今回はレビュープラスさんより、2010年7月7日(水)に発売されるモチベーション3.0のゲラ本をいただきました。


モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社
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こちらは原著

Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us
Daniel H. Pink
Riverhead Hardcover
売り上げランキング: 47
おすすめ度の平均: 5.0
5 文章が面白く、ツールの充実した、あのダニエル・ピンクの新作
5 やる気の素 モチベーション3.0
5 経営者、教育者の必読書




「あなたの○○のためのモチベーションは何ですか?」


モチベーションについて、質問される場合、上記の形が多いだろう。

○○の中に特定の名詞なり、動名詞を入れ込み、質問をする。

この書籍の場合、

「あなたの仕事のためのモチベーションは何ですか?」

というものを述べられている気がする。

それも、仕事 + ホワイトカラーとして働く人に対してである。

キーワードが以下の通りだからである。




モチベーションの種類

モチベーション 1.0 生存のために行動する(生に対してのモチベーション)
モチベーション 2.0 賞罰のために行動する(おもに何かの評価に対してのモチベーション)
モチベーション 3.0 自分のために行動する(自己中とかではなく、学びの欲求や、成果を出す。世界をよくするなど。それで外部環境がかえられればよい)


この中の、2.0に注目すると、例えば、営業職に対するインセンティブシステム。
非営業職では、利益貢献度によるインセンティブが成果に対する褒美として与えられ、
逆に、全く達成しないと、減俸などの措置が取られる。

この賞罰というのはおもに企業に勤めるホワイトカラーに当てはまるのではないか。




今回のこの本の面白いところは、「モチベーションに関する内容が学術的に証明されている」ということを
知ることができる部分だろう。

モチベーションという気分的なものは大体、人は状況に応じて「そういうものなのだろう」と割り切ったりして、
深く考えることがない。かくいう、私もそうである。

自分なら、例えば原因を見つけて、こう対処すれば気分よく終えられそう!ポジティブにいけそうと考えても、他人には違うように映るかもしれない。
常に悲観的に考え、動くことができない。


このときになぜ、モチベーションが上がらないのか・・・これを定義してれている。

まず、モチベーションの中で

 ・タイプI(Inter 内発的動機づけを中心にした考え方と人生に対するアプローチ)
 ・タイプX(Extrerior 内発的動機づけより、外発的な欲求をエネルギー源として行動)
 
の二つのタイプに分かれる。

タイプIの人は、うきうきしていて、いろいろな仕事や厄介事をまるで、遊びを楽しむようにしている。
タイプXの人は、仕事は仕事と割り切っているため、タイプIと同様な仕事を与えても、楽しめず、モチベーションが下がる。


この二つのタイプの人は社会人ともなると顕著に見えるのだが、自分の人生を振り返ると、思い当たる人が一人だけいる。

その人はおそらくタイプIの人間だったと思う。

勉強を勉強と捉えていなかった。
こういうアプローチをすると、こう学べるんだな~~。とか、答えじゃなくて、プロセスを楽しんでいる。
目標の点数を掲げるのではなく、こういうことを知っていきたい!という方向性だけを掲げる。

目標と目的をうまく分解して、やっていた人がいたなと。

だからどうした・・と思われるかもしれないが、目標と目的が分解できる人はなかなかいない。
ほとんどの人が目標と目的は同一に扱っているからだ。

例えば、社会貢献したい!!と思っている人が何かの資格をとる・・・という行動に出た場合、
社会貢献ではなく、資格を取ることばかりに必死になる・・・。本当は資格ではなく社会貢献を
ベースに考えなくてはいけないのに・・と、こういうタイプはおそらくXなのだろう。
外部要因的なインプットがないと、モチベーションが上がらない。

一方、Iの人は、自分のやりたい社会貢献に照らし合わせて、資格に必要な知識をうまく身につけていく。
確かに、資格を取る必要はあるのだが、それは途中のプロセスであるため、重視しない。
本人は資格勉強をしているつもりは全くなく、社会貢献をするために一つのステップである。
と、自身のモチベーションをあるタイプがIの人であろう。




このようなタイプIの人には以下の、3つの要素が備わっている。


・自律性
・マスタリー(熟達) ← 何かの技術に精通するという意味ではなく、何かをすることにのめりこんだ状態という意味
・目的

つまりは自分自身の生活を律し、それにのめりこみ、さらに目的を持っている!!

このタイプがモチベーション3.0を備えた人であり、タイプIの人である。





さて、最初にホワイトカラー向けの内容と記述したのですが、それは、
「自営業やスポーツ選手というのはもともとモチベーション3.0で動いている」と私は考えているからである。

例えば、自営業の場合、働こうが働かまいが、それは自分を単に苦しめるだけで、周りに影響を及ぼさない。
報酬もなければ、罰則もない(生活はできないかもしれないが)。
ラーメン屋や料理屋さんのコックは、おいしいものをお客さんへ提供することや、究極の一杯、一皿をつくるのが
楽しみになっている。別に誰に命令されたわけでもなく、日々実践している。
苦楽はあるだろうが、それが生きるためのモチベーションでもあり、仕事へのモチベーションになるのだろう。


と、ホワイトカラー以外の人を見ると、モチベーション3.0はそんなに新しいことではないように感じる。

しかし、ホワイトカラーでは3.0になっていない人が多々いる。
おそらく、自身で決定権もなければ行動もとらせてもらえない。3.0になるチャンスをことごとく
組織から奪われてしまっているのではないかと思われる。


そのため、この書籍が登場し、提案をしているのではないか?

例として挙がっているのは、googleである。20%ルールを与え、自由に何かを考えること。
ルーチンワークではなく、クリエイティブな行動を行わせること。
これによりモチベーションを上げ、さらに新しいものを創造していく!

企業でも、タイプIの人へと変化できるであろう。

筆者はそれを願って記述しているだろうし、訳者の大前研一氏も同じようなことを願っているのではないか?


IT化が進み、仕事の大半がルーチンワーク化しているような現状が今の日本のホワイトカラーでは多いとみられている。

だからこそ、クリエイティブな発想をし、グローバルで生き残れるような組織、社会を形成してほしい!

それをこの書籍から変化できれば・・・いいのではと思います。


普段、モチベーションが上がらない社会人の人に、また個人で働いている人に、私ならこの本を進めます。
(個人で働いている人の場合、モチベーションを自身があげるのではなく、あげる手段を伝えるというのがビジネスになりそうなので)


書評が遅れましたが、本書籍のゲラを提供していただいた、レビュープラスさんありがとうございました。



PS マスタリーに関しては私はこの書籍がお勧めです。

決断力 (角川oneテーマ21)
羽生 善治
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4 特に天才であることは述べていないが…
5 棋士羽生善治が定義するプロの決断力
5 考えたことを言語化して発することの難しさ
2 常識プラスアルファ
5 ”決断力”の背後にある覚悟・・・



やはり、同じ日本人として、羽生さんの集中・創造は目にみはるものがあります。
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