蹴球中毒な男の独り言日記-バルサ偏愛的バルサ備忘録

フットボールに魅了され、フットボール中毒に侵され、フットボールなしでは生きていけない男のフットボール的な日常についての独り言と備忘録です。愛するFCバルセロナの応援を中心に書いています。バルサのソシオなので、かなりのバルサ偏愛者です。

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テーマ:

Copa del Rey 2013-14

Final (16/04/2014, Miércoles - 21:30)

Estadio: Mestalla. (Valencia)  55,000 espectadores.

Copa Final

Futbol Club Barcelona 1-2 Real Madrid Club de Fútbol

FC Barcelona: 4-3-3.
 Entrenador: Gerardo "Tata" Martino. (Argentina)
 13 Pinto;
 22 Dani Alves, 15 Bartra (9 Alexis, m.87), 14 Mascherano, 18 Jordi Alba (21 Adriano, m.46);
 6 Xavi [C], 16 Sergio Busquets, 4 Fàbregas (7 Pedro, m.60);
 11 Neymar Jr., 10 Messi, 8 A.Iniesta.

Real Madrid CF: 4-3-2.
 Entrenador: Carlo Ancelotti. (Italia)
 1 I.Casillas [C];
 15 Carvajal, 3 Pepe, 4 Sergio Ramos, 5 F.Coentrão;
 19 Modric, 14 Xabi Alonso, 23 Isco (16 Casemiro, m.89);
 22 Di María (24 Illarramendi, m.86), 9 Benzema (2 Varane, m.90) y 11 Bale.

Goles:
 0-1, m.11: Di María.
 1-1, m.68: Bartra.
 1-2, m.85: Bale.

Árbitro:
 Antonio Miguel Mateu Lahoz. (Comité Valenciano)

Tarjeta Amarilla:
 FC Barcelona: Naymar Jr. (m.17) y Mascherano (m.53).
 Real Madrid CF: Isco (m.03), Pepe (m.17) y Xabi Alonso (m.88).

Incidencias:
 Unos 55.000 espectadores en el estadio de Mestalla. El Madrid conquista su 19ª Copa del Rey.





 我らがバルサはヘラルド・“タタ”・マルティーノに率いられ、今シーズンのリーガでは第33節を終了し、最終節の第38節まで5試合(15pts.)を残して25勝3分5敗の78pts.で、首位のアトレティコ・マドリーとは4pts.差、2位のレアル・マドリーとは1pts.差で3位に就けている。チャンピオンズリーグでは、7シーズン連続でのセミファイナル進出に向けて戦ったアトレティコとの1/4Finalではカンプ・ノウで勝ち切れず、ビセンテ・カルデロンで敗れたために180分を勝ち抜くとこが出来ず、7シーズンぶりにベスト8でチャンピオンズにアディオスとなった。


 その悲しみから立ち上がる姿勢を示すべく、残されたリーガとコパ・デル・レイのタイトル獲得のための第一歩として土曜日のリーガ第33節ではグラナダCF戦を迎えた。第32節終了時にグラナダは15位であり、残留争いをしている相手とのゲームを侮ることはエラーに直結することはわかっていた。それにもかかわらず、バルサは1-0で敗れた。特別に敬意を欠いて侮ったわけでもないし、アトレティコを凌駕する戦術的な難易度を示されたわけでもない。怪我により本職のセントラルが皆無になったこと、4日後にコパFinalが控えることで多少のローテーションを採用したとはいえ、ボールポゼッションとシュート数で圧倒しておきながら敗れた。


 第33節でポイントを失ったのはバルサだけであり、残り5試合(15pts.)となって78pts.で足踏みすることは再び自力優勝の可能性を失うと共に優勝戦線からの大きな後退を意味する。アトレティコは日曜日にヘタフェCFとのフエラ戦に0-2で破って82pts.へと伸ばして首位を維持、マドリーは土曜日にUDアルメリーアを4-0で下して79pts.へと伸ばしてバルサをかわして2位へと順位を上げた。


 残り5試合のカレンダーを見ると、1位のアトレティコはバレンシア(第35節)、レバンテ(第36節)、そして最終節はバルサ戦とフエラでのゲームを3つ残している。同様に2位のマドリーはバジャドリー(第34節(5月に延期開催))、セルタ(第37節)との2つのフエラ戦を残している。そして3位のバルサはビジャレアル(第35節)、エルチェ(第37節)と2度のバレンシア州への遠征を残している。


 順位表の数字の上では、アトレティコが第37節までの4試合(12pts.)でひとつのエンパテを挟めば82pts.が92pts.になって最終節を迎える。そして78pts.のバルサが4連勝で90pts.で最終節を迎えることが出来れば直接対決で93pts.に引っ繰り返して逆転は可能だ。ただし、これはバルサがアトレティコを上回る算段であり、79pts.のマドリーが5連勝すれば彼らが94pts.となり、バルサとアトレティコをかわしてタイトルを持ち去ることになる。しかし、マドリーもひとつでもエンパテで2pts.を取り溢せば92pts.でシーズンを終え、バルサが上回ることが可能だ。


 数字の論理の実現性は、アトレティコもマドリーもチャンピオンズリーグ1/2Finalがあり、その可能性は高まる。アトレティコはチェルシーFCとの初戦の4日前にエルチェ戦(カサ)、ビセンテ・カルデロンでのチェルシー戦の5日後にバレンシア戦(フエラ)、バレンシア戦の3日後にロンドンでのチェルシーとの折り返し戦、ロンドン遠征の4日後にレバンテ戦(フエラ)だ。マドリーはFCバイエルン・ミュンヘンとの初戦の7日前にバルサとのコパFinal(中立地)、サンティアゴ・ベルナベウでのバイエルン戦の3日後にオサスナ戦(カサ)、オサスナ戦の3日後にミュンヘンでのバイエルンとの折り返し戦、ミュンヘン遠征の5日後にバレンシア戦(カサ)と過密日程だ。


