【ショー部門】


王冠第5位王冠
星組宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演
「ロマンス!!(Romance)」 3票


星組トップコンビ、北翔海莉と妃海風の退団公演のショーが5位に入りました。

 

岡田先生のロマンチック・レビュー、その芳醇な世界をトップコンビだけでなく組全体で丁寧に作り上げたことは大きな成果だと思います。

 

また、このトップコンビに相応しい最後のショー作品だったとも言えます。

 

激しさだけを追求する傾向にある近年のショー作品において、抑揚、間、ためを効かせること、静かに物語ることの美しさ、魅力がこの作品には詰まっていました。

 

最も象徴的だったのが「初恋」の場面。

 

宝塚史上屈指の歌唱力、コンビとしても抜群に歌の相性が合う2人がダンスのみで(もちろんこのダンスのレベルも極めて高いのですが)表現する物語、そのロマン溢れる情景の豊かだったことは忘れられません。

 

もちろん「静」だけなく、中詰や終盤にかけての盛り上がりは星組の層の厚さを感じさせる確固たる推進力があり、旅立ちや新しい時代へのメッセージにも強い説得力があったと思います。



【参考】
星組公演「ロマンス!!」公演レポート​





王冠第4位王冠
星組東京国際フォーラム ホールC/梅田芸術劇場公演
「LOVE&DREAM」 5票


宝塚とディズニーがコラボし、宝塚往年の名曲も含め星組が歌い、踊り、演じ尽くした、まさに「Dramatic  Revue」と言えるショーが熱い支持を得た結果の4位だと思います。

 

歌に関して北翔海莉と妃海風の歌をこれほどまでたっぷり、じっくり聴ける作品というだけでも至福の時間でしたが、このカンパニー全体が歌を鍛えてきており、その成長と「魅せる、聴かせる歌唱」にも感動しました。

 

どの部門かと言えばショー部門になるのでしょうけれど、ドラマ性も強く、様々な夢の物語を一気に味わえる演出も秀逸。

 

例えば妃海風のヒロイン力、プリンセス力とでも言うのでしょうか、その華やかさに一気に惹き込まれました。

 

登場する度、歌い始める度、劇場が作品世界に変わったかのように感じられるのです。

 

観たことのないディズニー作品でも、彼女が歌うとイメージが膨らみ、情景が目の前に広がります。

 

七海ひろきが夢の世界の中で魅せた男役の品格、気高さも忘れられません。

 

彼女もまたただ歌うだけ、踊るだけではなく、そこに必ず物語や描きたい世界を感じさせるところが素晴らしいです。

 

 

もう1年経ったのかと思うほどつい最近観たような鮮烈な印象が残る作品で、この夢は永遠に色褪せないでしょう。

 


【参考】
星組東京国際フォーラム公演「LOVE & DREAM」公演レポート​





王冠第3位王冠
月組宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演
「GOLDEN JAZZ 」 6票



老若男女みんなに優しく、みんなが楽しめる。

 

円熟の龍真咲率いる月組のショー「GOLDEN JAZZ」が着実に票を伸ばして堂々の3位に。

 

龍真咲の歌声、ダンスがスウィングし、弾けることでこのショーは軽やかに彩られ、多様に変化してききました。

 

オーソドックスに楽しめるオープニングから月組らしい都会的な場面での男役のスーツ群舞、パワフルでダイナミックなアフリカンダンスなど、下級生から層が厚く、個性豊かな月組の魅力を余すことなく楽しめるので、何度観ても飽きることがなく新たな発見があります。

 

中詰めの「Sing Sing Sing」は特に今(当時)の月組を象徴する粋でノリのよい、そしてキザでシックな名場面。クールな熱狂。

 

アフリカンダンスでは愛希れいかを中心に、月組のダンス力、その底力が爆発しました。

 

稲葉先生は組や生徒の魅力を伸ばすだけでなく、未知の可能性を引き出す演出が全て当たったように思います。

 

客席参加型の振り付けやタンバリンも強制的な印象はなく、知らなくても(持っていなくても)劇場の雰囲気だけで存分に楽しめました。

 

ショースターとしての龍真咲の代表作の1つになったと思います。



【参考】
月組公演「GOLDEN JAZZ」公演レポート​
 

 

 

 


王冠第2位王冠
雪組宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演
「Greatest HITS! 」 10票

 

稲葉先生にとって今年はGreatest HITS!が続く年になりました。

 

雪組には世界中の名曲を集めたソウルフルなショー作品を演出。

ハロウィンの前から劇場をクリスマス一色にするなど大きな話題を呼びました。

 

主演の早霧せいな、咲妃みゆだけでなく鳳翔大、彩凪翔、月城かなとをはじめ組子のキャラクターが活きた場面も多かったです。

 

一方「運命」をモチーフにした場面では、望海風斗の圧倒的な歌唱力をさらに伸ばして、壮大なテーマを見事に描きました。

 

パレード前はトップコンビと望海風斗によるGreatest Trio(=トリデンテ!?)でのダンスというかつてよく見られた懐かしいスタイルも。

 

ショーグルーヴという名の通り、雪組全員のエネルギーが最高潮に達し解放されていました。

 

しかも熱狂しても歌、ダンス共に整然と引き締まり、まとまる雪組らしさは健在。

 

雪組の華と実力、そして演出いずれも死角なしのショーだと思います。

 

(公演レポートは年明けに書きます。お楽しみに)




そしてショー部門の1位は・・・




王冠第1位王冠
星組宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演
「THE ENTERTAINER!」 34票

 

様々な方から広く票を獲得した「THE ENTERTAINER!」が圧勝という結果に。

 

今(当時)考えられる星組の全てを詰め込んで、流れもバランスも調和した類稀なる傑作だと思います。

 

野口先生、大劇場デビュー作とは思えません。

 

北翔海莉を中心に、組子全員がショーのタイトル通り「エンターティナー」でした。

 

宝塚らしいクラシックでオーソドックスな場面から、意欲的な場面まで、目が回るほど多くのシーンが思い出されます。

 

振り返って見ても、1時間弱で収まっているとは思えない珠玉の時間、輝けるスター達。

 

淡白な場面、淡白なパフォーマンスは一瞬もなく、濃厚なのにあっという間に終わったような感覚になりました。

 

 

前半に配置したロケットと、その前に大きな意味を持たせた紅ゆずるのソロ。

 

星組らしいコスプレ祭り、しかも全員実力も如何なく発揮。

 

こちらも星組的な情熱が発散されたスパニッシュの中詰め。

 

北翔海莉のピアノ弾き語り(大劇場で観ることができようとは!)。

 

100人ロケット。

 

・・・珠玉の場面は語り尽くせないほど。

 

 

星組は今年が芝居、ショー共に初めての1位獲得、そして2冠となりました。

 


【参考】
星組公演「THE ENTERTAINER!」公演レポート

 

 

 

 

 

 

ちなみに6位は宙組宝塚大劇場公演/東京宝塚劇場公演「HOT EYES!!」で2票、全国ツアーでも1票獲得していました。

 

個人的には今年のショーの主題歌で一番好きなのは「HOT EYES!!」です。

 

耳馴染みが良く、ナンパでキザで優しい宙組のカラーにあった歌詞と曲調、振り付け、全て病みつきで、最近も頭の中で流れっぱなしになることが多いです。

 

宙組公演「HOT EYES!!」公演レポート

 

 

 

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