ドライバーの注意力は2時間しか続かない

 どうしても先を急いでしまいがちなロングドライブ。「まだ先が長いから」と、無理して走り続けた経験はないだろうか?

 モータージャーナリストの菰田(こもだ)潔氏は、長距離運転のときこそ、「2時間ごとの休憩が大事」とすすめる。

 「運転中のドライバーは常に緊張を強いられており、本人が思うよりずっと、心身ともに負担がかかっています。その状態で注意力を保てるのは2時間までと言われています」(菰田氏)

 教習所での実技教習は1日3時間受けられるが、連続しては2時間までと決められているのもそのためだそうだ。

 本来なら、ドライバーが注意力の低下に気付ければベストなのだが、自覚するのはかなかな難しい。そこで、一つの目安として試してほしいのが、注意力の自己判断テスト。内容は簡単。運転中に「後ろの車の色は?」と考えてみる。すぐに答えられなかったら要注意。自車の周囲の状況を把握できなくなっていたら、疲れによる注意力低下の兆候。休憩タイミングと思ったほうがいい。

 また、これは運転の基本でもあるが、「車間距離を常に2秒以上とって走る」のも重要。「他車の影響を受けにくく、比較的自分のペースを守って走れるので、長距離ドライブでの疲れ方が違います」(菰田氏)

車内の酸素不足に要注意

 東京労災病院産業中毒センター医師の小川真規先生は「車内の限られた空間では酸素不足に要注意」と言う。「換気をしていなければ、次第に酸素は不足します。酸欠状態は眠気やボーとしてくるなどの状態を引き起こし、反射神経も低下します」(小川先生)なるべくエアコンを外気導入にし、定期的に換気をすることが最も有効だ。

 どうしても眠くなった場合は、安全な場所で車を止め、仮眠を。ただし仮眠後は、体は元気になっても、脳は覚醒していない。体操するなど、少し待ってから運転を始める必要がある。

助手席の人にできることは?

 助手席でのいちばんの仕事は、ドライバーの状態をチェックすること。疲れた様子がないか、ボーッとしていないかなどを見て、休憩をすすめたり、時々話しかけたりすることが大切。また道路の案内標識を読む、渋滞情報を見る、車内の温度を調節する、などなどドライバーの良き「助手」を目指そう。

「最悪の場合」のプランをたてる

 最後に、ドライブプランの立て方について。私がよくおすすめするのは「できるだけ同乗者全員で」しかも「条件が最悪の場合だったプランを立てる」こと。お出かけ前は、ベストプランを考えがち。そのため、渋滞や休憩で時間を費やすと焦ってしまう。そこで「全ルート渋滞していたら?」「悪天候だったら?」などの場合も想定し、こうしようと決めておく。

 気持ちと時間の余裕を持ち、上手に休憩をとって、同乗者みんなで協力すること。これが、長距離ドライブを安全で快適に乗り切るコツなのだ。

JAFロードサービス隊に聞く冬の長距離ドライブ

タイヤトラブルとウォッシャー液切れに注意

 遠出する場合は、車にトラブルが起こると、その後の予定がすべて狂ってしまいます。最近は、車の故障でETC割引に間に合わなくなったという方も多いです。お出かけ前には最低限、タイヤの溝と空気圧は適正か、エンジンオイルの量(とり替え時)などのチェックをおすすめします。また、スキーなど寒冷地で意外と困るトラブルが「ウォッシャー液が出ない」「ワイパーが動かない」です。冬は雪や融雪剤がフロントガラスに付き、視界が悪くなることがあります。出発前に作動するか確認しておきましょう。