 順位表上の論理では、バルサはリーガとコパの二兎を追うが、アトレティコもリーガとチャンピオンズを、マドリーはそれにコパを含めた3つを追う。二兎を追う者は一兎をも得ずになるのかは結果を見てみなければわからないが、バルサはカレンダーに余裕が生まれた分を目の前の一戦に集中して注ぎ込まなければならない。まずは16日(水)のコパ・デル・レイFinalであり、その次に20日(日)のアスレティック戦であり、そして27日(日)のビジャレアル戦、更に5月3日(土)のヘタフェ戦までが、アトレティコとマドリーとの差を縮められるチャンスだ。4月の残り半分で敗れることがあれば完全に白旗を挙げることになる。


 数字の上でリーガは自分たち次第ではなくなったが、自分たち次第でタイトルを獲れるのは目の前のコパ・デル・レイだ。バルサとマドリーによる大会史上7度目となるFinalでのクラシコは16日(水)、3シーズン前のFinalと同じバレンシアのメスタージャで争われる。過去6度のFinalは3勝3敗の五分であり、3シーズン前は延長戦の末にタイトルを譲っているだけに今シーズンこそは優勝して“コパの王”の名前に相応しい27度目のトロフィーをフアン・カルロス1世から戴きたいところだ。


 アトレティコ戦とグラナダ戦で連敗を喫したバルサが置かれている状況はシリアスだ。窮地に立たされたままコパFinalを迎えるのは火事場の馬鹿力の存在があるとはいえ喜ばしいことではない。ただ月曜日に予定になかった記者会見をカピタンのカルラス・プジョールが開き、「コパFinalでは全てを出し切るとファンに伝えたい。そして、それはチームが団結することで容易となる」と発信し、「前を向いてファンに喜びを与えたい」ために「出来事を分析して解決策を探って水曜日のコパで勝利だけを狙う」というものだった。「永遠のライバルに勝利することでタイトルを獲り、最高の雰囲気が得られ、リーガを戦い抜く士気が得られる」の言葉を信じるしかないだろう。


 何れにせよ、バルサは今まで以上に団結を図って目の前のタイトル獲得を目指さなければならない。コパを獲ったとしても、それがチャンピオンズを失ったことを埋め合わせてくれるわけではないし、リーガで後退した状況を慰めてくれるわけでもない。それでも目の前のタイトルがある以上は勝利を目指してトロフィーを目指すべきだし、その相手が永遠の宿敵であれば尚更だ。Finalは勝者と敗者が明確に分けられる、ある意味で残酷なサバイバルだ。だからこそFinalは最良の果が必要なのだ。今のバルサにとって最良な結果はマドリーを下して27度目のトロフィーをフアン・カルロス1世から戴くことだ。


 先発メンバー


 ヘラルド・“タタ”・マルティーノはポルテーロにピント、デフェンサは右ラテラルにダニ・アウベス、右セントラルにバルトラ、左セントラルにマスチェラーノ、左ラテラルにジョルディ・アルバの4人を配し、セントロカンピスタは右インテリオールにチャビ、ピボーテにセルヒオ・ブスケツ、左インテリオールにセスク・ファブレガスのトリアングロ、トリデンテは右エストレーモにネイマール・ジュニア、偽の9番にメッシ、左エストレーモにアンドレス・イニエスタの11人を送り出した。


 ベンチにはポルテーロのオイエル、デフェンサのプジョール、アドリアーノ、セントロカンピスタのアレックス・ソング、セルジ・ロベルト、デランテーロのペドロ、アレクシスの7人が控えた。バレンシア遠征に招集されたメンバーからはモントーヤ、アフェライ、テージョの3人が登録を外れた。24日前のサンティアゴ・ベルナベウで3-4で勝利したゲームからピケに替わってバルトラだけを入れ替えた。前線からの守備機能が発揮出来ない短所を偽の11番システムでボールポゼッションを究極に高める長所で隠す方法だが、チャンピオンズリーグのアトレティコとの2試合で機能しなかった嫌な記憶が脳裏を走る。他に選択肢はあったはずだが。


 カルロ・アンチェロッティが送り出した11人は、ポルテーロにイケル・カシージャス、デフェンサにカルバハル、仮出所ペペ、セルヒオ・ラモス、ファビオ・コエントラン、メディオセントロにモドリッチ、シャビ・アロンソ、イスコ、デランテーロにディ・マリア、ベンゼマ、ベイルだ。サンティアゴ・ベルナベウでのクラシコで敗れたゲームからディエゴ・ロペス(カシージャス)、マルセロ(コエントラン)、CR7(イスコ)と3選手が入れ替わった。




 発表された先発メンバーを受けて、カタルーニャの『Mundo Deportivo』は"Bartra y los cuatro ‘jugones’ contra el Madrid"、『SPORT』は"Bartra se recupera y será titular"、マドリーの『MARCA』は"Bartra y Cesc, titulares"、『AS』は"Isco, Bartra y Cesc son titulares"とバルサについてはバルトラがギリギリで戻ったこととクアトロ・フゴネスの起用、マドリーは予想通りのイスコ起用を報じた。


 今シーズンのコパ・デル・レイは、昨年11月8日にビセンテ・カルデロンにてプリメーラ・ディビシオンのクラブが参加する1/16Final(以降)の組み合わせ抽選会 が行なわれた。我らがバルサは1/16FinalでセグンダBのFCカルタヘナ、1/8FinalではヘタフェCF、1/4FinalではレバンテUD、1/2Finalではレアル・ソシエダに勝ち抜いてのFinal進出だ。一方のマドリーは1/16FinalでセグンダBのオリンピア・ハティバ、1/8FinalでCAオサスナ、1/4FinalでRCDエスパニョール、1/2Finalでアトレティコ・マドリーに勝ち抜いてのFinalだ。


