定年退職からのMBA留学

定年退職からのMBA留学

私のMBAへの取り組みの日々を紹介します。
本ブログが高齢になって留学を考えられる方のご参考になれば幸いです。

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2月に最後にブログを書いてから、はや3ケ月あまり。
MBAのコース自体は終了しましたが、大学のいろいろな活動に
参加したり、ボランティア活動に従事したりで、日々忙しく
していました。おかげで、ブログをすっかりご無沙汰していました。
すみません。

いまヒースロー空港です。
もうすぐ日本に向けて帰国します。
MBA留学はとてもいい経験になり、
たくさんの思い出をつくることができました。
同級生や先生方、友人たち、ramblingの仲間たち、みんなに感謝です。





卒業証書の授与式


友人たちと一緒に


卒業証書と論文


卒業証書


昨日、Internship ReportとReflective Accountの成績発表がありました。
無事にパス。それもうれしいことにDistinctionで! 
まだ暫定結果ですが、まず変わることはないはずです。
これで晴れて卒業できることになりました。バンザーイ ('-^*)/

映画などで、ガウンと帽子を身にまとった海外大学の卒業式の場面を
見たことがあります。一度着たいと思っていたのでよかったです。
卒業式は4月13日。それまで時間があるので、ボランティアなど
いろいろなことを経験することにしています。
GLP (Global Leaders Program) のIndustrial Tripに参加して、炭鉱博物館を見学しました。https://www.ncm.org.uk/

ここはつい最近まで炭鉱だったところで、今は閉鎖されて、博物館になっています。地下140mのトンネルまでエレベータで降りて、トンネル内を見学します。ヘルメットを着用し、防爆仕様のヘッドランプと電池パック(2.5kgもあります)を携帯して、トンネル内に入ります。当時を再現した作業者の人形(子供もいます)や掘削機械などが展示されていて、とてもリアルで興味深いです。ただ、もと鉱夫だったガイドの英語が独特で、聞き取りに苦労しました。

ガス爆発防止の観点から、発火源になる恐れのあるマッチや電池類(電池の入ったスマホやカメラを含む)は持ち込み禁止だったため、トンネル内で写真をとることができなかったのが残念です。
(今は閉山しているので、ガス爆発にはつながらないはずですが、当時をリアルに体験してもらうために、このような禁止事項を設けているのだろうと思います)。

GLPはコベントリー大学が運営している会員制の課外活動事業で、卒業生を将来のリーダーに育てることを目的にしています。いろいろなプログラムがありますが、大別すると、4つに分類されます。
 Global Awareness:語学コースやCulture Talkなど
 Global Perspective:実業界で活躍している企業家や官僚などの講演
 Global Enterprise:ビジネスの立ち上げと運営、プロジェクト
           マネジメントなどに係るワークショップの開催など
 Cross-Cultural Experience:企業訪問やインターンシップ、海外研修など

GLPの会員になるには会費(1回限り)が必要ですが、終身会費205ポンド(約4万円弱)でいろいろなことを経験でき、うまく使えばとてもお得です。

私は、昨年3月、Cross-Cultural Experienceの海外研修の一環でスリランカを訪問しました(3月28日のブログ参照)。研修参加費は350ポンド(約6.5万円)で、ロンドンからの全ての交通費(スリランカ内でのバス移動を含む)と宿泊費が含まれています。実費はおそらく20万円ぐらいと思いますが、差額は大学が負担しているそうです。これだけで、十分、会費の元がとれました。さらに、スリランカでは、学生との意見交換会や大臣との懇談、いろいろな施設の見学などが含まれていて、個人で旅行した場合には得ることができない経験が得られます。
ちなみに、上記のIndustrial Tripは、バス代を含め、参加費無料です。

Industrial Tripには前々から参加したかったのですが、平日開催のため、授業と重なったり、論文執筆やCourseworkなどで忙しかったりして、一度も参加できませんでした。MBAの論文を提出し終えて、今は時間に余裕ができたので、初めて参加しましたが、とても有意義でした。他のTripにも申し込んでいて、すでに確定しているだけで、27日にロンドンのイングランド銀行博物館、2月1日に最高裁判所を訪問予定です。

また、Global Perspectiveの講演には参加したことがありますが、数回しか参加できなかったので、どんどん聴講しようと思っています(既に決まっているのは、1~2月で11回)。

せっかくの機会なので、5月の帰国までの間、GLP参加のほか、ボランティア活動やRamblingなど、いろいろなことを経験しようと思っています。


移動に使った大学の専用バス


この建物の中にトンネルへ降りるエレベータがあります。


トンネル入り口の建物前にて


地上には鉱山で使ったいろいろな機械類や施設が展示されています。
(写真は鉱山で使っていた機関車)

