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2013-05-15 00:00:00

アステラスやロートなど再生医療に参入 20年に1900億円市場

テーマ:再生医療
 国内の製薬業界で様々な細胞に成長するiPS細胞などを使った再生医療への参入が相次ぐ。アステラス製薬は年内をメドにiPS細胞を使った治療法の研究チームを立ち上げる。ロート製薬もベンチャー企業(VB)と組み実用化を狙う。国内の再生医療市場は2020年に12年の7倍の1900億円に拡大する見通し。早期に経営資源を投じ収益の柱に育てる。
 iPS細胞を使った再生医療研究への参入は製薬大手でアステラスが初めて。骨髄や脂肪などに微量に含まれる「体性幹細胞」も使う。ヒトの細胞を移植して体の機能を回復させる「細胞治療」に取り組む。大学など外部の研究機関と連携も進める。患者ごとに神経や臓器など細胞組織を培養、移植して治療できる体制を整えたい考えだ。
 同社はこれまで分子医学研究所(茨城県つくば市)でiPS細胞を使った薬剤の安全性試験など、新薬開発に向けた技術の一環として研究を進めていた。今後は再生医療の研究も急ぐ。早期参入で特許や技術を蓄積して事業化を狙う。
 ロート製薬はバイオベンチャーのシームス(東京・江東)と共同で、ヒトの脂肪から抽出した体性幹細胞の研究を始める。細胞培養技術の研究から始める。今月中に「再生医療研究企画部」を新設し、主力研究所のリサーチビレッジ京都(京都府木津川市)で培養実験を始める。大衆薬メーカーが再生医療へ進出するのは国内では初めて。
 脂肪由来の体性幹細胞は、自らの細胞を使うため、移植時の拒絶反応が起きにくいとされる。ロートは化粧品などの開発のため、皮膚病の遺伝子研究などを進めてきた。細胞に関する研究ノウハウをシームスが持つウイルスなどの混入を防ぐ安全性の高い培養技術と組みあわせ医薬品などの開発にもつなげる狙いだ。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO55000220U3A510C1TJ0000/

再生医療、実用化に弾み ベンチャー企業が開発の中心
 国内の製薬業界ではこれまでiPS細胞を使って投与した薬が細胞に安全に作用するかを調べたりする研究を進めていた。ベンチャー企業では京都大学と東京大学の研究者らが設立したメガカリオンが新薬の開発に乗り出している。こうした動きに続いて、アステラス製薬が再生医療分野の研究に参入することは業界他社の戦略にも影響を与えそうだ。
 再生医療の研究開発も現在はベンチャー企業が中心になっている。今後、資金力のある大手が研究開発に加われば、実用化に弾みがつく可能性もある。
 政府はiPS細胞を使った再生医療を成長戦略の一つと位置付けている。このため、製薬業界も実用化に向けて政策的な後押しを期待し、治療手段として使う研究を加速することになりそうだ。
 再生医療推進法では民間企業の参入を促し、これまで医療機関に限られていた再生医療に使う細胞の培養や加工の委託が企業にもできるようになった。今国会に提出する薬事法の改正案では再生医療に必要な細胞を承認する手続きが明確になることも業界大手の研究にとってメリットとなる。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO55000270U3A510C1TJ0000/
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2013-04-30 00:00:00