 ファイナリストの両雄とは別に、今シーズンのコパでは1/4Finalでレアル・ソシエダとラシン・サンタンデールのゲームで悲しくも真のラシンギスタを見る大会でもあった。ラシンを買収したインド人実業家アーサン・アリ・サイドが契約を履行しないまま姿を暗まし、多大な負債を抱えることになったクラブの経済状況は悪化し、給料未払いの選手たちは詐欺師が務める経営陣の退陣を求めて栄えあるコパ・デル・レイでRFEFから課せられるペナルティを覚悟の上で試合放棄を決断した。試合放棄は不名誉だったものの、カンタブリア州の名門を純粋に愛するラシンギスタの名誉は誇示出来たと信じたい。


 選手入場時にはFIFAアンセムが流され、北側ゴール裏のクレーは"Un crit valent. Barça! Barça! Baaaarça!!!!"とイムノの1番にも2番の歌詞にも出てくる一節「力強い叫びを生む。バルサ!バルサ!バアアアアルサ!!!!」の横断幕、南側ゴール裏のメレンゲは"Hasta el final, Vamos Real."といつかも見た記憶のある横断幕を掲げた。スタジアムを二分するコパ・デル・レイFinal独特の雰囲気の中、スペイン国歌『国王行進曲(Marcha Real)』が流された。この歌の経緯からか、カタルーニャ側からは口笛が鳴らされた。なお、21時30分のメスタージャは気温17℃湿度80%の気象環境だ。








 サポーターとは逆の配置となり、北側エンドにマドリー、南側エンドにバルサという形でマドリーのキックオフでFinalの前半が開始された。3シーズン前の激しく勇敢ではあったが、それと同じか、それ以上に臆病で卑怯だったモウリーニョのマドリーとは異なり、アンチェロッティのマドリーは純粋に勇敢だ。立ち上がりとはいえ人数を掛けて背後に生じるスペースを恐れることなくボールを繋いでバルサ陣内へと進入してきた。メスタージャの芝生は2cmに刈られ、たっぷりと水を撒かれたことでボールは滑るように走る。この条件であればバルサにとって不利になることはなく、正当に正面から戦えることになった。


 マドリーからボールを奪ったバルサは慎重な立ち上がりを見せる。マドリーが7日前のアトレティコのように怒涛のプレッシャーで前線から襲いかかってくることがなかったこともあるが、バルサはセントラルからピボーテ、そしてインテリオールがラテラルとデランテーロを使ってボールを繋いで動かしていった。マドリーの圧力の度合いにも助けられたが、不安定な立ち上がりでゲームに入ったアトレティコ戦のエラーは教訓として活かされた立ち上がりだった。しかしながら活かされていない、もしくは活かす術を失っているのがボールを失った直後のリアクションの無策さだ。


 4分過ぎには中盤でのルーズボールを空中戦で競り合って零れ球を拾えないバルサはマドリーにボールを譲り、これを拾ったイスコが素早く前線で走り出すベイルへパスを送り、ウェールズ人デランテーロは快速を活かしてゴールへと迫ってFinalでのファーストシュートを放った。シュートは枠の右側へと逸れたものの、空中戦の弱さを次にボールが落ちてくる地上戦で奪うためのポジショニングが悪く、奪われた後の寄せも遅く、マドリーの選手のプレーを選択して実践する時間を圧縮することが出来なかった。




 偽の11番としてイニエスタを起用したことで中盤での数的有利から長所であるボールポゼッションを高めて短所であるボールを失った後に顔を出す守備組織のお粗末さを隠す狙いは序盤は機能した。イニエスタが中盤でインテリオールとしてプレーすることでセスクがメッシ周辺でのプレーが可能となり、カルバハルが中央に神経を注ぐことでアルバが高い位置を取って右のアウベスと共にメスタージャのピッチの横幅を拡げた。横幅を使ったボールポゼッションは奥行きでマドリーを揺さぶることは出来なかったが、守備組織を左右に大きくスライドさせる揺さぶりは掛けられた。


 しかし、マドリーはアンチェロッティがスカウティングで授けた対応策だろうが、バルサの偽の11番システムによるクアトロ・フゴネスのボールポゼッションに対して、バルサが自陣でビルドアップを行なう時は前からのプレスを掛けて自由を奪いに来るが、何本かのパスを繋がれて中盤に差し掛かった時にはリトリートで守備を固めて待ち構えた。その際、(1-)4-3-3の布陣から右エストレーモに入ったディ・マリアが中盤まで引いて(1-)4-4-2の布陣をセットして24日前のクラシコで埋めきれなかったサイドのスペースへの対処策を講じてきた。


 この布陣を変化させてリトリートする対処によりマドリーはバルサの横幅を出した攻撃を防御、更にコンパクトに中央を閉めることでバイタルエリアの入口にも蓋をする格好になった。マドリーは球際の激しさもあったものの4-4-2で守るリトリートでバルサが動かすボールを引っ掛けてスピードのあるベイルとベンゼマを使った攻撃を仕掛けるシンプルかつ論理的な戦術を採用、徹底してきた。6分過ぎにはベンゼマ、イスコとシンプルに速く繋いでベイルへと繋ぎ、右足シュートを放たれた。


 バルサはアトレティコの敗北を教訓にしないまま、マドリーはクラシコでの敗北を教訓にした戦術を見せる中で迎えた10分過ぎ、バルサがボールを繋いでマドリー陣内へと入って詰まってアウベスへ戻して次のプレーを窺ったところで判断が遅れ、マッチアップしたイスコに引っ掛けられてしまった。


