神戸旧居留地は、格式高いブランドのお店が連なっていて、
セレブな大人たちが集う街です。
そんな中に80年もの間揺らぐことなく、
人々から愛されていて
ひと際目を引く文化的建築物があります。
入口のレトロな回転式ドアに始まり、
至る所はすべてがエレガントな空間です。
入口を入り2階へ上がっていくと
お洒落なレストランがあります。
先日、そのレストランで
おもてなしを受けた時のことです。
ランチで”ロハス”なフレンチをいただきました。

すべての料理は見た目にもお洒落で、味も満足です。
特に趣向を凝らしたソースが印象的でした。
さて、最後にいちじくのデザートが出されたのですが、
私は”いちじくアレルギー”で食べられないのです。
出された時に説明されてわかったので、手をつけられず、
係りのスタッフに
「実はいちじくアレルギーで頂くことができないのです。
申し訳ございません。」
と申し上げました。
係りの女性は
「わかりました。」といってその場を立ち去りました。
そろそろ帰り支度にかかろうかとした頃、
マネージャーらしき男性が、
私たちのテーブルに近づいてきて、
「せっかくですから、他のものと取り換えますので、
しばらくお待ちくださいませ。」
とおっしゃいます。
私は
「いえ、とんでもないです。私の勝手ですから、
お心遣いだけで十分です。
もうお腹もいっぱいですし、
他の皆様も食べ終わられているので本当に結構です。」
と伝えたのですが、
「皆様の解散までに間に合えば、お持ちします」
と後に引く気配がありません。
大変ありがたいのですが、実はもうお腹がいっぱいで、
本当にこれ以上は食べられそうにないのです。
それにしても、「間に合えば」という言い方をされたので、
持ってこられるか、こられないかの判断もしにくく、
しばらくは待ってみることにしました。
そろそろ帰ろうかと思った頃に
「お待たせしました。」
と代わりのデザートを持ってきてくださったのです。
なんだか恐縮してしまいましたが、
まずは「ありがとうございます。」と
お礼を述べて頂くことにしました。
でも、私だけ一人ポツンとデザートを食べるのも
なんだか落ち着かず、
味もあまりわからないままいただきました。
せっかく持ってきてくださったので、
その気持ちにこたえようとしたのですが、
自分なりに相当無理をしたと思います。
ふと、マネージャーらしき男性の方へ目を向けると
(当レストランのおもてなしは最高で、

きっとこのお客様は満足されたでしょう)
といった感じで、大変満足気な表情をしておられました。
私はというと、最高の笑顔で
「このようなお心遣いをいただいて
本当にありがとうございます。」という言葉を口から発しながらも
おしつけがましいおもてなしを受けたようで、
なんだか心地よくないのです。
またあのお店にいってみたいとは思えないのです。
最高のおもてなしというのは
やはり相手のことを思いやる心から始まるのではないでしょうか。
もし私がマネージャーだったら、
どうしたでしょう?と考えてみました。
1.まず、予約の段階で
苦手なものやアレルギーに該当するものがないかどうか
確認をしておきます。
(これは当たり前のことかと思っておりましたが。。。)
そうすることで、お客様に待たせる時間なく、
他の人と同じタイミングで違うものをお出しできます。
2.デザートを出すと同時に説明をして、
始めて苦手だということがわかったのであれば、
一方的に「取り換えますから、お待ちください」
という命令形ではなく、
まずはお詫びをしてから、
「お客様のお時間さえ、よろしければ他の物をご用意しますが、
いかがいたしましょうか?」と
お客様にご意向を尋ねます。
もし、お客様がいらない、ということであれば、
お持ち帰り用のお菓子などを
差し上げることもできるのではないでしょうか?
せっかくお洒落で素敵なレストランの
ロハスなランチをいただいたのに、
客の側の私は心地よい気分になれず、
逆にレストラン側は
最高のおもてなしを提供できたと勘違いをして
満足しておられます。
お客様の情報を前もって収集することや
サービスを提供する際に
お客様の気持ちに気付くことも必要でしょう。

そうすることで、
満足以上の感動を与えられることもできるはずです。