再生医療、iPS細胞以外も研究進む、米・特許で先行

テーマ:再生医療
 皮膚などから作れ、様々な細胞に成長するiPS細胞を使った臨床研究が2013年度内にも始まる。理化学研究所が目の病気の治療を目指す。今後、2~3年で血小板や心筋を再生して病気治療に使う試みも始まる見通し。ただ、再生医療はiPS細胞の利用がすべてではない。他の細胞を使う方法にも有望なものがあり、特に米国の動向からは目が離せない。
京都大学の山中伸弥教授が籍を置き、世界トップレベルの医学研究機関として知られる米国のグラッドストーン研究所(カリフォルニア州)。ディーパック・スリバスタバ心臓血管病部門ディレクターらは心筋梗塞を起こした心臓に直接遺伝子を注入し、iPS細胞などを経ずに元気な心筋細胞に生まれ変わらせようとしている。ダイレクト・リプログラミングと呼ばれる手法だ。
 3つの遺伝子を入れる手法で心筋細胞を効率よく作れることを見つけ、300匹以上のマウスで実験した。これらの遺伝子はiPS細胞を作るときに使うものとは異なる。
 心筋梗塞を起こして傷んだ部分に現れた線維芽細胞に、遺伝子をレトロウイルスというベクター(運び手)に組み込み注射した。4週間後に心臓の細胞を詳しく調べると、約半分が心筋細胞独特の形状を持つ細胞に変わっていた。
 こうした研究は日本ではiPS細胞研究の陰に隠れてしまい、あまり目立たない。しかし、グラッドストーン研では極めて重要な研究としてピッチを上げている。スリバスタバ・ディレクターは心筋細胞ができる確率を「8割まで高める」と意気込む。患者を対象にした臨床試験へ向けてブタでも実験を始め、近くサルでも開始する。
 線維芽細胞から心筋細胞への変化を遺伝子レベルで細かく調べ、メカニズムの解明と確実に変化させる手法の確立を急ぐ。受精卵から得られる万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)を使い、心筋細胞などの研究を長年してきた蓄積が役立っているようだ。
 iPS細胞はもとの細胞をいわば強引に、受精卵の中にあったときのような状態に戻す「初期化」によって作る。初期化しきれない細胞が残るなどの理由で、後から腫瘍ができる場合もある。
スリバスタバ・ディレクターはダイレクト・リプログラミングの場合、「(iPS細胞のような)初期化の必要がないので腫瘍のリスクを減らせる利点がある」と指摘する。より安全な治療へ向け、遺伝子ではなく低分子化合物を線維芽細胞に入れる方法も開発中だ。国際的にも関心は高く「心筋以外の細胞にも応用が広がるかもしれない」とみている。
 iPS細胞は体内に入れる再生医療よりも、むしろ新薬開発のツールとして役立てるという。例えばiPS細胞から作った心筋細胞に新薬の候補物質を反応させ、副作用の危険がないかを調べる。主要な心臓病の患者のiPS細胞を既に備蓄しており、いつでも使える態勢を整えた。
 余談になるが、グラッドストーン研はドアで隔てずに実験室をずらりと並べ、研究者が自由に行き来できるようにしたオープンラボ形式。山中教授はこれを非常に気に入り、10年に京大に開設したiPS細胞研究所にもさっそく取り入れた。議論が活発化し、新しいアイデアが生まれやすくなると期待している。
 話を再生医療研究に戻そう。米ステムセルズ社(カリフォルニア州)は死亡した胎児から得られた神経幹細胞を、脊髄損傷の患者に投与する臨床試験をスイスのチューリヒ大学付属病院で実施している。損傷後4~9カ月の慢性患者で、胸部より下の神経機能が完全に失われた3人が対象だ。
 2000万個の神経幹細胞を入れ、しばらくは免疫抑制剤を投与。1年経過した時点で2人の触感や熱さ、電気刺激に対する反応に改善が見られ、このうちの1人は症状の程度が1段階軽くなったという。もう少し軽度の脊髄損傷患者への臨床試験も始めており、経過が注目されている。
日本はiPS細胞の作製や、それをもとに様々な組織の細胞を確実に作る技術では世界の先端を走る。政府はiPS細胞研究に、今後10年間で約1100億円の予算を振り向ける計画だ。再生医療の臨床研究を目指す中核拠点も決まった。
 京大はiPS細胞の作製法に関する重要な特許をいくつも保有し、米国でも成立している。万全の態勢を組んだように見えるのだが、落とし穴もある。
 例えば万能細胞の最高の研究材料とされるES細胞を使った研究は米欧などに比べて下火になっており、iPS細胞との比較研究に支障が出ると懸念する声もある。がん発生のリスクがiPS細胞に比べて格段に小さいES細胞を実際に病気の治療に使う試みは、倫理上の問題などから日本では事実上ない。
 日本の幹細胞の臨床研究指針では胎児の細胞を使う治療を認めておらず、米国などで研究が進む治療法を試せない。iPS細胞やES細胞ほどの万能性はなく、特定の細胞や組織にしか成長できないものの世界で豊富なデータがある体性幹細胞の研究も日本では脚光を浴びにくい。米国のように様々な専門家を含む厚みのある研究者層を築くのが難しいのが実情だ。
 今後、iPS細胞を実際の治療に使うには作製法などの技術が優れているだけでは不十分だ。ES細胞などを使った研究の蓄積がモノを言う。
 山中教授は「細胞の培養や維持、(万能細胞を欲しい細胞に変える)分化誘導、移植などの特許は米国が先行している」と指摘。「クロスライセンスなどが必要になるし、相手の協力を得られない場合は別の方法を考えなくてはいけなくなる」と危機感を示す。
 iPS細胞を素早く臨床応用に結びつけるには海外の動向もにらみつつ特許や規制、コストの問題などを乗り越える方策を早くから練っておく必要がある。研究者の裾野を広げるだけでなく、こうした問題に詳しい専門家も巻き込んで、先手を打って動く発想が欠かせない。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG2402E_V20C13A4000000/




ダイレクトリプログラミングの研究成果が次々と出始めています。
2013-04-27 00:00:05

膵臓細胞増殖のホルモン発見 米チーム、糖尿病の新治療法に?

テーマ:再生医療
血糖値を調節する膵臓の細胞を増殖させるホルモンをマウスで発見したと、米ハーバード大のダグラス・メルトン教授らのチームが26日までに米科学誌セルに発表した。肥満や運動不足などが原因で起きる2型糖尿病の進行を抑える新たな治療法に結びつく可能性もあるという。
チームは主にマウスの肝臓や脂肪で作られるこのホルモンを、ベータトロフィンと名付けた。
マウスの遺伝子を操作し、このホルモンを過剰にさせたところ、血糖値を下げるインスリンを作り出すベータ細胞が、通常の17倍のペースで増殖した。増えたベータ細胞も正常に働くことを確かめたとしている。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013042601002207.html




大して報道されていませんが、一般ニュースのトップ記事でもおかしくないくらいインパクトのある論文では。
治療薬に繋がればノーベル賞も??

