乗客106人が犠牲になったJR福知山線脱線事故(05年4月)で、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本前社長の山崎正夫被告(66)の第1回公判前整理手続きが5日、神戸地裁で開かれる。被告本人の同席が可能だが、山崎被告は出席しない予定。山崎被告の弁護人によると、今回は起訴内容に対する認否までは至らないという。予見可能性の有無などが最大の争点となる公判へ向け、実質的な手続きが始まる。

 検察側は、公判で主張しようとする事件概要を記した「証明予定事実」を既に提出しており、今後、地裁に証拠調べを請求。弁護側は証明予定事実に対する求釈明をし、検察、弁護側双方で争点と証拠を絞り込む。山崎被告の弁護人は「検察から証拠開示を受けて現在、弁護方針を検討している」と話した。

 公判前整理手続きは、初公判前に裁判官の立ち会いの下、検察、弁護側双方が互いの証拠などを示して争点整理し、集中審理計画を立てる。山崎被告の裁判で行うことは昨年7月21日、神戸地裁が決定した。【吉川雄策】

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