 この瞬間にボールをロストしたアウベスは最初の守備者としてプレスを掛けてイスコのプレーを遅らせるも、前方のセスクやメッシの攻撃から守備へのトランジションが遅くイスコを挟んでボールを奪い返すことが出来ずに前方のベイルへのパスを許してしまった。そしてベイルは寄せられる前にダイレクトで左のベンゼマへと捌き、ベンゼマもダイレクトで右サイドを走り抜けるディ・マリアへと繋いだ。ディ・マリアはリトリートで自陣で4-4-2の中盤で守っていたにもかかわらず守備から攻撃のトランジションが速く、次のプレーを先読みしていた。アルバが懸命に追走するも追いつかずにペナルティエリア内から左足シュートを許し、ピントが触れるも弾き出すことは出来ずに先制されてしまった。








 チャンピオンズ1/4Finalのアトレティコとの2試合と同様に、ひとつのゴールが勝敗に直結するゲームで先制点を奪われることになった。先制したマドリーはゲームプランを遂行するだけのようで、速いデランテーロを使ったカウンターで追加点を狙うことに徹し、リトリートで自陣で待ち構えて横方向の幅も抑えつつ、縦方向の奥行きも消す守備姿勢に偏重させてきた。バルサは不必要なボールロストは避ける必要があり、バイタルエリアを前に詰まった状態で無理なパスコースへの強引なパス、ドリブルで仕掛けて引っ掛けられることを余計に避けなければならなくなった。




 バレンシア協会アルビトロのマテウ・ラオスはファールには寛容で、笛を吹くことは少なく基本的にプレーを流すことが多い。それでも2分過ぎにはイスコにタルヘタ・アマリージャを提示して笛を吹くファールの種類を示した。マドリーの激しいプレーに笛を吹かれないことは厄介だったが、逆にバルサはゴール前での際どいプレーに笛が吹かれることはなく、救われている一面も感じられた。


 序盤こそボールを動かせていたが、時間の経過と共にバルサの自陣でのビルドアップは拙くなっていった。マドリーのプレスが激しくなったわけではないが、先制で精神的な余裕を得てプレーに活気を取り戻したマドリーの前線からのプレッシャーにビルドアップを防がれていった。ポジショニングの問題なのだろうが、ピントとバルトラとマスチェラーノの後方のトリアングロから出し所が少な過ぎる。そしてハーフウェイラインを超えた時にもう少しボールを動かしたかった。中央でならティキ=タカで細かくマドリーに嫌気が指すまでボールを動かすこと、サイドでならサイドに起点を作って数的優位で風穴を空けてしまうことが求めれた。




 気を吐いたのは左サイドのイニエスタとアルバであり、これにセスクが絡んだ時は好い攻撃となった。20分過ぎにはバイタルエリア入口で蓋を掛けられるアルバが大外からラインの裏へと進入した。イニエスタはモドリッチとイスコの間にスルーパスを通してセスクが抜け出すとペナルティエリア内に入ってグラウンダーのボールを折り返してファーサイドでネイマールが詰めるも届かずに同点にするチャンスを逸した。22分過ぎには攻め上がったアウベスからファーサイドへクロスボールを送り、これにアルバがヘディングで合わせるもカシージャスにキャッチされてしまった。




 数少ないながらもチャンスを作り出したバルサはリズムを掴み始め、クラシコのマエストロとなったチャビがボールに多く関与することになり、後方から引き出したボールをサイドへと展開してピッチを広く使って守備組織に揺さぶりを掛けていった。ここまでは好いのだが、バイタルエリアを前にサイドに展開したボールをどう動かして、選手がどう動いて攻略するかがアトレティコ戦でも出来なかったことだが、この日もゴール前へのクロスボールを放り込む場面や密集地帯にドリブルで突っ掛けてカウンターに遭う場面が見られた。






 敵陣でプレスを掛けてボールを奪い返すことが出来ない短所を長所で隠すためのボールポゼッションにもかかわらず、バイタルエリアを前にしたバルサはボールロストを避けて別の攻撃方法を模索して実践することより、せっかく横幅を取った攻撃で組み立てたにもかかわらず安易なクロスボール、強引なドリブルやパスにチャレンジしてボールを必要以上にロストした。これにより敵陣でボールロスト直後の攻守の素早いトランジションでボールを奪い返す動きがないままボールを運ばれて脅威のカウンターに遭う悪循環を繰り返した。






 34分過ぎには組織的な躰を成していない酷い守備で中盤を容易に一発で剥がされて4バックが一気に丸裸にされる場面と作られた。ベイルのペナルティエリア進入を防ごうと逆サイドから追走したアルバはこのプレーで右大腿二頭筋を傷めてしまい、急遽アドリアーノがタッチライン際でウォーミングアップを開始する事態となった。




 前日記者会見を担当したイニエスタは激しさを失わずにファンが誇れるプレーを見せた。左サイドで圧倒的な技術でボールを受けて運んで渡す基本的プレーで周囲との違いを見せた。これに対してマドリーはディ・マリア、モドリッチ、カルバハルが束になって激しく対抗して時にイニエスタがボールを失う場面があったが、これは安易にドリブルを仕掛けた結果のボールロストではなく、アルバ以外にセスクやメッシの動きの質が芳しくなく、イニエスタと近い距離でプレー出来ていなかったことでイニエスタが無理をせざるを得ず、また1対3の場面を作られることで止むを得ずボールを失うことになっていた。


 アトレティコ戦でも多く見られたが、右サイドからのクロスボールが多くバルサにとっての無駄なプレーとなった。バイタルエリアを固めた相手を崩す攻撃のオプションだとしても、バルサに長身の━━例えばバイエルンのマンジュキッチやドルトムントのレバンドフスキのような━━9番がいれば頷けるオプションだ。しかし、メッシにしてもネイマールにしても、セスクにしてもドイツ勢の9番タイプの選手ではない。それであれば決して肯定出来るプレーではない。