論文はこちら。

Cell, 25 April 2013
Betatrophin: A Hormone that Controls Pancreatic β Cell Proliferation
Peng Yi, Ji-Sun Park, and Douglas A. Melton
http://www.cell.com/abstract/S0092-8674(13)00449-2

Replenishing insulin-producing pancreatic β cell mass will benefit both type I and type II diabetics. In adults, pancreatic β cells are generated primarily by self-duplication. We report on a mouse model of insulin resistance that induces dramatic pancreatic β cell proliferation and β cell mass expansion. Using this model, we identify a hormone, betatrophin, that is primarily expressed in liver and fat. Expression of betatrophin correlates with β cell proliferation in other mouse models of insulin resistance and during gestation. Transient expression of betatrophin in mouse liver significantly and specifically promotes pancreatic β cell proliferation, expands β cell mass, and improves glucose tolerance. Thus, betatrophin treatment could augment or replace insulin injections by increasing the number of endogenous insulin-producing cells in diabetics.

解説はこちら

ちなみにダグラス・メルトンについては「小分子化合物によるiPS細胞樹立効率の改善」のように当ブログでも何度か紹介している有名人です。
2013-04-10 00:00:00

再生医療、一部を承認制に 厚労省が新法案提出へ

テーマ:再生医療
厚生労働省の有識者による専門委員会は8日、iPS細胞などを使った再生医療を規制する新法の原案を了承した。副作用など人体へのリスクが大きい治療は国の承認を義務づける。同省は今国会への法案提出を目指す。
規制対象は人間の細胞を使った治療行為すべてで、研究段階にある大学などでの臨床研究も含む。利用する細胞の種類やリスクの大きさに応じて3段階に分けた。
iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)は過去に治療実績がないため、まず地域ごとに設ける「地域倫理審査委員会(仮称)」で計画を審議し、了承を得た後に厚労省に提出する。改めて専門家で議論して最終承認する。
患者の免疫細胞を培養して体内に戻すといった比較的リスクが低いと考えられる治療法は、医療機関内の倫理委員会で審査し、国に届け出ることを求める。
大学や研究機関では、国の指針に基づいて倫理委員会の審査を受けて研究を進めている。一方、民間のクリニックが高額な費用を請求する自由診療による治療を始めており、安全性の問題を指摘する声があがっていた。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0803W_Y3A400C1CR8000/

再生医療の誇大広告是正 安全確保狙い規制法案 厚労省
厚生労働省の専門委員会は8日、細胞を使った再生医療や美容医療などの実態把握を通じて誇大広告を是正するとした規制の枠組みをまとめた。再生医療の安全確保を図る法案に盛り込み、早期の国会提出を目指す。
国の指針に基づいて、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を利用した再生医療の研究が進む一方、一部のクリニックでは科学的根拠の乏しい医療が自由診療として広がっている実態がある。国が安全対策や実施状況のまとめに関与することで、新しい医療に対する信頼を確保するのが狙いだ。
医療法では、「再生医療」の文言を広告や診療科名に使うことは認められていないが、積極的に違反を見つけてこなかった。再生医療を規制する新法によって、これまで報告の仕組みがなかった保険外の自由診療を把握対象にすることで、違反広告の発見も進むと期待されている。
(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130408/bdy13040820520004-n1.htm

