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「The Attainment of the Holy Grail by Sir Gallahad and Sir Perciva」 (detail)


先日にサン=ローランとベルジュのコレクションで、バーン・ジョーンズ(Sir Edward Coley Burne-Jones)のタペストリー 「L'adoration des mages 」を紹介した。


KAFKAが、バーン・ジョーンズの5枚によるパネル「Paradis, avec l'adoration de l'agneau 」TBしてきた。


2年も更新してないくせに、急に元気になったようだ。


僕は、もう1枚のバーン・ジョーンズのタペストリーを紹介。


「The Attainment of the Holy Grail by Sir Gallahad and Sir Perciva」 (detail), 1898~9にかけて、ウールとシルクのタペストリーはモリス商会(ウィリアム・モリス)で製作。たぶん邦題は「聖杯の探求 ガラハッドとパーシヴァル」でしょう。


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「The Attainment of the Holy Grail by Sir Gallahad and Sir Perciva」 (detail)  1890年

アーサー王でおなじみの円卓の騎士のタペストリー。アグロヴァル卿、アグラヴェイン卿、アレミラ卿、アレスタント卿、ベディウェア卿、ボールス卿 、コンスタンチン卿、エクター・ド・マリス卿、フローレンス卿、ランスロット卿、ガヘリス卿、ガラハッド卿、ガレス卿、モルドレッド卿、ゲライント卿、ケイ卿、ラモラック卿、ルーカン卿、パロミデス卿、パーシヴァル卿、トリストラム、トリスタン卿、ユーウェイン卿とたくさんいる。


このタペストリーは聖杯の騎士ガラハットとパーシヴァルだが、バーン・ジョーンの「聖杯の探求シリーズ」 タペストリーは、デザインがバーン・ジョーンズで作成がウィリアム・モリスのところでという作品になる。

オックスフォード大学では、ウィリアム・モリスと友人となり、この頃にトマス・マロリーの「アーサー王の死」と出会い、アーサー王の作品も多く、モリスとの共作はタペストリーに限らずステンドグラスもある。


REMOVE-The Attainment of the Holy Grail by Sir Gallahad

「The Attainment of the Holy Grail by Sir Gallahad and Sir Perciva」


2008年3月にジミー・ペイジ(Jimmy Page)が30年間所有していたこの作品を、Sotheby'売却。1978年に購入したということになる。


REMOVE-KnightsRoundTable

「KnightsRoundTable」

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「Holy Grail The Arming and Departure of the Knights」 1890


この 「聖杯 王との旅立ち」も、アーサー王と円卓の騎士のタペストリー。このタペストリーは、いまも「William Morris」のブランド(?)で生産されているから購入 できる。



次はタペストリーではない。バーン・ジョーンズ「アーサー王と円卓の騎士」のアーサー王の最後のねむリについたシーンを描いている。


REMOVE The Last Sleep of Arthur in Avalon  Museo de Arte de Ponce

バーン=ジョーンズ 「The Last Sleep of Arthur in Avalon」 1881-1898
アヴァロンにおけるアーサー王の最期の眠り ポンセ美術館


アヴァロンの島へ傷を癒しに行ったアーサー王の死。不死伝説。


REMOVE-The Last Sleep of Arthur in Avalon


最後は円卓の騎士ランスロットとアーサー王の后グウィネヴィアとの許されぬ恋。この現世での罪で触れることのかなわない聖杯となる。眠るランスロットに天使が告げている。連作のタペストリーのための習作ではなくタブロー。


REMOVE The Dream of Launcelot at the Chapel of the San Graal (1895), Southampton City Art Gallery, Southampton

「The Dream of Sir Lancelot at the Chapel of the Holy Grail」 1895年
バーン=ジョーンズ 聖杯の礼拝堂におけるランスロットの夢 サウザンプトン市立美術館

アーサー王はご存知のように架空の人物だ。だがモデルには当時のブリテン人がいるらしい。勝利に導いた兵士だというが、1136年頃にジェフリー・オブ・モンマスが「ブリテン列王伝」で、アーサー王のかたちを残しているが、のちにアーサー王の伝説がどんどん変化してアーサー王の助言者と語られるようになったあのマーリンのことだが、ジェフリー・オブ・モンマスは「マーリンの預言」という物語をこの「ブリテン列王伝」よりまえに創作している。


ジェフリー・オブ・モンマスからはじまって、クレティアン・ド・トロワ、そしてトマス・マロリーの「アーサー王の死」(1470年)では、聖杯やランスロット、グィネヴィアとの恋愛、アーサー王と甥の戦いなどが書き足され、17世紀以降から19世紀に蘇るまでは特に物語の筋は変わらない。