 そして、クロスボールで流れたボールを拾われるとマドリーに自陣をシンプルに長めのボールで突破されて気づけばバルサ陣内に運ばれていることが多かった。偽の11番システムを採用していることで前線からプレスを担当するのはネイマールとメッシだが、メッシの位置取りも低くプレスに参加することは稀で、ネイマールもベンチに座るペドロやアレクシス程に献身的で戦術的なプレスを掛けられない。バイエルンではマンジュキッチを始めロッベンやリベリーやミュラーが献身的に持っていたボールを失えば取り戻すだけと非常にシンプルな考えの下で最初の守備者としてプレーする。バルサもペップが指揮していた時には実践していたが、今はそれが失われたままだ。


 これがバルサのウィークポイントであり、持たされているにしてもボールをポゼッションしている時は危険で厄介なチームとして相手に警戒されて畏怖されるものの、バルサがボールを失った瞬間に相手チームは危険で厄介なチームだとは思わなくなり、恐れるどころか勇敢に戦えば凌駕出来ると考えている。それを勇敢に高いレベルで集中して実践したのがアトレティコであり、リーガでも順位にかかわらず幾つかのチームが存在する。短所を長所で隠しきれなくなった以上は違う長所で短所を隠すか、短所自体を修正するかが求められるが、シーズンのこの時期にそれが出来る相手ではない、アンチェロッティに率いられたマドリーは。


 前半のボールポゼッションは67%-33%、ゴールチャンス数は1-2、シュート数は5(枠内2)本-5(枠内2)本であり、ファール数は2-5と24日前のサンティアゴ・ベルナベウでのクラシコや15日前のカンプ・ノウでのアトレティコ戦とは対照的、それは7日前のビセンテ・カルデロンでのアトレティコ戦と同様にファールを犯さずともバルサからボールを奪うことは可能を証明する数字だった。長所が短所を上回らない以上、短所が修正されない以上はファールトラブルでさえも誘発出来ないのが今のバルサだ。




 ハーフタイムを挟んでバルサのキックオフで再開される後半、まず残念だったのはイニエスタの孤軍奮闘を助けてカルバハルとモドリッチとディ・マリアに充分に対抗出来ていたアルバが右大腿二頭筋の負傷でアドリアーノと交代したことだ。右サイドでどちらかと言うと穴のコエントランとイスコと対峙するネイマールとアウベスが無策でブレーキが掛かっていただけにアルバの負傷交代は狼煙を上げるには痛かった。


 1点をリードするマドリーは4-4-2の布陣をセットしてリトリートから高速カウンターであり、バルサは唯一の武器であるボールポゼッションでマドリー陣内へと運んでいった。ただし、バイタルエリアを攻略するアイデアが乏しかった。アイデアはあるのかもしれないが、動きの質と量から選択出来るアイデアが少ないと言えるかもしれない状況だ。早速47分過ぎにはセスクのボールロストからカウンターに遭い、カルバハルから素早く前線のベイルへと繋がれて左足シュートを放たれた。シュートは外れたものの危険極まりないプレーだった。


 後半の立ち上がりは同点ゴールを目指すがためにプレーが雑になったのか、それとも先制点を奪われたことで自暴的に集中力の欠如を招いたのか、肉体的疲労というよりは精神的疲労でブスケツまでがお粗末なミスパス、クリアミスなどボールを届ける本来の仕事を見失ったプレーでピンチを招いた。ブスケツだけでなくバルサはチーム全体でエラーが多く、マドリーの攻守のスムーズで速い切り替えとは真逆に緩慢で鈍重で遅く、ミズパスを避けるために仕掛けるドリブルは剥がせればいいが、剥がせずに引っ掛けられた場合は短所が露呈することになり、諸刃の剣となった。




 固められたバイタルエリアの攻略を狙うのにマーカーを剥がすといった基本的動作が乏しく、コンパクトに守られた狭いエリアでも足元で受けることだけを要求するプレーは自信の表れではなく傲慢、完全にプレーへの怠惰であり、驕りにしかない。タタ・マルティーノが決断出来たのは59分過ぎにセスクに代えてペドロを投入することだった。ペドロを右エストレーモに入れてネイマールを左エストレーモに廻して、イニエスタを完全にインテリオールでプレーさせるというものだ。


 しかし、チームにリズムは生まれないし、ボールポゼッションとは無関係にゲームの主導権を握ることが出来ない。61分過ぎにはピントの拙いスローイングを奪われてピンチを迎えたり、ボールロスト後の酷い守備でピンチを迎えたり、マドリーを楽にさせてしまった。64分過ぎにはスルスルと上がったバルトラが右足ミドルシュートでカシージャスを牽制してゴールへの気持ちを見せるも、65分過ぎにはマドリーの速攻ではなく遅攻からディ・マリア、ベンゼマと繋がれて際どい場面をピントがコーナーキックへと逃れる場面を作られてしまった。


 悪循環なプレーが続いて重苦しい雰囲気の中で迎えた67分過ぎ、左コーナーキックをチャビがゴール前に速いボールを入れると、これにバルトラがマーカーのペペの前へ出てから後ろへ下がって剥がして下がりながらの難しいジャンプからヘディングで逆サイドへと流してゴールネットを揺らした。今シーズンのコパで無失点を継続してきたカシージャスの記録を潰えさせる若きセントラルの同点ゴールだった。もちろん今シーズンのコパで1ゴール目だ。












 せっかくスコアを元に戻して希望を取り戻したのにピリッとしないのがバルサで、71分過ぎにはメッシが左サイドを攻め入って進路を塞がれてスピードを止められると右側でチャビが再三読んでボールを要求するも出さずに狭いエリアの攻略に拘った結果ボールを奪われてカウンターに遭い、またも素早いトランジションからの組織的な守備が機能しない短所が露呈、ベイルに危険なシュートを放たれてピントが何とか防ぐという場面を作られた。