再生医療に法の網 厚労省専門委が報告書
厚生労働省の「再生医療の安全性確保と推進に関する専門委員会」は8日、美容や病気治療の目的で幹細胞を点滴・移植する「幹細胞治療」すべてについて、国への届け出を義務づける報告書をまとめた。これを受け、厚労省は再生医療規制法案の今国会提出を目指す。効果や安全性が未検証の幹細胞治療が「自由診療」で広がり、実態把握が難しい現状に法の網をかけるための一歩だが、同時に人工多能性幹細胞(iPS細胞)による再生医療の早期実現も国家的課題。厚労省はアクセルとブレーキの両方を上手に操ることが求められる。
◇幹細胞治療「公的承認制」に
iPS細胞の作製など、世界の先頭を走る日本が再生医療を規制することは、英科学誌ネイチャーが論説で取り上げるなど世界の注目を集めており、専門委員会の報告書は「一歩前進」といえる。
国内では、先端研究が進む一方で、効果や安全性が確認されないままの幹細胞治療が、医師の裁量のもと、「再生医療」と称して民間の自由診療で広がっている実態がある。昨年12月、福岡市のクリニックが多くの韓国人患者に幹細胞を投与するなど、自国で禁じられた医療行為を日本で受けさせていることが判明。2010年9月には京都市のクリニックで、幹細胞投与を受けた後に韓国人男性が死亡する事故が起きたが、行政は規制どころか実態把握すらままならない状況だった。
報告書は、幹細胞を治療目的で使うすべての医療行為に事実上の「公的承認」を求める厳しい内容だ。「抜け道」を作らせないため、違反行為があれば治療中止を求めるなどの罰則を盛り込んだ。治療後の患者を追跡する狙いから、事故も含めた治療実績の定期報告を義務付け、国がデータベース化して公表する。
実際には、幹細胞などを使う治療を細胞の種類や投与方法など人体へのリスクで三つに分け、それぞれに規制をかける。iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)など、ヒトへの応用が始まっていない「リスク高」と、体性幹細胞を使った「リスク中」の治療については、国が認定し、新たに設ける「地域倫理審査委員会」の了承を義務づける。リンパ球など幹細胞以外の細胞を使う「リスク低」も、国への届け出を求める。福岡のクリニックのようなケースの多くは「中」に分類されるとみられ、事実上の公的承認制となる。また、「高」については施設に厳しい基準を定めるため、実施できる医療機関は限定される可能性が高い。
課題もある。リスクの分類は厚労省の審議会などで行うとしたが、根拠にはあいまいさが残る。同日の委員会では「リスクをどう判断するのか」などの質問が出た。また、地域倫理審査委員会は前例のない取り組みで、審議の公平性や人材確保に不安が残る。再生医療や医療倫理に通じた専門家の数は限られ、国の審議会などでも委員をかけ持ちする有識者は珍しくない。「A地域の審査委では了承されなかった治療がB地域では了承された」となれば、患者が不利益を被ることになる。委員からは「委員の選任や事務機能を担保するための財政基盤がいる」といった意見も出された。
◇推進へ「自由診療」にメス
厚労省が規制の仕組みづくりを急ぐ背景には、安倍政権が経済活性化にもつながるとして再生医療を推進する中で、規制の網にかからない治療が自由診療で進んでいる現状を放置できない事情がある。医療行為を制限する法律は、臓器移植法を除いて他に例がない。
安倍晋三首相は、日本発の技術であるiPS細胞を使った再生医療の推進を表明し、文部科学省の研究費として10年間で1100億円の助成を約束した。国会でも、自民、民主、公明などの超党派議員が、研究開発から応用まで再生医療を安全に進めることをうたった「再生医療推進法案」を国会に提出。近く成立する見通しだ。
厚労省で再生医療研究を担当する原徳寿(のりひさ)・医政局長は「日本の技術力の高さをアピールして世界をリードできるとして、再生医療を推進しようという期待が高く、(iPS細胞を作った山中伸弥京都大教授の)ノーベル賞受賞も後押しになっている。一方で、再生医療を進めるためには、安全性をしっかり法律的なもので確保しないといけない」と、今後作る規制法の意義を説明する。
再生医療の推進に向けた仕組みづくりでは推進法に加えて薬事法上の規制緩和への取り組みも進んでいる。例えば、ヒトへ投与するために再生医療技術を使って加工した製品(再生医療製品)は、薬事法の承認を得るのが本来の形だ。だが現在の薬事法は化学物質で作った薬剤を想定しており、細胞を原料にする再生医療製品には不都合な点が多い。
効果や安全性を確かめるために多くの患者に投与する治験(臨床試験)も難しいため、現在国内で薬事法の承認を受けた再生医療製品は培養皮膚と軟骨の2品目のみにとどまり、欧州の20品目、米国の9品目、韓国の14品目(いずれも昨年末現在、経済産業省調べ)と比べて少ない。
こうした現状から厚労省は、速やかな承認を可能にする薬事法の改正を目指している。具体的には、再生医療製品を少数の患者に投与して安全性を確認できれば、条件付きで承認し、医療機関で使えるようにする。その後、使用した医療機関で患者の病気に効果が出ているかどうかの有効性の検証を製造会社に義務づける仕組みだ。
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■ことば
◇幹細胞治療
患者自身の脂肪や骨髄などから採取した、臓器や組織の元になる能力を持つ「幹細胞」を利用する治療。幹細胞を体外で培養し、必要な量まで増やして注射などで患部へ移植するのが一般的。大学などでは、厚生労働省の指針に沿って効果や安全性を確かめる「臨床研究」が行われているが、こうした手続きを踏まずに民間のクリニックで自由診療として行われる事例が多く、実態もよく分からず問題化している。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/opinion/news/20130409ddm003040040000c.html

厚労省、再生医療の誇大広告是正 新法で実態把握
厚生労働省の専門委員会は8日、細胞を人体に使用する再生医療研究や美容医療の実態把握を通じ、「再生医療」の表現を使った誇大広告の是正を進めるなどとした規制の枠組みをまとめた。治療を安全に進めるための法案に盛り込み、早期の国会提出を目指す。
国の指針に基づいて、人工多能性幹細胞(iPS細胞)や体内の幹細胞を利用した再生医療の研究が進む一方、一部のクリニックでは科学的根拠の乏しい医療が自由診療として広がっている実態がある。トラブルが相次げば開発中の治療にまで危険だとのイメージが及びかねないため、自由診療も含んだ規制の網をかけることにした。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013040801002618.html

再生医療の新法案まとまる=今国会提出へ-厚労省
厚生労働省の専門委員会は8日、国民が迅速かつ安全に再生医療を受けられるようにするため、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの細胞治療全般の推進と安全確保策を盛り込んだ新法案の概要を取りまとめた。今国会への提出を目指す。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)の安全審査を条件に、再生医療用の細胞の培養・加工を新たに医療機関以外の施設でも認め、医療機関の負担軽減と研究促進を図る。
(時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%ba%c6%c0%b8%b0%e5%ce%c5&k=201304/2013040800843




真面目に進めている人に迷惑がかからないよう、しっかりと取り締まって欲しいものです。
2013-04-03 00:00:00

細胞生きたまま「ひも」に…再生医療に応用

テーマ:再生医療
東京大生産技術研究所のチームは、人間やラット、マウスの細胞を生きたままの状態でひも状に加工することに成功したと、科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版で、1日発表する。
ひもを織ったり巻いたりすることで、血管や筋肉、神経など立体構造を持つ組織の再生医療に役立つ可能性があるという。
竹内昌治准教授らは、細胞とコラーゲンを含んだ溶液を極細の管に流しながら固め、細胞を直径約0・1ミリのひもにする技術を開発。この技術を使って、人間やラットの血管や筋肉などの細胞をひもに加工した。ひもは長さ1メートル当たり300万個の細胞が含まれ、10メートル以上のものも作製できるという。
チームは、ラットの膵臓すいぞうから、血糖値を調節するインスリンを分泌する細胞を集めてひもを作製。インスリンが分泌できない糖尿病のマウスの腎臓に、このひもを移植すると、2週間以上インスリンを分泌したという。チームは「将来、人間の糖尿病治療に応用できる可能性がある」としている。
(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130331-OYT1T01363.htm?from=ylist

