2010-12-13

キロク

テーマ:告白

いつか

いなくなるとわかっていても

それが

いつかわからなければ


怖がり続けることは

できない。


ほんの少しの

覚悟という勇気。


喪失を怖れて

手に入れられなかった

多くのものと

ひきかえに


わたしは あなたを

いま

手に入れられたのだ

きっと。


ただ

まっすぐに見て

ビデオカメラのように

記録する。


アングルと

ライティングを変えて

視線と表情を指示して


やがて

記憶の編集に必要なカットを

いくつも いくつも

内側に ためていく。


あなたのためでも

未来のわたしのため でもなく


無意味な作業を

こなさなければ


息もできないわたしの

激しい感情を

なだめるためだ。


あなたを

こわさないためだ。





村上春樹さんのファンではないのですが

「ノルウェイの森」が観たいのです。


菊池凛子さんが好きなので。


あの悲しそうな目が好きなので。


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2010-11-11

けして言わないこと

テーマ:告白

近づきすぎると

見えない。


だから

少し

わきまえて


ここから

あなたを

見ている。


あなたに

ふさわしくない。


こころのなかで

どんなに

自分をちっぽけに

感じているのか


顔をあげて

微笑んでいるから

きっと

誰にもわからない。


勇気なんかないよ。


いつも

怖気づきそうなときには

何もかもを

面白がって


なんでもないことだと

やりすごすだけ。


あなたになら

どんなに

悪し様にいわれても


聞こえないふりをしながら

きちんと聞いて


少しでもいいから

変わりたい。


いつか

あなたに

ふさわしくなれるまで。





本当に

わかっていないんだな、って思う。

なんだよ、って思う。


そんなことばっかり

くりかえしている。


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2010-07-24

兄の彼女

テーマ:告白

きれいな人だった。


美人ではない。

姿勢、声、言葉遣い

その佇まいがきれい、と感じさせた。


「兄のどこが好きなんですか」


サーブされたばかりのパスタを取り分けながら

半分からかうような調子で聞くと、

彼女はわたしがフォークを置くのを待って

まっすぐこちらの目を覗き込んで言う。


「誠実なところ、かな」


くつろいで見える上品な笑顔。

その笑顔のままで、

彼女はしっかりとわたしの表情を読んでいる。

きっと頭の良い人なのだ。


流行のピンクの口紅に赤ワインが混ざって

彼女の唇をぬらしている。

肉のない細いあごには不釣合いなほど

ふっくらとやわらかそうな唇だった。


「まじめさ、なら、保証しますよ」

妹の保証つき。これで良いはずだ。


皿を受け取る彼女の白いブラウスの胸元が揺れる。

くっきりとした谷間は上からのぞくと見える

ぎりぎりのところまで、さらされている。


「まじめなのは、こどもの時から?」

「さあ」

「学生時代は、もてたのかな?」

「どうでしょう」

ちらっとお兄ちゃんの横顔を盗み見る。


「おい、余計なこというなよ」

お兄ちゃんの暢気なつっこみ。

「そういうところ、兄は秘密主義なんですよ」

子供っぽく拗ねた声。ああ、完璧だ。


ははは、とお兄ちゃんが声を上げて笑う。

わたしと彼女も声を重ねて笑った。

ざわついたイタリアンレストランでは、

多少大きな声をあげても誰も振り向いたりしない。


窓の外は夏。

浮ついた季節。


お兄ちゃんの恋人が魅力的な人でよかった。

わかりやすい性的な魅力のある人で。


カンツォーネ。

明るさが作る日陰の暗さ。


子供の頃のお兄ちゃんを、わたしは知らない。


舌先にからむ濃厚な味を

掬い取る。


ただ

教えこまれた一番不道徳なやり方で。






写真展に来てくださった方々

ありがとうございます。


すごく遠くの方とか感激しました。


今週、土日までです。


会場にいたり

隣のレストランにいたりしますので

お気軽に声をかけてくださいね。


いないときは

メッセージだけでも残してください。



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2010-03-28

ロック、で

テーマ:告白

小さな乾杯が

繰り返される夜。


あなたが

夢中で

話している間


グラスの中で

解けていく

氷を見ていた。


「支配」とか

「欲望」とか


あなたが

唾を飛ばし

何度も

繰り返す間


にがくて

深い香りの


舌を焼き

のどを掻くものが


その手の中で

静かに

薄まるのを見ていた。


もしかしたら


支配とか

欲望へ

あなたを導いたはずの


言葉には

もてない

濃度のものが。







小説の講座があり

お酒を飲んで小池昌代さんとお話しました。


わたしの中で詩人は

吉原幸子さんだったり

伊藤比呂美さんだったり

強烈な個性!という印象でしたが

小池さんは優しい静かな感じの方でした。


サインをいただいた本「転生回遊女」を読むと

言葉とか

言葉の音とかこだわりのあることが

よくわかります。


また、

人を植物のように感じたりすることは

詩では

やりやすかったりするので

わたしでも書いたことはありますが


さすが、小池さん、

そこからさらに進んで書かれているので

素晴らしい!と思いました。


なんか

これを書きたくて

さらっと今日のブログは書いてしまいましたが


今は応募したい小説に時間をとられているので

なかなか更新できなくてすみません。


応募できるかどうか

微妙なところです。

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2010-01-29

コタエ

テーマ:告白

あなたが

黙っているから

静かで


わたしは

いつもどおり