 1-1のスコアで残り10分に差し掛かると両チーム共に俄かに精神的なものがプレーに反映するようになった。何とか追い付いたバルサは延長戦に持ち込むことも好意的であり、90分での勝負を狙うことも前向きだった。一方のマドリーはリードを続けて主導権を握っていたためか多少ナーバスで、延長戦に持ち込まれることを嫌うようなプレー、より守備を固めてベイルひとりの速さ勝負で決着を目指すというものだ。


 それでもアイデア不足のバルサが77分過ぎにメッシが中盤でマーカーをドリブルで剥がして右サイドのアウベスへ展開、グラウンダーのクロスボールをポルテーロとデフェンサの間に配給するも合わせられる選手がいなく惜しいだけで終わってしまった。一方のマドリーは80分過ぎ、緩慢なバルサの守備の穴を縫うようにボールを運ばれて最後はブスケツが躰を寄せるもひとりの単発的なものではどうにもならず、モドリッチに右足ミドルシュートを許してしまった。これがピントの右腕を過ぎて左側のポスト直撃の場面を作られてしまった。


 そして両チームが延長戦を意識した84分過ぎ、マドリー陣内を左サイドから攻め込んで中央を経由して右サイドへ展開してメッシの右足クロスボールをカルバハルにヘディングで右サイドのタッチライン際へクリアされるとイスコがメッシより速く追い付いてマイボールにした。後方からサポートに来たコエントランに預けられとアウベスの緩い守備がコエントランの選択肢を増やしてターンで前へ持ち出させてしまった。メッシが追走するも捕まえ切れず、ブスケツが内を切ってタッチライン際に出させるも、ベイルに寄せたバルトラが引っ掛けられれば問題はなかった。






 しかし、ウェールズ人デランテーロはハーフウェイラインを超えた直後に寄せ切られる前にダイレクトで前方へと大きく持ち出した。バルトラはファール覚悟で躰を預けてベイルをタッチラインの外側、更にテクニカルエリアの中まで追いやってタッチライン際に躰を残していたバルトラが処理するかに思われた瞬間、ギャレス・“ウサイン”・ベイルが陸上選手のスプリントで大外からバルトラを置き去りにしてボールに追いつくとペナルティエリア内に持ち込み、ゴールエリアの角まで進んでニアサイドを閉めて前へ出てきたピントの股間を抜くつま先シュートでゴールへと流し込まれてしまった。さすが1億ユーロ。これより安いCR7ならファールをアピールして走らなかったはずだ。






 スコアが動いた直後の85分過ぎ、アンチェロッティはディ・マリアに代えてイジャラメンディを投入して守備固め、タタ・マルティーノは86分過ぎに陸上選手とのスプリントで治ったばかりの右太腿を傷めたバルトラに代えてアレクシスを投入してペドロ、ネイマール、メッシとデランテーロが4人いるスクランブル態勢へと突入した。しかし、アンチェロッティは時計の針を進めるべく88分過ぎにイスコに代えてカセミロを投入した。


 最後の攻撃を仕掛けて延長戦を目指したバルサは総攻撃を仕掛けた88分過ぎ、右サイドから運んだボールを中央でチャビが受けるとカセミロに寄せ切られる前にペナルティエリア内へ右足アウトサイドでスルーパスを送り込んだ。イジャラメンディを背負ったイニエスタがスルー気味に薄くボールにタッチしてエリア内へと流し、アレクシスが右へ動いてペペを釣ってカルバハルとの間にスペースが出来た位置に入ったネイマールへと渡った。これをダイレクトの右足つま先で狙うも右ポストに直撃、ゴールに吸い込まれることはなく大きく跳ね返ったボールはカシージャスの胸の中に収まった。


 89分過ぎにはベンゼマに代えてバランを投入されて3分のアディショナルタイムに入るもゴールに至らずに93分を迎えてタイムアップの笛を聞いた。7度目となったコパFinalでのクラシコは4勝目がマドリーへと転がり込み、3シーズンぶり19度目のトロフィー獲得となった。バルサは3シーズン前同様にメスタージャでコパを取りこぼし、更には11年ぶりの3連敗で自力では無理だが、一縷の望みが残されたリーガ戦線へ暗雲が立ち込めた。










 この敗北は成るべくして迎えた結果とはいえ、やはり目の前で永遠の宿敵にトロフィーを掲げられるのは痛い。容易に立ち上がれるような痛手ではないが、残されたリーガの5試合を戦うだけだ。5試合の間にチームには様々な話題が振りかかるだろうが、それも3連敗が11年ぶりというチームの宿命としえ受け入れるしかない。ラポルタとロセイの不仲で理事会が揺れた中、ペップ時代のフットボールの成功により隠れていたものが噴出したのが今かもしれない。ペップ時代の成功で隠れていたものが顔を出した以上は改革に着手しなければならない。理事会以下、フットボール部門、チームにとって痛みのある断行が求められる2014年4月だ。








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 我らがバルサはヘラルド・“タタ”・マルティーノに率いられ、今シーズンのリーガでは第33節を終了し、最終節の第38節まで5試合(15pts.)を残して25勝3分5敗の78pts.で、首位のアトレティコ・マドリーとは4pts.差、2位のレアル・マドリーとは1pts.差で3位に就けている。チャンピオンズリーグでは、7シーズン連続でのセミファイナル進出に向けて戦ったアトレティコとの1/4Finalではカンプ・ノウで勝ち切れず、ビセンテ・カルデロンで敗れたために180分を勝ち抜くとこが出来ず、7シーズンぶりにベスト8でチャンピオンズにアディオスとなった。