ひもになった細胞、再生医療に期待 東大グループ
東京大生産技術研究所のグループは細胞を生きたままひも状に加工する技術を開発した。1日、英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に発表した。ひも状の細胞を束ねたり巻いたりして立体化することもでき、将来的に筋肉や血管などの再生医療に役立てたいという。
竹内昌治准教授らは、細胞同士をくっつけるのりの役目をするコラーゲンを細胞とまぜ、ガラス管に流し込み、髪の毛ほどの太さのひも状に成形した。外側を食物繊維の薄い皮で覆い、細胞が中で動いたり増殖したりできるようにした。
ラットの心筋細胞で作ったひもは、収縮するなどの機能が確認できた。また、ラットの膵島(すいとう)細胞で作ったひもを糖尿病マウスの腎臓に移植すると、血糖が正常値にまで下がった。ほかに血管や神経の細胞でもひもを試作した。
移植する細胞をひも状にして、移植する部分に注射器などで注入すれば、患部を切り開く必要がなく、患者の体への負担が減る。不要になれば引っ張って簡単に取り除ける。竹内さんは「将来はカートリッジ型の移植片として活用できる」と話す。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/tech_science/update/0401/TKY201304010115.html

東大、生体細胞を糸状に加工する技術開発-臓器再生の基盤技術
東京大学生産技術研究所の竹内昌治准教授と尾上弘晃助教らのグループは、生体細胞を髪の毛ほどの細さの糸状に加工する技術を開発した。この「細胞ファイバー」は束ねたり織ったりすることで、さまざまなサイズの3次元形状の組織を作り出せる。
ヒトやマウスの心筋細胞や神経細胞など約10種類の細胞で培養に成功した。糖尿病のモデルマウスの膵島(すいとう)に糸状のβ細胞を移植する実験ではマウスの血糖値が正常になり、生体内で機能することを確認できた。
再生医療分野で人工臓器を作り出すための基盤技術になる。また、糸状の細胞を生体に移植することで、患者に負担をかけない細胞移植などの医療にも応用できると期待される。成果は1日、英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に掲載される。
(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020130401eaab.html?news-t0401

東大がひも状の細胞組織を作製 移植医療に応用へ
直径約0・1ミリと極細なのに1メートル以上の長さがあるひも状の細胞組織をつくったと、東京大生産技術研究所のチームが3月31日付の英科学誌ネイチャーマテリアルズ電子版に発表した。
マウスの神経細胞などからひも状の組織をつくり、細胞が正常に働くことを確認した。移植医療に応用できるという。
竹内昌治・同大准教授は「布のように織れば(2次元の)細胞シートにもなる。より複雑な立体細胞の作製を目指したい」と話している。
チームは、ゲル状の細い管に細胞とコラーゲンを混ぜた溶液を詰め込んで培養。細胞同士が結合した段階で外側の管を溶かすと、壊れにくい組織ができた。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013033101001851.html

細胞でひも作製=神経や筋肉の機能確認-東大
神経や筋肉の細胞を、直径0.1ミリ、長さ1メートル以上のひも状に加工することに、竹内昌治東京大生産技術研究所准教授らの研究チームが成功し、英科学誌ネイチャー・マテリアルズに1日発表した。立体的な組織をつくるなど、再生医療に役立つ可能性があるという。
研究チームはラットやヒトの細胞にたんぱく質を加え、細い管に流し込んでひも状に加工。神経細胞のひもでは神経活動が行われることや、心筋の細胞のひもは拍動することなど、元の機能を持っていることを確認した。
(時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%ba%c6%c0%b8%b0%e5%ce%c5&k=201304/2013040100730

細胞をひも状に培養 立体化も
神経や筋肉などの細胞をそれぞれの働きを保ったまま1メートル以上のひも状に培養する技術を東京大学のグループが開発しました。織ったり、巻いたりして立体化することにも成功し、医療への応用が期待できるとしています。
東京大学生産技術研究所のグループは新たな医療材料の製造法として、細胞を、体の中で周りにあるたんぱく質と混ぜ合わせるなどし、ごく細長い筒に流し込んで培養する技術を開発しました。
直径0.2ミリ、長さ1メートル余りのひも状になった細胞を詳しく調べたところ、神経の細胞はネットワークを形づくって電気信号を伝えていたほか、筋肉の細胞は伸縮運動を繰り返し、血管の細胞はチューブ状になるなど、それぞれの働きや形態を保っていた、ということです。
また、糖尿病のマウスを使った実験ですい臓の細胞をひも状にして、移植したところ血糖値が大きく下がって正常になった一方で、ひも状にしないで移植した場合は血糖値に大きな変化は見られなかった、としています。
織ったり、巻いたりして立体化することにも成功し、研究グループは医療への応用が期待できる、としています。
開発に当たった東京大学の竹内昌治准教授は、「カテーテルなどで体に入れることが可能で、将来は、体への負担が少ない組織の移植ができるようになる」と話しています。
(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130401/k10013577371000.html
2013-03-24 00:00:00

