【結果】JWP12・12蕨 | 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

【結果】JWP12・12蕨

『よねやマニア1』
◆12月12日(月)埼玉・イサミレッスル武闘館(19:30)
観衆81人
 
▽オープニング
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  米山と帯広さやかがリングへ。
 米山「私、米山香織は12月23日、JWP後楽園ホール大会で引退するんですが、1カ月ぐらい前からすごい不安で、自分が引退することがプロレスファンに知られてないんじゃないかと思って、みんなに知られないまま去っていくのは嫌だなって思っていて。その時に澤宗紀選手の引退ロードを見て感動しました。やりすぎぐらいがちょうどいい。米山香織、まだやりすぎてないんだ。じゃあ、やればいいんだよってことで、この『よねやマニア』3大会の開催を決定したのです!」
 帯広「そしてですね、米山さん。自分はこの3大会、全力でサポートしたいのですが」
 米山「最終日は試合がありますね。今日は前説で、明日はメインで、米山対マサ高梨のアイアンマンマッチのリングアナウンサーを」
 帯広「オ~!」
 米山「スーツとか着てやってくれる?」
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  帯広「スーツ、バッチリです! お任せください。では、今日は全力前説をやらせていただきまして、明日は全力リングアナやらせていただきます。そして、全力試合で、全力で『よねやマニア』をサポートさせていただきますので、よろしくお願いします。そして、本日はスターダムの高橋奈苗選手とタッグを組むんですよね」
 米山「そうなんですよぉ」
 帯広「そして、対するは夏樹☆たいよう選手と世IV虎選手ということで」
 米山「オ~! オ~!」
 帯広「意気込みをぜひお願いできますか」
 米山「もう見てもらいたいのもあるんですけど、自分が楽しみで、昨日の夜は楽しみすぎて眠れなかったらどうしようって思ったんだけど、8時間くらいグッスリと寝ることができて、体調はバッチリです。米山革命の原点と言えば高橋奈苗からベルトを獲った試合。そして、夏樹とこの蕨でハイスピードな出会いをした。そして今日、初遭遇の世IV虎~!」
 帯広「オ~!」
 米山「ヨシコとヨネコの初遭遇で、バクバクしてますよぉ」
 帯広「それでは行きましょうか」
 2人「よねやマニア、スタート!」

 

▼JWP提供試合10分1本勝負
 Leon(6分29秒/スピアー→片エビ固め)ラビット美兎

 
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▼15分1本勝負
 ヘイリー・ヘイトレッド(6分53秒/パワーボム→エビ固め)勇気彩
 
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▼スペシャルタッグマッチ20分1本勝負
 米山香織&高橋奈苗(時間切れ引き分け)夏樹☆たいよう&世IV虎

 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  米山が「あの試合(2010年7月18日)が米山革命の原点だった」という奈苗と組み、ハイスピードで名勝負を繰り広げた夏樹と久しぶりに、世IV虎とは初めて対戦。奈苗、夏樹は約1年ぶりに、世IV虎は初めて蕨に登場となる。奈苗はワールド・オブ・スターダムを、夏樹はハイスピードのベルトを腰に巻き、世IV虎は「ルーキー・オブ・スターダム」優勝の金メダルを首にかけて入場した。
 
