2007-05-26

強度

テーマ:開かれたマド


  Tokyo kazaguruma


エアコンで管理された

部屋の空気に飽きて

海の見える公園に向かう。


流れる汗が

うつむけば

土にしたたって


僕に寄り添う

僕の影は太い。


お気に入りの芝生の場所。


服のまま腰をおろせば

遠くでゆっくり

まわっているのは

風力発電の風車。


大きな白い羽は

風に動かされているのに

風を起こしているようにみえる。


ぐるぐる

ぐるぐる

とりまく世界のすべてを


自分が

動かしている気がして

おびえた遠い日があった。


わすれない。


大人になりたかった

子どもの僕。


あしたも

あさっても

かならず

やってきた。


わすれない。


もっと

強くなりたかった僕。


すぎていく日々の中で

強くなることを

誰も

拒めはしないのに。


何もなくしてないよ。

何も忘れてないよ。


つながる時間

重ねられた思いが

柔軟な強度をもった

大人の僕をつくる。







大切なものを

手放さなくても

それは

得られる。



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2007-05-18

にわか雨

テーマ:喪失

   みずたまり1
  


午後の

薄い

夕暮れ


突然


開いた本のなかの

別れの会話に

縦書きの

雨音が重なる。


香る

湿った匂い。


庭の葉の

しおり。


窓を開けて

首を外に伸ばして


まだ日に焼けない

無防備な顔を

空に向ける。


閉じた目も唇も

なにより頬が

冷やされて

気持ちいいのは


私の体が

おもいのほか

熱を帯びているからだろう。


あなたは

いない。


雨が

記憶を連れてくる。


差し出された傘を

拒んで

びしょぬれになったまま

あなたを見上げた。


あの時


とうとう

あわれささえ

武器にして


なんとか

抱きしめられたいと。


内気な子どもみたいに

ずっと作れなかった

笑顔と泣き顔が

だぶってゆがんでも


濡れて

やさしくあなたから

覆い隠して

雨が


あの日から

こんなふうに

わたしを抱きしめる。



笑顔なのか

泣き顔なのか

知らない。


世界の

あいまいな行間に

救われる。


浅い呼吸。





大好きな夏が近づいてきます。

今年も

宮古島に行く予定です。

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2007-05-11

ひとり

テーマ:シアワセのかたち

 3lines



目を閉じて

何も見ないように


何より

わたしを

見ないようにしていた。


美しくもない

孤独に

不器用に

閉じこもって。


こんな自分、といいながら

大切に

あたためていた。


こんな自分、を

ヒトのせいのように

いいわけをして。


誰にも

抱かれない肩は

冷えて冷たい。


誰にも

向かわない声は

さびて

かすれている。


わたしが

わたしの

望むものになっていくのに


すこしも

嬉しくないのは

世界がひどく

意地悪にできているから。


何も見ないくせに

学んだと思った。


もう何も見なくても

十分だと思ったのに


おいで、と

優しい声で

差し出されたあなたの手を


思わず

おそるおそる

つかんで

強く握り返される。


湿った手のひらの感触が

わたしの体に

寒気を走らせる。


気持ちいい。

触れる感触。


離さないで、という前に

あなたは微笑んで。


拒まれるのが怖くて

閉じこもっていたんじゃないんだ。


高みに立って

世界を見下していたのは

わたし。


幼稚な偏見を許して

わたしをつかむ


あなたに

言葉をさがす。


溢れるあつい。








予定のない日が欲しいです。


ゆっくりと

本を読んで

DVDを観て

音楽を聴いて。



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2007-05-04

半月

テーマ:あなたが教えてくれたこと

   よるこい
  


月が出ている。


あなたは

あかりを消して

ざざ、と

大きくカーテンを開く。


下限の月はこわい。

泣きそうな目に見える。


ここなら


だれにも見えないと

あなたは言うけど

わたしはそれを

信じられない。


やわらかい光をあびて

あなたが

がらがら、と

窓をあけるから


なまあたたかい風に乗って

いっきに

街の音が入ってくる。


ひとつひとつ

判別できない

ごちゃごちゃした

ソトの音と一緒になって


あなたは

わたしのとなり

薄い上掛けのなかに

もぐりこむ。


それから

両腕をついて

わたしの

上になって


薄明かり


半分の月みたいに

うかぶ

半分の

あなたの微笑み。


わたしは、どう見えるの?

きっとひどく

みっともないはずだ。


あなたが触れると

音楽でも

言葉でもないもので

わたしの中が満たされていく。


解かれない手首。

あなたにはさわれない。


誰にもきこえないとは

信じられなくて

わたしは唇をかんで

声を殺す。


輪郭を

ひとつに。


ゆるやかに

とけて。






月を見上げる。


月の目になってわたしを見る。


(写真は半月がなくて満月です)

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