 その悲しみから立ち上がる姿勢を示すべく、残されたリーガとコパ・デル・レイのタイトル獲得のための第一歩として土曜日のリーガ第33節ではグラナダCF戦を迎えた。第32節終了時にグラナダは15位であり、残留争いをしている相手とのゲームを侮ることはエラーに直結することはわかっていた。それにもかかわらず、バルサは1-0で敗れた。特別に敬意を欠いて侮ったわけでもないし、アトレティコを凌駕する戦術的な難易度を示されたわけでもない。怪我により本職のセントラルが皆無になったこと、4日後にコパFinalが控えることで多少のローテーションを採用したとはいえ、ボールポゼッションとシュート数で圧倒しておきながら敗れた。


 第33節でポイントを失ったのはバルサだけであり、残り5試合(15pts.)となって78pts.で足踏みすることは再び自力優勝の可能性を失うと共に優勝戦線からの大きな後退を意味する。アトレティコは日曜日にヘタフェCFとのフエラ戦に0-2で破って82pts.へと伸ばして首位を維持、マドリーは土曜日にUDアルメリーアを4-0で下して79pts.へと伸ばしてバルサをかわして2位へと順位を上げた。


 残り5試合のカレンダーを見ると、1位のアトレティコはバレンシア(第35節)、レバンテ(第36節)、そして最終節はバルサ戦とフエラでのゲームを3つ残している。同様に2位のマドリーはバジャドリー(第34節(5月に延期開催))、セルタ(第37節)との2つのフエラ戦を残している。そして3位のバルサはビジャレアル(第35節)、エルチェ(第37節)と2度のバレンシア州への遠征を残している。


 順位表の数字の上では、アトレティコが第37節までの4試合(12pts.)でひとつのエンパテを挟めば82pts.が92pts.になって最終節を迎える。そして78pts.のバルサが4連勝で90pts.で最終節を迎えることが出来れば直接対決で93pts.に引っ繰り返して逆転は可能だ。ただし、これはバルサがアトレティコを上回る算段であり、79pts.のマドリーが5連勝すれば彼らが94pts.となり、バルサとアトレティコをかわしてタイトルを持ち去ることになる。しかし、マドリーもひとつでもエンパテで2pts.を取り溢せば92pts.でシーズンを終え、バルサが上回ることが可能だ。


 数字の論理の実現性は、アトレティコもマドリーもチャンピオンズリーグ1/2Finalがあり、その可能性は高まる。アトレティコはチェルシーFCとの初戦の4日前にエルチェ戦(カサ)、ビセンテ・カルデロンでのチェルシー戦の5日後にバレンシア戦(フエラ)、バレンシア戦の3日後にロンドンでのチェルシーとの折り返し戦、ロンドン遠征の4日後にレバンテ戦(フエラ)だ。マドリーはFCバイエルン・ミュンヘンとの初戦の7日前にバルサとのコパFinal(中立地)、サンティアゴ・ベルナベウでのバイエルン戦の3日後にオサスナ戦(カサ)、オサスナ戦の3日後にミュンヘンでのバイエルンとの折り返し戦、ミュンヘン遠征の5日後にバレンシア戦(カサ)と過密日程だ。


 順位表上の論理では、バルサはリーガとコパの二兎を追うが、アトレティコもリーガとチャンピオンズを、マドリーはそれにコパを含めた3つを追う。二兎を追う者は一兎をも得ずになるのかは結果を見てみなければわからないが、バルサはカレンダーに余裕が生まれた分を目の前の一戦に集中して注ぎ込まなければならない。まずは16日(水)のコパ・デル・レイFinalであり、その次に20日(日)のアスレティック戦であり、そして27日(日)のビジャレアル戦、更に5月3日(土)のヘタフェ戦までが、アトレティコとマドリーとの差を縮められるチャンスだ。4月の残り半分で敗れることがあれば完全に白旗を挙げることになる。


 数字の上でリーガは自分たち次第ではなくなったが、自分たち次第でタイトルを獲れるのは目の前のコパ・デル・レイだ。バルサとマドリーによる大会史上7度目となるFinalでのクラシコは16日(水)、3シーズン前のFinalと同じバレンシアのメスタージャで争われる。過去6度のFinalは3勝3敗の五分であり、3シーズン前は延長戦の末にタイトルを譲っているだけに今シーズンこそは優勝して“コパの王”の名前に相応しい27度目のトロフィーをフアン・カルロス1世から戴きたいところだ。


 アトレティコ戦とグラナダ戦で連敗を喫したバルサが置かれている状況はシリアスだ。窮地に立たされたままコパFinalを迎えるのは火事場の馬鹿力の存在があるとはいえ喜ばしいことではない。ただ月曜日に予定になかった記者会見をカピタンのカルラス・プジョールが開き、「コパFinalでは全てを出し切るとファンに伝えたい。そして、それはチームが団結することで容易となる」と発信し、「前を向いてファンに喜びを与えたい」ために「出来事を分析して解決策を探って水曜日のコパで勝利だけを狙う」というものだった。「永遠のライバルに勝利することでタイトルを獲り、最高の雰囲気が得られ、リーガを戦い抜く士気が得られる」の言葉を信じるしかないだろう。


 何れにせよバルサは今まで以上に団結を図って目の前のタイトル獲得を目指さなければならない。このコパ・デル・レイのタイトル獲得に向けたバレンシア遠征にタタ・マルティーノは手術を終えたばかりのビクトル・バルデスを除くトップチームの24選手を招集した。


 La lista:
 13 Pinto, 25 Oier Olazábal;
 2 Montoya, 3 Piqué (*), 5 Puyol (*), 14 Mascherano, 15 Bartra (*), 18 Jordi Alba, 21 Adriano, 22 Dani Alves;
 4 Fàbregas, 6 Xavi, 8 A.Iniesta, 12 J.Dos Santos (*), 16 Sergio Busquets, 17 A.Song, 19 Afellay, 24 Sergi Roberto;
 7 Pedro, 9 Alexis, 10 Messi, 11 Neymar Jr., 20 Tello y 23 Isaac Cuenca (*).
 * Estos jugadores aún no tienen el alta médica.