 試合前の握手。米山、奈苗が右手を差し出すも、夏樹が米山の手を握り返したのみ。世IV虎はコーナーから中指を立てる。米山と夏樹が先発で試合開始。夏樹戦に備えて減量してきたという米山は、いきなり全開のハイスピードな攻防を展開する。両者同時にタッチ。前日、赤いベルトへの挑戦を要求した世IV虎が王者・奈苗とロックアップからエルボーを打ちあう。ヘッドロックに捕まっても、フロントネックロックでやり返し、リストの取りあいから世IV虎が指に噛みつくと、奈苗もすぐにお返しした。
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  世IV虎は奈苗を赤コーナーに押し返し、米山を呼び込む。リング中央でヤンキー座りす世IV虎の周りを、米山はゆっくりと一周。世IV虎は米山から視線を外さず目で追う。立ち止まった米山はゆっくりと腰を下ろして、世IV虎と同じポーズ。これには「バカにすんな!」と世IV虎が襲いかかる。川崎葛飾最強伝説の連係に捕まった米山だが、再び夏樹とのハイスピードバトルへ。カウンターでやる気満々キックを夏樹に見舞い、奈苗にチェンジ。奈苗は夏樹にドラゴンスクリューを決め、プロレスLOVEポーズから足4の字固め。前日対戦した武藤のムーヴを見せ、カットに入った世IV虎のボディープレスをかわし、同時にヘッドロックに捕らえた。
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  奈苗が串刺しラリアットから首固め。カウント2で返した世IV虎は世IVコブラを決める。世IV虎のバックフリップを回転エビ固めに切り返した米山だったが、世IV虎のチョーク攻撃に捕まる。それでもネックハンギングボムも前方回転してエビ固めで返してダブルリストアームサルトで投げた。米山のセントーンをかわした世IV虎がネックハンギングボムからセントーンを連続で落とし、夏樹はイグチボム。夏樹が米山の腰の上に飛び乗ってたいようちゃん☆ボム狙い。これは奈苗がラリアットで叩き落とし、米山がロールスルージャーマン。夏樹もジャーマンで投げ返し、エルボー、張り手を打ち合う。奈苗のラリアットを夏樹がかわすと米山に誤爆。カワカツが米山にフェースバスター&デュランダルの合体攻撃。世IV虎は同時に奈苗にセントーンを落とす。夏樹が三角飛びのムーンサルトアタック。モモ☆ラッチは米山がパワーボムでたたきつけ、奈苗が冷蔵庫爆弾、米山がダイビングセントーンを落とした。
 
 しかし、再び米山がコーナーに上ると、夏樹が雪崩式のアームドラッグ。世IV虎のダイビングセントーン、夏樹のダイビングフットスタンプで米山が追い込まれるも、たいようちゃん☆ボムは阻止してローリングソバットを放ち、米-ZOUを決めた。カウント2で返されると延髄ニーを狙ってコーナーへ。しかし、世IV虎が邪魔に入る。夏樹がコーナー最上段からたいようちゃん☆スパニッシュフライを決めるも、カウントをたたく前に時間切れのゴングが鳴り、時間切れ引き分けに終わった。
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-JWP12・12蕨  米山と夏樹は両手で握手をかわし抱き合う。カワカツがリングに一礼して先に退場。米山と奈苗のマイクへ。
 米山「奈苗さん、そして、夏樹、世IV虎、ここに来てくれたみんな。今日は本当にありがとうございました」。
 奈苗「まず、ありがとう。20分ドローっていう結果になってしまって、すごい私自身納得いかない。納得いかないんだ。それだし、今日一緒に試合をできたことはすごく光栄だと思ってここに来たんだけど、やっぱり(米山と)試合がしたい。シングルマッチ、3分でいいから今やろうよ! お客さんだって納得いかないでしょ!」
 米山「たった3分!?」
 奈苗「はぁ!? じゃあ、5分でどうだ、5分!」
 米山「たった5分!? 時間無制限だろ!」
 奈苗「時間大丈夫なの? それにちょっと、やりすぎじゃないの?」
 米山「やりすぎ? やりすぎくらいがちょうどいい~! 時間無制限だ~!!」
 
▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
 高橋奈苗(7分19秒/ワンセコンドEX→片エビ固め)米山香織

 
 急きょ決まったシングルマッチ。奈苗のラリアットを米山がかわしエルボー合戦。米山がローリングソバットを決めると、奈苗はレッグラリアット。フロントネックロック、アルバトロス、ブレーンバスターと攻め立てる。米山が正面からランニングニーを放っても、すぐに奈苗が延髄斬り。バックドロップで投げ捨てた。しかし、冷蔵庫爆弾は米山がかわし、背後からランニングニー。米-ZOUはかわされナナラッカでたたきつけられたが、すぐに切り返して逆にフォールし、ロールスルージャーマンで投げるもカウントは2。コーナー最上段からのニーは延髄ではなくアゴのあたりに横からヒット。再びコーナーに上ったが、奈苗に捕まり雪崩式ブレーンバスター、冷蔵庫爆弾、バックドロップを浴びた。米山は残った力を振り絞ってエルボーを打っていくが、ラリアット、ナナラッカでグロッギー。それでも3カウントは許さず肩を上げたが、ワンセコンドEXで力尽きた。
 
