったり

時にはお付き合いも必要だし

必要経費がかかるでしょう。


敷地内のパチンコ屋だったら

構わない格好で歩きで行けるしね。」



たまに子供達が出かけても

無料券があるところを指定してきます。



「実家にもお願いして

新聞を読売と朝日で1ヶ月契約にして

その度に景品をもらうようにしているんだ。」


続く。