日本麻酔科学会など5学会は4月8日、妊産婦の分娩に伴う急激かつ大量の出血、いわゆる「産科危機的出血」にどう対応するかをまとめたガイドラインを発表した。従来、救急で活用されていた出血量の目安となる指数「SI(ショックインデックス)」を産科に応用し、出血量の経過によって具体的な対応をフローチャートで示したもので、産科出血に特化したガイドラインは初めて。

ガイドラインの作成には、日本麻酔科学会や日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本周産期・新生児医学会、日本輸血・細胞治療学会の5学会が共同で当たった。日本産科婦人科学会周産期委員会が2008年に取りまとめた国内の約25万件の分娩例を分析した上で、出血量の段階に応じて輸血の開始時期や高次施設への搬送を判断するタイミングが図解されている。これまでは分娩に伴う出血量を判断する明確な基準はなく、医療現場では妊産婦の外見的所見や血圧などで判断していたが、ガイドラインには出血量の目安をSIで判断することが有効な手段として示されている。
SIは心拍数を収縮期血圧(血圧測定時の最大の値)で割って算出する。目安としては、SI=1で約1.5リットル、SI=1.5では約2.5リットルに相当する出血量という。バイタルサインや産科DICスコアとの総合的な判断が必要だが、持続的な出血が見られ、SI=1.5以上の段階になると、産科危機的出血の危険性が高いと判断できるという。
SIをガイドラインに取り入れた意義について、ガイドライン作成委員会の久保隆彦委員(国立成育医療研究センター周産期診療部産科医長)は、「分娩を行う医師の経験値や設備の充実度、処置のあり方に、医療機関によってばらつきがあったが、SIでは、基本的な数値の観察によって、より正確な出血量が判断できるようになる。このガイドラインが各医療機関のばらつきを標準化し、より適切な対応を促すと期待している」と話している。
5学会では、フローチャートを掲載したパンフレットを2万部作成、7日に各都道府県に送付した。月内には、産科に関係する全医療機関に配布される。


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