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【<タリウム事件>裁判員「きちんと判断下せた」】
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201703/20170325_13019.html
『計21回、2カ月余りに及んだ元名大生(21)を巡る事件の審理に参加した裁判員が24日、閉廷後に名古屋市内で記者会見し、最大の争点だった責任能力について「きちんとした判断を下せた」と振り返った。』


 
非常に不可解な裁判員裁判である。

判決に対してではなく、蛇足の説明が不信感を与えている。
 
まず、裁判員がこのようにマスコミの前に姿を現して記者会見に応じ、ペラペラと話すことは「裁判員裁判」の主旨からは外れているのではないか。
 
『多くの裁判員が元名大生に対して、「質問に即答し、頭の回転が速い」との印象を持ったという。』
 
“元名大生”というフレーズが示す通り、学歴の刷り込みに基づいた思い込みに過ぎない。
 
『別の男性裁判員は「どちらかというと無表情だが、求刑の時は震えていた。(薬などに関する)あれだけの知識があれば反省はできるはず。更生に期待したい」と述べた。』
 
これも私たち生化学系の研究者が聞けば笑止
 
“元名大生”の薬や化学に関する知識などたいしたレベルではない。
 
自分が知らないことを容疑者が知っていたからといってあまり過大評価をしないことだ。

 
人命に関わる毒劇物、毒劇薬も入手そのものは難しくない。しかし、それを悪事に使うかどうか、安易な取扱方をするかどうかは結局、人間の問題である。私たちは倫理に即して、規則を遵守し、決して環境にもヒトにも害をもたらさぬよう厳に慎んで実験や研究に取り組んでいるのである。
 
「あれだけの知識があれば反省できるはず」という根拠のなさにも驚いた。「知識」と「反省」がどのように結びつくのか。

 

し、知能の高さを指しているのなら勘違いも甚だしい。
 
裁判員にとっては極刑を出さなかった以上、何らかの更生を期待したい気持ちは分かるが、マスコミ報道においても「元名大生」が必要以上に強調されているように感じる。

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