前回のブログで少し触れたように、1月8日に大学寮からアパートに引っ越しました。
1月6日に論文を提出し、それから荷物の整理と部屋の清掃。帰国のことを考えて、身の回り品は最低限にするよう心がけていたのですが、それでもいつの間にか荷物が増えていて、時間を要してしまいました。結局、荷物の整理と移動、それに寮の部屋の清掃に2日かかってしまいました。特に、コンロの周りは吹きこぼれが固着して、なかなか取れません。近くの雑貨屋で、スチールウールたわしで試したらと聞いたので、さっそく購入したら効果抜群。ピッカピッカに磨きあがりました。そのほか、冷蔵庫や水回りもきれいに清掃し、気持よく退去できました。

大学寮は市の中心部に位置し、部屋の広さも十分。バストイレ(シャワーのみですが)とキッチンがついていて、かなり良い物件でした。ですが、天窓しかない最上階だったため、窓から外の景色を眺めることができません。閉鎖された空間で、いつも圧迫感がありました。新しい部屋は、商店街の通りに面した窓があり、車や人の通行、前の店で買い物をしている人々を眺めることができ、とても落ち着きます。

新しいアパートは、バストイレ付きの部屋で、キッチンは共用です。このキッチン、共用のため、誰もまともに清掃したことがないらしく、かなり汚くなっていました。それで、大掃除をすることにして、床や壁はもとより、シンク周り、レンジ、オーブン、冷蔵庫などを磨きあげました。おかげで、掃除に3日もかかってしまいましたが、見違えるようにきれいになりました。

ところで、前のキッチンのコンロは電気ヒータでした。日本の電気ヒータと異なり、発熱部が厚い金属プレートで覆われていて熱容量が大きいため、温度上昇に時間を要し、ヒータを弱くしても直ぐには火力が小さくならず湯が過沸騰するなど、調理に苦労していました。でも、新しいキッチンは普通のガスコンロなので、火力調節がとても便利。いろいろと調理を試せそうで楽しみです。

アパートの住人は私を含めて3人だけ。他の2人とも感じのよい人たちで、いい隣人関係で過ごせそうです。大学寮は室内キッチンだったため、隣の人と話す機会はほとんどなかったのですが、キッチンが共用だと、調理しながら話す機会があり、その点でも引っ越してよかったです。

最近は肩や首の懲りもほとんどなく、夜も熟眠できています。MBAは取得できなくても別に構わないと思っていたので、プレッシャーはないはずでした。でも、長いビジネス経験や退職後も勉強していることに、他の学生が敬意を示していて、「あのおじさん、結局、卒業できなかったね。日本人ってだめだね」と思われたくないなどの意識が深層で働いて、プレッシャーになっていたのかもしれません。人間、無の心境になるのは難しいものですね。

大学寮のコンロ:初めは写真の4~5倍、付着していました。
普通の金属たわしで、ここまでは取り除いたのですが。


スチールウールたわしを使ったら、きれいになりました。


新しいアパートは、Cloud9と書かれた事務所の2階です。
(英語ではfirst floorですが)
Cloud9は私のアパートを管理している不動産屋です。
部屋の真下なので、なにか不備がある場合に連絡するのにとても便利です。


裏側の階段を上って、アパートに入ります。


部屋から見える表通りの商店街


キッチン:壁の汚れ


キッチン:食器戸棚の汚れ


キッチン:オーブンのラック-清掃中(左半分:磨く前、右半分:磨いた後)


キッチン全景:清掃してとてもきれいになりました (^-^)/
1月6日に論文をOnline提出しました(私はインターンシップを選択したので、正確にはいわゆる論文Dissertationではなく、それに代わるMasters Internship Reportですが)。締め切りは6日の23時55分でしたが、16時頃に数時間の余裕を持って提出できました。出来はともかく、とりあえず提出。これでMBAのコースは全て終わりました。ばんざーーーーい!

Dissertationは12,000語(日本語だと約3倍の36,000語ぐらいに相当します)なのに比べて、Reportは9,000語と短めですが、論文の章立ては同じで、苦手のLiterature Reviewもあります。インターンシップの場合は、さらに2,500語のReflective Accountも提出します。これは、インターンシップのプロセスで学んだことを分析し、それを将来にどのように活かすかという視点で書いたエッセイのことです。

締め切りまでの期間を考えると、12月上旬に一時帰国した後は、論文に集中する必要がありました。そこで、Reflective Account を一時帰国の際に作成することにしました(これは資料がなくても書けるので)。幸い、予定通り、往復のフライトの中で大半を執筆し、最後にロンドンで列車を待つ数時間で仕上げることができました。集中すればかなりできるということが分かりましたし、なにより一方の課題が終わったのでずいぶん気分的に楽になりました。

ところが、コベントリーに戻ってからが大変。時差ボケもあって、夜、眠れず、明け方から昼過ぎまで寝るという状況が、10日間ほど続きました。頭がボーとして、ほとんど作業が進捗しません。その後、なんとか立ち直ったものの、この間の時間ロスは大きく、図書館が休館するクリスマスと元旦を除いて、朝から夕方まで図書館に詰める毎日でした。締め切り前の火事場の馬鹿力、なんとか気力を保って提出にこぎつけた次第です。

その後、今日まで、引っ越しと清掃に追われていましたが、やっと落ち着きました。これについては後日に。