再生医療推進で学会声明 治験や臨床「国は柔軟な対応を」

テーマ:再生医療
日本再生医療学会は23日記者会見し、iPS細胞などを使う再生医療の推進に向けた声明を発表した。議員立法で再生医療推進法案が成立する見通しとなり、政府も薬事法の改正と規制法の制定を目指している点を高く評価。そのうえで、実用化に向けた治験や臨床研究における実施基準について、国に柔軟な対応を求めた。
同学会理事長の岡野光夫東京女子医科大教授は会見で「再生医療の実現は医療費の大幅削減や新産業の創出を可能にする」と期待を表明した。
声明はほかに、一部の医療施設で医療保険の適用外である「自由診療」として安全性が十分でない再生医療が実施されている点を問題視。遺憾の意を表明し、強く是正を求めるとした。再生医療の臨床研究を推進できる医師の認定制度の検討なども盛り込んだ。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG23030_T20C13A3CR8000/

「幹細胞治療、安全確保を」 再生医療学会が声明
安全性が確認されない幹細胞治療を、一部の医療機関が「再生医療」として実施していることに対し、日本再生医療学会は23日、是正を求める声明を出した。「再生医療全体の評価をおとしめ、発展を阻む」として、安全性の確保を求めている。
脂肪や骨髄から取った幹細胞は血管や骨、筋肉などになる能力があり、これを使う再生医療は難病治療として期待されている。しかし、そのほとんどがまだ研究段階だ。不適切な治療で事故が起きれば、再生医療全体がつまずくと懸念されている。
国は再生医療に対し、実施施設に届け出や承認を義務づける規制案を作成。学会はこうした規制案を評価する姿勢を示し、独自に医師の認定制度を設け、定期的に講習会を受けてもらうことも検討している。
(朝日新聞)
http://www.asahi.com/tech_science/update/0323/TKY201303230209.html

再生医療:幹細胞自由診療「是正を」…学会が声明
日本再生医療学会(理事長=岡野光夫<てるお>東京女子医大教授)は23日、福岡市のクリニックで効果や安全性の検証が不十分な幹細胞治療が自由診療で行われている事態を受け、こうした治療を手がける施設に「強く是正を求める」などとする声明を発表した。横浜市で同日、記者会見した澤芳樹理事(大阪大教授)は「自由診療の幹細胞治療ほど危ないものはない。倫理的にも問題だ」と警鐘を鳴らした。
声明では、国の監視が届かない幹細胞治療が広がっていることを、複数の報道や国際的な学術誌が問題視したことをふまえ「安全性や有効性において科学的・医学的根拠を持たない治療行為は、我が国の再生医療を発展させることはない。一部の不適切な治療行為をもって再生医療全体が評価されることに強く遺憾の意を表する」とした。澤理事は「医療者同士なので治療行為を排除するものではないが、安全性を高める形でやってほしい」と説明した。
厚生労働省は現在、こうした自由診療による幹細胞治療にも一定の規制を可能にする新法を検討中で、今国会への法案提出を目指している。
また同学会は、再生医療に使う細胞を調製する技師の認定制度を作ることも明らかにした。今後、医師の認定制度も検討する。いずれも再生医療に従事する人材の質を向上させ、患者の信頼感を高めるのが目的という。
(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20130324k0000m040022000c.html

再生医療、医師や施設に認定制度 学会が声明
日本再生医療学会(理事長・岡野光夫東京女子医大教授)は23日、横浜市で開催中の総会で、人工多能性幹細胞(iPS細胞)など再生医療用の細胞を扱う施設や医師、技術者の認定制度を新設することなどを盛り込んだ声明を発表した。
声明では、「一日も早く安全で有効な医療を患者に届ける」との決意を表明、一部の医療機関が「再生医療」をうたい、安全性の確認されていない治療を行っている現状を問題視した。事故が起きて再生医療の分野が信頼を失う事態を招かないよう、学会として施設や人員の質を確保するとした。
国会では、iPS細胞などを使った再生医療を推進する法整備が進んでいる。
(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013032301001825.html

根拠ない「細胞治療」是正を=美容分野などで-再生医療学会
日本再生医療学会は23日、美容分野のクリニックなどで、公的医療保険の対象とならない自由診療で行われている「細胞治療」について、安全性と効果の科学的根拠なしに行われていることがあるとして、「国の再生医療の発展を阻む」と是正を求める声明を発表した。
自由診療では、豊胸などをうたい、さまざまな細胞になる幹細胞を患者から取り出し、培養して再び体内に戻すなどの「細胞治療」が行われている。学会によると、科学的根拠が明らかにされていない例も多く、健康被害が起きたとの報告もある。
(時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%ba%c6%c0%b8%b0%e5%ce%c5&k=201303/2013032300261

