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時々に時々


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The Painter's Studio

The Painter's Studio 大きい画像は こちら

クールベの作品は、あまり興味がないが、この作品はパリ万博での出展を断られた。左半分に、政治家から下層階級が、彼の絵に対して、ソッポを向いているという解釈を知り、出展を断られたのも、当時の政治家の顔がわかるからなのだろうかと思うようになった。だが、並外れた絵のテイストだという。神話的な主題、もしくは歴史画ではなかったからか。神や悪魔、天使や女神、歴史上の人物や出来事は、クールべが、「見たことがない」から、描かなかったんだろうな。


これは集団肖像画になるのだろうか。
画家が中心となっているこの作品。オルナンの名門に生まれているクールベは、法律の選択肢は与えられなかったがために、画家の道へと進む。なんらかの「誇り」をもち、作品の中にも、その思想や思惑を塗りこめている。


左には、司祭、売春婦、鉱夫に商人が描かれているという。

だが、よくみると母乳を与えるアイルランドの女がいる。キャンバスをのぞく無垢な少年の後ろに。そして男のヌードと髑髏。その髑髏の隣に、黒のトップハット(シルクハット)を被る黒い服装の男がいる。葬儀屋らしい。そうして失業者や浮浪者、売春婦が描かれているというが、この売春婦は昼は洗濯女 だろうか。その中央に、二人の大道芸人に、織物をもった男が背中がみえるように描かれている。これが商人だ。


そして左端の椅子に座るのは、狩人。手には猟銃、ピーグル犬と思われる犬が二匹。なぜか、その彼の足元から帽子に楽器と、右半分の中央にひろがる。その後ろで、箱を抱えるユダヤの司祭。隣はフランス革命下の1793年に、革命参加したという老人だが、国王の処刑か、反革命といわれたヴァンデ戦争か。


無言の孤立を示しているように見ていたが、右側はどうやら、クールベの友人達であるらしい。

中国風の金屏風には、白いドレスの女と恋人が抱き合っている。希望を表わしていると記憶。その数人の人物を経て、アラヴ人のような姿の人物がいる。


手前は「出会い-こんにちは 、 クールベ さん」(1854年年 ファーブル美術館) に描かれた、モンペリエのコレクターで、クールベのパトロンだった、ブリュイヤスなのか。夫妻で描かれているパトロンだが、ブリュイヤス夫妻という名は聞こえてこない。


クールベの友人で、社会主義者のプルードン、社会主義哲学者のクライヴ・ベルはいるだろう。ほかには、作家でジャーナリストのジュール・ヴァレスも描かれているかもしれない。


写実主義の最初に支援者であるフランス文学者のシャンフルーリが座っている。ということは、この作品にもボードレールが描かれているのか。右端で、机に腰をかけ、本を読んでいる人物だ。アンリ・ファンタン・ラトゥールの集団肖像画 「ドラクロワへのオマージュ」(1864年)にも、彼らが描かれている。


シャンフルーリ、詩人ボードレールが、クールベの「レアリスム」を擁護していくのだが、1864年頃にこの関係は崩壊。シャンフリールが、クールベから聞いた話をもとに、小説を書いたことが起因している。この作品は、1855年に描かれたもので、同年には、ボードレールの肖像画を描き、前年には、シャンフリールの肖像画を作品に残している。


そのシャンフルーリの足元に、顔がある。寝そべって、何かを描いている人物。誰だ。


社会主義的なリアリストばかりだ。さきのアンリ・ファンタン・ラトゥール や、フレデリック・バジールの「アトリエ、ラ・コンダミヌ通り」 のように、交流のあったマネ、ルノワール などが描かれている、「画家のアトリエ」とは違う。


画壇で、彼に好意を寄せていたものはいたのだろうか。たとえば、バジール なんかは、ドラクロワとクールベを尊敬していたらしいし、モネ の結婚式の立会人の一人だったらしいから、そこそこの付き合いはあったのだろうとも思われる。ベルト・モリゾマネドガ の印象派や、ルノワールホイッスラー などとも、シャンフリーやボードレールは交流していた。だが、この二人ほどのつきあいや、ミレー、コローなどの写実主義の画家たちとの親密さも聞こえてこない。レアリスムのクールベ だからだろうか。


イーゼルのキャンバスに向かう画家クールベ を見ると、右にはヌードの女性がいる。1852年に別れたかもしれないが、恋人ヴィルジニー・ビネ?この裸婦が「真実」を表すという。左の、いたいけな幼児の足元には、「犬」とあるが、サカリのついた猫に見える。


「The Painter's Studio」 -画家のアトリエ
真実のクールベとシンボリックなクールベがいる。


「Atelier du peinter, Allegorie reelle determinant une phase de sept annees de me vie artistique」

私の芸術家としての7年間の生活に関する真の寓意画-というサブタイトル。

左右に描かれている人物達がそれを象徴している。クールべの思う善と悪を。クールベの光と影を。


作品 画家のアトリエ ギュスターヴ・クールベ


The Painter's Studio; A Real Allegory 1855 Gustave Courbet (1819-1877)

Atelier du peinter, Allegorie reelle determinant une phase de sept annees de me vie artistique
Musee d'Orsay, Pari




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