実鳥森の少年1:少年と小鳥 | レンと愛のミラクルワールド物語

実鳥森の少年1:少年と小鳥

実鳥森の少年1:少年と小鳥

ある日、少年は、いつものように
森の中を走っていました。

風と木々のささやきを感じながら
駆けていきます。

風と森とひとつになるような不思議な感覚を
感じながら、今日もひとり走っていました。

秋が深まるこの季節、森の中は色とりどりです。

ふと足をとめて見つけたキノコをポケットに入れます。

休憩しようかな。見上げると
木にからまって実っているアケビの実を
見つけました。
するすると登って、アケビの実をちぎってきます。

おなかが空いたから、食べよう。
アケビの実をおやつにして食べています。

おなかも満足して、再び少年は
走り始めます。

どんどん駆けていきます。

いつもの小川を飛び越えて、ふと、大きなクスの木の
根元を見ると、そこに倒れている小さな淡い緑色の塊を
見つけました。

何だろう?小鳥かな。そう思いながら
近づくと、小鳥が眠っているように見えます。
さらに近づくと、羽が傷ついているのに気づきました。

けがしているのか。心でつぶやくと
少年は、そっとその淡い緑色の小鳥を抱き上げました。

「だいじょうぶか?」
そう言いながら、少年は、ポケットから
緑色の大きな手袋を取り出しました。

そっとその大きな手袋で、小鳥を包みます。
そして、急いですぐ近くの自宅に戻ります。

母さんは、まだみたいだな。
あとで見せよう。そう思いながら
階段を駆け上がって自分の部屋に入ります。

そして、淡い緑色の小鳥を机の上に
大きな緑の手袋ごと載せます。
「きっともうすぐ飛べるようになるよ。これ魔法の手袋なんだよ」
そっとささやくように、小鳥につぶやく少年です。

>>>実鳥森の少年2へ続く


PS:お待たせしました。今回から、レンと愛のミラクルワールドの
新たな番外編(スピンオフ)スタートです。お楽しみに^^



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