再生医療実用化へ 課題を検討
iPS細胞などを使った再生医療の実用化に向け、課題を検討するシンポジウムが横浜で開かれ、参加した研究者たちから、薬剤とは違った国の審査の仕組みが必要だといった意見が相次ぎました。
このシンポジウムは、日本再生医療学会が開きました。
この中で、心臓の筋肉の細胞を使った治療法の開発に当たっている大阪大学の宮川繁講師は実用化に向けた課題について「患者に細胞を移植して安全性や効果を確かめる研究を行う際、国の審査に時間がかかる」と指摘しました。
さらに「製品化するため国に承認を申請しようとしても大学の研究で得られたデータは認められず、開発が滞ってしまう」と述べていました。
また、人工の軟骨を販売している企業の研究者は、患者の細胞を使った人工軟骨のような製品では品質にばらつきが出るため、薬剤とは違った国の審査の仕組みが必要だと訴えていました。
再生医療の分野で製品化されているのは、国内では人工の皮膚と軟骨だけで、今後、iPS細胞などを実用化していくうえで、審査の基準を確立することが必要になっています。
日本再生医療学会は23日の議論を受けて、国に対し、再生医療の特性に応じた審査の仕組みを整備するよう求めていくことにしています。
(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130323/k10013407701000.html
2013-03-23 00:00:00

厚労省、PL法適用も範囲限定へ-再生医療用細胞の加工施設

テーマ:再生医療
厚生労働省はiPS細胞(万能細胞)など再生医療・細胞治療に用いる細胞の培養・加工施設に関し、製造物責任法(PL法)の適用対象とするものの、責任の範囲を血液製剤やワクチンと同様に限定する方向で政府部内の調整を進める。血液製剤なども同法上の製造物責任が生じる。
ただ、政府は医療上の要請から技術的に防ぎようがない免疫反応などによる副作用は、欠陥に該当しないとの見解を示している。そのため厚労省は再生医療・細胞治療用の細胞加工品も同じ扱いとすることで、関係省庁と調整する方針だ。
政府はPL法成立に先立つ国会での法案審議で輸血用製剤について、生命の危機に際して使用され、ほかに代替手段がない半面、ウイルスの感染や免疫反応などによる副作用の危険性を完全には排除できないと指摘。この種の副作用は欠陥に該当しないとの見解を示した。
(日刊工業新聞)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020130322cbbd.html




行き過ぎた規制はしないように進めて欲しいですね。
2013-01-09 00:00:00

iPS細胞から移植用シート、臨床研究本格化 東京女子医大の岡野光夫教授

テーマ:再生医療
 事故や病気で傷ついた臓器や組織を補う再生医療のひとつとして注目を集める細胞シート。患者本人の細胞を培養してシート状に加工して作るもので、東京女子医科大学は今年、iPS細胞から作った心臓の細胞シートを使った治療の開発に向け大阪大学などと共同研究を本格化させる。細胞シートの大量供給のための準備も進める。細胞シートの考案者で臨床研究をけん引する同大の岡野光夫教授に、細胞シートを使った再生医療の展望を聞いた。
■阪大と共同で動物治療研究
 ――今年の具体的な動きは。
 「ひとつは、大阪大学の澤芳樹教授のグループと、iPS細胞から作った心筋細胞を細胞シートにして、動物の治療を試みる。効果や安全性などを検討する。すでにヒトのiPS細胞から心筋細胞を作ることには成功しており、2年後をメドに計画している重症な心臓病患者への治療に向けて弾みをつける。」
 ――細胞シートの強みは。
 「細胞シートは再生医療を実現するためにはなくてはならない技術だと考えている。多くの細胞はあるていどまとまって機能するので、細胞をひとつひとつ移植してもうまく働かないものが多い。細胞同士がくっついた細胞シートは特殊な高分子を敷いた培養皿の上で細胞を増やし、さらにシート状に加工して取り出す。培地からはがすときに薬品などを使わずに温度変化ではがれる。薬品や物理的な衝撃で細胞の表面の膜たんぱく質などを壊さずに細胞を一定の塊のまま移植できるので、細胞の機能を温存できるのが強みだ。患部に貼ると、新しい細胞を補ったり治癒を促したりする効果があると考えている」
 ――ほかの臨床研究の計画や進捗状況は。
 「肺に穴が開いて空気が漏れ出る気胸と、真珠腫という病気について、臨床研究を始めたいと考えている。肺気胸では、患者の皮膚から取った細胞でシートを作って穴に貼る。女子医大の外科グループと組む。難聴などを引き起こす真珠腫性中耳炎では、東京慈恵会医科大学の耳鼻咽喉科と共同で、患部を手術で取り出した後に細胞シートを移植し、聴覚を温存できるようにする治療を試みる。シートは患者の鼻の粘膜の細胞から作る」
 「すでに、私たちと共同研究をしている企業の中には、実用化を見据えた動きも出ている。例えば、バイオベンチャーのセルシード(東京・新宿)は目の角膜の病気に細胞シートを使った治療を開発、フランスで臨床試験(治験)を終え、欧州での製造・販売の承認の取得を目指している。テルモも昨年2月から心臓病患者を対象に国内3つの病院で治験を始めた」
 ――昨年、日立製作所などと組んで細胞シートの全自動培養装置を開発した。その後の進展は。
 「細胞シートを使った再生医療を実現するためにシートの供給技術の整備も進んでいる。細胞シートの全自動培養装置は、国の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)で日立や日本光電などと開発を進めてきており、技術的にはほぼ完成した。患者の口の粘膜や足の筋肉組織などから細胞を取り出し、必要な細胞を培養して増やし、シートにするなどの工程をすべて人手に頼らずにできる。各工程を担う装置を組み合わせることで、さまざまな組織を培養もできる。手作業でシートを作るときに必要な専用の部屋や技術者が不要になり、製造コストなどを大幅に下げられる。今年中に、動物での治療実験を進め、最終的な性能を確認する予定。そのあと人間の細胞で試験につなげる」
■日本から世界の病院に供給
――全自動装置を使うことで、どんな再生医療の姿を描いているのか。
 「新しい装置を設置した細胞工場に病院が患者から取りだした細胞を送ると、手術日までに細胞シートが作られて郵送で送り返される。日本の細胞工場で作ったシートを世界中の病院に供給する。日本発の技術で世界の患者を治したい。並行して細胞シートを使った治療ができる医師の養成も進めている。現在、欧米をはじめ、韓国・中国などから興味を持っている医師を受け入れて技術を教えている」
 「医療技術は医師と研究者が両輪で動いていかないと進歩しない。日本の有力大学や研究所は基礎研究が中心で論文を書くことが目標になっている。その結果、医療現場で使う医薬品や診断機器などの多くを輸入することになり、患者は世界標準の治療を受けようとすると高額の医療費がかかるようになってしまった。この状況を変えたい」
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG0701O_X00C13A1000000/?nbm=DGXNASGG06008_X00C13A1000000
2012-10-27 00:00:00