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 奈苗「ありがとう。今のやりすぎてるかな? まだまだ行ける気がするよ。でも、私がフォールを取ったからこれでおしまい。勝ち逃げは当たり前だ。米山選手という素晴らしい選手と同じ時代にリングに上がれて、すごく光栄だと思っています。最近は全然当たれなくて、1年以上ぶりになってしまったんだけど、去年とか私がJWPのチャンピオンだった時、ベルトを獲られてから、ずっと、ずっとずっと恨んでいたよ。今日こんな日が来て、私の気が晴れた。そうだよ。辞められたらやり返せないんだから。でも、私はこれからまだまだ続くプロレスの道を、今日ヨネちゃんからもらったパッション、ちょっとでも活かしてまだまだ頑張るんで。今日は本当にありがとうございました」。
 
 米山「高橋奈苗選手からJWPの無差別のベルトを獲って、米山革命を言い出して。でも、なかなかうまくいかない時、きっと高橋奈苗ならここでもっとお客さんをもっと納得させられるだろう、高橋奈苗ならって、ずっと思っていました。対戦はずっとできなかったけど、ずっと私の心の中にいて、私のプロレス人生に欠かせない選手でした。今日、高橋選手、夏樹選手、世IV虎選手からもらったパッションと元気で、この連戦を乗り切って、12月23日! 引退! それまでに! やりすぎる!! 本当に今日協力してくださったみなさん、来てくれたお客さん、そして急にシングルとか組んでも文句を出さずに見ていてくれた(ロッシー)小川社長たち、本当にみなさんありがとうございました! あと2日よねやマニア、必ず見に来てください! ありがとうございました!!」
 
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★米山&奈苗のコメント
 
 米山「もうずっとやりたくて、でもスターダムさんとは(大会の)日にちも被っていたり、団体の方針もあるので叶わないかなって思ってたんですけど、いろんな人の協力があって実現できて、お客さんにもたくさん見に来ていただけて、自分もできたことで感謝の気持ちでいっぱいです~」。
 奈苗「ははは(笑)。お疲れ様、ありがとう。こちらこそ本当に試合をずっとしたくて、でも日程が被っていたことが(理由としては)一番大きいと思うんですけど、そういう機会がずっとないままリング上でも言ったんですけど、私はずっとずっと米山香織という名前が頭の中にあったんで、今日雪辱は少しできたかなって」。
 米山「自分も高橋さんからベルトを獲ったけど、存在感とか全然及ばなくて、いつでも『高橋奈苗なら今こうするだろう』とか、高橋奈苗なら、高橋奈苗なら、って思って。でも、私はその高橋奈苗に勝ってベルトを獲ったんだから、こんなことでくよくよしていちゃいけないって、いつも自分を奮い立たせていて」
 奈苗「すごいね。怨念がいっていたね」
 米山「はい、いました」
 奈苗「はは(笑)。でも、本当に残り何日だ?」
 米山「11日です」
 奈苗「そんな間際になってですけど、試合ができて光栄でした。シングルマッチもやってくれてね。やりすぎくらいがちょうどいいということで。時間無制限で。時間無制限じゃなかったら引き分けでまた終わって、悔しい思いをまたしていたかもしれない。その中で米山香織の懐の深さで、私がフォールを取れたってことで、高橋奈苗が勝って、2人の勝負は終わりってことですね。でも、今日は本当にありがとうございました」
 ──引退試合の日は(スターダムは)大阪で試合があって行けないと思いますが、何か贈る言葉は?
 奈苗「あと何試合ですか?」
 米山「10試合あるかないか」
 奈苗「そんなあるんだ!? じゃあ、贈る言葉って言うか、私もいつかこういう時を迎えると思うから聞きたいんだけど、引退間際ってどういう気持ちなの?」
 米山「寂しいのと、あとはあれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、やりすぎぐらいがちょうどいいけど、でもやりすぎてないからもっとやらなきゃっていう、感じです」
 奈苗「でも、すでに何連戦かしてるんでしょ?」
 米山「4日で8試合だったのが(奈苗戦が増えて)急きょ9試合です」
 奈苗「すげぇ! そうやって最後の最後まで米山香織っていうレスラーの名をみんなの頭の中、心の中に刻んで、これでもかってくらい本当にやりすぎぐらいがちょうどいいぐらいの刻み方をして、華々しく散っていただけたらいいなって思いますので、本当に同じ時期にプロレスができて幸せでした」
 米山「自分もです~。ありがとうございました~」
 奈苗「ありがとうございました。はは(笑)」