テニスンが、この伝説から1832年に「シャロットの女」(湖の乙女)を創作し、その後「アーサー王の死」、「サー・ガラハッド」などを発表したのが1842年以降。


記事 シャーロットの姫君 | RE+nessance

僕の過去記事 エレーン  アストラットの百合の乙女エレイン


それから10年後にバーン=ジョーンズは、古本屋でロバート・サウジーが1817年に発行した書物をみつけ、モリスが購入した。


世紀末はイギリスで「中世趣味」が流行した。


ラファエル前派のバーン=ジョーンズをはじめ中世物語やシェイクスピアを題材にした画家は多い。ミレイの「オフィーリア」など。


記事 ミレイ オフィーリア


夏目漱石は、イギリス留学時にミレイのオフィーリアに感嘆している話しも有名だが、漱石の「薤露行」は、テニスンの「シャロットの女」や「アーサー王」などのほか、バーン・ジョーンズもインスピレーションを得たスウィンバーンの「ヴィーナス賛歌」(1866)も取り入れているらしい。


記事 エドワード・バーン=ジョーンズ ヴィーナス巡り

記事 エドワード・バーン=ジョーンズ ヴィーナス賛歌



アーサー王伝説 登場人物


マーリンと湖の乙女


REMOVE-Merlin and Nimue from 'Morte d'Arthur' (1861), Victoria and Albert Museum

「マーリンとニミュエ」 アーサー王の死から 1861年 ヴィクトリア&アルバート美術館

魔法を読み上げるニミュエ(Nimue)またはヴィヴィアン。「欺かれたマーリン」は呪文を唱えられているところだ。マーリンはアーサー王を名君に育てた魔法使いだが、最後は恋人で弟子でもあった湖の乙女ニミュエ(Nimue)またはヴィヴィアンに幽閉される最期。


REMOVE-The Beguiling of Merlin (1874), Lady Lever Art Gallery,The Beguiling of Merlin (1872-77),(C)National Museums Liverpool

The Beguiling of Merlin (1872-77), Lady Lever Art Gallery

左 「欺かれたマーリン」 1874年 レディー・レバー・アート・ギャラリー所蔵
(右) 「欺かれたマーリン」 1872-77年 リバプール国立博物館でのHPには制作年数が違って紹介されていた。これって2枚あることにはなっていないんだけど。.

REMOVE-The Beguiling of Merlin (1872-77), Lady Lever Ar

本当に嫌な女だ、呪文の本を手に、頭には蛇を巻くニミュエ


REMOVE-The Beguiling of Merlin (1872-77), Lady Lever Ar

愛すべき僕のマーリン 馬鹿女に騙されて・・・


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サンザシとアイリス?


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狂気のトリストラム卿

REMOVE-The Madness of Sir Tristram

バーン=ジョーンズの「狂気のトリストラム卿」は1862年の制作で、個人所蔵の作品。

コーンウオールの騎士トリスタン(トリストラム卿)は叔父マルク王のためにアイルランドの王女イズーを出迎えるが媚薬によって二人は恋をしあう。

テニスン(国王の風景)に、スウインバーンもアーサー王一連の抒情詩に綴っている。音楽ではワ∼グナ-の「トリスタンとイゾルデ」 (トリストラムとイズールト)がオペラ化されている。


REMOVE-King Mark and La Belle Iseult (1862),

バーン・ジョーンズの「マルク王と麗しのイズールト」も1862年頃の作品でバーミンガム美術館所蔵。トリスタントとマルク王の王妃となったイズーとの悲恋は、「いばら姫 」のようにいくつも相違するストーリーがある。

トリスタントは竪琴の名手であり、「狂気のトリストラム卿」はその竪琴をひいているが、サトクリフの物語では「白い手のイズー」と「王妃イズー」の二人が登場する。

どちらにしても、王妃イズーとの悲恋がおこした狂気の姿。マルク王の左下の剣先が微妙。


レディー・レバー・アート・ギャラリーのバーン=ジョーンズ


REMOVE-The Tree of Forgiveness,The Annunciation,The Beguiling of Merlin

Lady Lever Art Gallery

レディー・レバー・アート・ギャラリーはこんな感じで「欺かれたマーリン」、「受胎告知」、そして「赦免の木」。
館内あのとき暗くてこういう感じで見えた気がする。あやふやな記憶だけどね・・・。

REMOVE-The Tree of Forgiveness (1882), Lady Lever Art Gallery,Phyllis and Demophoon(1880)Birmingham Museum

「赦免の木」(レディー・レバー・アート・ギャラリー)1882 ,フュリスとデモフーン 1870(バーミンガム美術館)

この二枚スッゲー似てる。中央の「受胎告知」は僕の別ブログで2010年にアップ予定。その前に、2010年記事 「エドワード・バーン=ジョーンズ 7枚の運命の女神の車輪 」をご覧あれ。
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