臍帯血移植推進へ拠点病院 厚労省、iPS研究期待も

テーマ:再生医療
骨髄や赤ちゃんのへその緒の血液(臍帯血〈さいたいけつ〉)に含まれる造血幹細胞の移植治療を進めるため、厚生労働省は来年度から医療体制の整備を促す。実績を積んだ病院を拠点病院に指定し、人材を育て研究を支援する。臍帯血は質の高いiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作りやすく研究への利用も期待されており、管理する施設の技術向上を後押しする。
造血幹細胞は白血球や赤血球を作りだし、白血病や悪性リンパ腫の治療に使われる。ただ、移植には患者と提供者の型を合わせる必要があり、血縁関係ではない人同士で一致する確率は数百分の1から数万分の1とされる。一方、移植件数は2011年度で10年前の2.5倍の2378件に増え、環境整備が課題となっている。
厚労省は来年度予算の概算要求で今年度の3割増の24億円を要求。骨髄提供者の登録や臍帯血の保管を担うバンクの財政を支援するほか、現在、骨髄の採取や移植を実施している全国約170施設の中から拠点病院を10施設ほど指定。研究や教育を担うスタッフの人件費を補助する。
さらに、病状に適した移植を速やかに受けられるよう情報提供体制の整備も進める。骨髄、臍帯血、薬剤を使って血液中の細胞を増やすなど、採取方法によって回復の具合や治療法は異なる。過去の治療内容や提供者の情報の一元化を目指し、患者に合った治療法を選びやすくする。
臍帯血からは質のよいiPS細胞を作りやすく、バンクの臍帯血からiPS細胞をつくって再生医療に活用する構想がある。細胞数が少ないなど移植に用いられないものを使い、様々な型の細胞をそろえて多くの人に使えるようにする。バンクの体制整備は、こうした研究の下支えにもつながる。
(朝日新聞)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201210250230.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201210250230




今後さらに重要になってくると思われます。
2012-10-02 00:00:00

細胞バンクの計画相次ぐ 京大など、再生医療に備え

テーマ:再生医療
再生医療の治療に使う細胞をあらかじめ備蓄しておく「細胞バンク」の整備計画が相次いでいる。体のどんな組織にも育つiPS細胞や、様々な組織のもとになる細胞のうち、多くの人で拒絶反応を起こしにくい種類を取りそろえる。事故や病気の患者が来院してから、治療用の細胞を作り始めていては間に合わない場合がある。治療までの時間を短縮し、再生医療の普及を後押しする。
京都大学の山中伸弥教授は日本赤十字社と連携し、iPS細胞バンク作りに乗り出した。日赤がへその緒から採った臍帯血(さいたいけつ)をバンクとして保管している。この細胞を使ってiPS細胞を作る。
登録済みの臍帯血は白血球の型が分かっている。京大では白血球の型が異なるiPS細胞を数十種類用意すれば、日本人の約8割で使えるとみている。
従来、臍帯血は白血病患者への移植にのみ使う取り決めだったが、このほど厚生労働省の委員会でも再生医療への利用を容認した。
民間の歯髄細胞バンクを運営する再生医療推進機構(東京・中央)と板橋中央総合病院グループで臍帯血バンクを運営するアイル(東京・板橋)はこのほど事業提携した。
治療などから抜いた歯の根元にある歯髄や、臍帯血の細胞約1万細胞を3年以内に集め、日本人の約半数で問題なく利用できる細胞を備蓄。安全な細胞や組織に育て、難病治療に応用したい考え。
5年後には板橋中央総合病院内に細胞治療センターを設立する計画だ。再生医療推進機構は鶴見大学歯学部や岐阜大学との共同研究を続けている。iPS細胞を使った再生医療は2013年度にも人での臨床研究が始まる。
病気や事故で失った体の機能を取り戻せるとして期待を集めている。
再生医療では患者の細胞からiPS細胞を作り、目や神経の細胞などに育てて移植する想定だが、目的の組織などに育てるには半年程度かかる。適切な時期に治療を始めるためにも、あらかじめ安全な細胞を用意しておくバンクが求められる。
(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO46780220R01C12A0TJM000/




きちんとした基準を作り、それをクリアしたものだけを使うことが重要ですね。

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