静かで


髪を流す風は まだ

だいぶ冷たい。


並んで歩く

歩幅。


かすかな

コロンのにおい。


ちいさなわたしを気遣い

少し猫背になって

耳元でささやく

あなたの


わたしへの

想いをきいた。


とても静かに。


まったく

知らなかったみたいに。


喜ぶでも

謝るでもなく

無言。


答えの代わりの

初雪。


見えないけれど

どこかで

焚き火の火が爆ぜる。


音がする。







好きな作家は?と聞かれても

いつも、すぐ答えられません。


わたしが飽きっぽいから、なのかな。

気が多いからなのかも。


最近、読んで面白かったのは

伊藤 計劃さんの「ハーモニー」です。


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2009-10-23

抱擁から

テーマ:告白

だから


お願い

抱きしめてって

言うよ。


本当は

あなたを

抱きしめたいから。


疲れきって

それでも

強がっているあなたの

ふらつく体を支えるために。


はりついた

弱弱しい微笑。


回した腕で

久しぶりにみる

あなたの胸の薄さをはかる。


こんなわたしだけど

もっと体重を預けていいよ。


だれに、とは

聞かない。


負けたことない、なんて

一瞬

真顔になるあなたを

つかんだまま


ゆっくり

ひざを折って着地する。


そのまま横たわり

目を閉じて。


今だけは

ここでだけは

だれも

あなたを傷つけないように


ずっと

その寝顔を

みはっているから。






わたしにも

できることがあるかも。


みてられないよ。







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2009-06-26

テイスティング

テーマ:告白


ひより軒・恋愛茶漬け-ラブレット


わるいのは

あたしの

こうきしん。


あなたから

あやまるなんて

ずるい。


だって

あなたじゃ

むりじゃん。


だから

よけいに。


あたしって

ほんとうに

たちがわるい。


どんなあじか

しりたかった。


やわらかな

にくに

くいこんだきんぞく。


あいつの

したくちびるの

みなれない

ぴあすに。


めをあいたまま

できるなら

ためしてもいいよって。


だから

じかんをかけて

そっと。


くちびると

したでしか

はかれない。


あなたが

ひくいこえで

なんど

きいても


いじわる

なんかじゃなくて


ことばでは


あたしには

つたえることが

できない。


けんしんや

りょうしんや

やさしさで


まひした

あなたの

××には。






夏がすきです。


汗を流すのが好きです。



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2009-05-15

忘れてください

テーマ:告白

あなたの中に残した

わたしを

消してください。


あの

はずかしい

わたし


あのときの

みぐるしい

さけび


ちがうときの

ものほしげな


忘れてください。


遠い場所で

あなたの噂を聞くとき


あなたのなかの

わたしの姿を思うと


静かな湖面が

強風に

波立つときみたいに


心がしぼられるようです。


くるしくて。


みもだえして。





最近、眠い日が続きます。


だれか

わたしを

起こしてください。




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2008-08-29

晩夏

テーマ:告白

夏 神社


もう

なにより

光の強さがちがう。


あの日々の


目を細め

いっそ

閉じて


ただ

肌の焼かれる痛み


ふらちにも

自分からたちのぼる

食欲をそそる香りに


くらり。


めまい。


弛緩する筋肉。


あなたと


逃げ場もなく

すみずみまで

秘密もなく

あばかれた


あの季節が


静かな風になでられ

柔らかい光に包まれ

はっきりとした

境界を示して終わりを告げる。


時間、だ。


旅立つのに

準備はいらない。


ここにきたようにして

次の場所にいくだけだ。


終わり方にまで

こだわるあなたに

ことばひとつ残さず


あなたが見たことのない

わたしをはおって

歩き出す。


そして


遠く

目をこらしてさがす。


知らない場所を

知らないひとを


新しい季節の

新しい気持ちで。






joshuaさんのつけてくださった

コメントにちなんで

「晩夏」というタイトルで書いてみました。


最近、

パソコンの調子がよくないです。

いつも、ごめんなさい。


今年の次男の自由研究、

虫眼鏡で作ったズームレンズで

撮った写真です。


いつもの写真より

さらに明るい……ですね。


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2007-12-28

あえぐ

テーマ:告白

窓の中の

青ざめた月のような

淡さ。


ほおづえをつく

細い腕をとれば


驚くほどに

冷たい手が

世界を拒む。


もう生きられない、

という君を

壊れるほど

強く抱きしめて


あえぐ君の

初めてみる白いのど

あらい

息遣い。


少しだけ

血の気を取り戻した顔が

微笑むように

ゆがんでいく。


苦しみを

苦しみで救うことしか

できない僕が


君の最後の

よりどころだと

知っていたから


必死だった。


僕の喉も

君の

悲しみで詰まって


いつのまにか

同じように

あえいでいたけど


僕の力が

足りないせいで

ふたり

沈んでしまわないように


目を閉じる。

耳をすます。

溶けていく。


と僕。

と。


そして。






さようなら。2007年。

刺激的だった一年。

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