 3月26日に右膝前十字靭帯断絶の大怪我を負い、31日のドイツ・アウグスブルクで手術を行なったビクトル・バルデスは感染症などの術後の病気を避けるためにバレンシア遠征を回避することになった。それ以外で負傷者リストに入っているジェラール・ピケ(右臀部骨盤に亀裂)、カルラス・プジョール(右膝の過負荷)、マルク・バルトラ(右大腿二頭筋の過負荷)は医療サービス部からプレー許可を受けていないものの、ゲーム直前までの回復の可能性に賭けて招集された。また、ジョナタン・ドス・サントス(右膝前十字靭帯断絶)、イサアク・クエンカ(左大腿二頭筋の肉離れ)もバレンシア遠征に帯同することになっている。


 チームはゲーム前日の火曜日の午後、18時出発の飛行機でバレンシアへと旅立つ予定だ。水曜日の午前中、バレンシアのシウダ・デポルティーバでFinalに向けた最終調整を非公開にて行なう予定だ。バレンシアではホテル・ウェスティン・バレンシアに宿泊してFinalに向けたコンセントレーションを行なう。


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Liga Española 2013-14  1a División (Liga BBVA)

Jornada 33 (12/04/2014, Sábado - 20:00)

Estadio: Nuevo Los Cármenes. (Granada)  18,200 espectadores.

Jornada 33

Granada Club de Fútbol 1-0 Futbol Club Barcelona

Granada CF: 4-3-3.
 Entrenador: Lucas Alcaraz.
 1 Karnezis;
 2 Nyom, 6 Tiago Ilori, 24 Jeison Murillo (5 Mainz, m.90+1), 22 Foulquier;
 4 Fran Rico, 18 Iturra, 14 Recio;
 20 Piti [C] (19 Coeff, m.73), 9 El Arabi y 10 Brahimi (34 Christian Bravo, m.65).

FC Barcelona: 4-3-3.
 Entrenador: Gerardo "Tata" Martino. (Argentina)
 13 Pinto;
 2 Montoya, 16 Sergio Busquets (9 Alexis, m.74), 14 Mascherano, 21 Adriano (18 Jordi Alba, m.67);
 4 Fàbregas, 17 A.Song, 8 A.Iniesta [C];
 7 Pedro, 10 Messi y 11 Neymar Jr..

Goles:
 1-0, m.16: Brahimi.

Árbitro:
 Carlos Delgado Ferreiro. (Comité Vasco)

Tarjeta Amarilla:
 Granada CF: ---.
 FC Barcelona: Neymar Jr. (m.45), Messi (m.65) y Sergio Busquets (m.67).

Incidencias:
 Partido correspondiente a la trigésimo tercera jornada de la Liga BBVA disputado en el Estadio Nuevo Los Cármenes ante más de 18.200 espectadores.





 我らがバルサはヘラルド・“タタ”・マルティーノに率いられ、今シーズンのリーガでは第32節を終了し、最終節の第38節まで6試合(18pts.)を残して25勝3分4敗の78pts.で、首位のアトレティコ・マドリーとは1pts.差の2位に就けている。3位にはレアル・マドリーが76pts.で就けていて、この三つ巴によるリーガの争いは最後まで縺れることが予想される。マドリーはアトレティコに1分1敗、バルサに2敗で、最終節を終えてポイントが並んでもレギュレーションにより両者を上回ることは出来ない。バルサはアトレティコと1分であり、カンプ・ノウでの最終節で直接対決を残している。第38節を1pts.差のまま迎えても勝利すれば逆転で優勝出来る。


 ここまでリーガでは第9節パンプローナでのCAオサスナ戦(0-0)で2pts.を、第15節ビルバオでのアスレティック・クラブ戦(1-0)で3pts.を、第19節マドリーでのアトレティコ戦(1-1)で2pts.を、第20節バレンシアでのレバンテUD戦(1-1)で2pts.を、第22節バレンシアCF戦(2-3)ではカンプ・ノウで3pts.を、第25節サン・セバスティアンでのレアル・ソシエダ戦(3-1)で3pts.を、第27節プセラでのバジャドリーCF戦(1-0)で3pts.と、カサで3pts.を、フエラで15pts.の合計18pts.を失っている。


 とにかく今シーズンのバルサは不安定だ。機械ではなく人間である以上、対戦相手、コンペティション、スタジアム、町など様々な要素で精神面に変化が生じるのは仕方ない。しかし、今シーズンはそれらが顕著に顔を表して最高バージョンのプレーをしたかと思えば最低のプレーが見られることもあり、同じゲームでも前半と後半とパートによって違った表情だったり、同じパートの中でも時間帯によってプレーに差異が現れたりすることがある。それにより、リーガでは幾つかのポイントを自滅的に失っている。


 自滅によるポイント喪失で自力優勝の可能性を一旦は失ったバルサだが、第29節のクラシコで起死回生の復活を遂げた。4pts.差で迎えたクラシコはマドリディスタによって真っ白に染め上げたサンティアゴ・ベルナベウであり、10月のカンプ・ノウでのクラシコで敗れて以降31戦無敗でリーガでも首位に立っていたマドリーはバルサを葬ることを目論んだが、最良の結果だけを目指したバルサは勇敢に戦い、ボールポゼッションというバルサにとって最強にして最大、そして唯一の武器を持って3-4のスコアで勝利を持ち帰ることに成功した。これにより優勝戦線は70pts.でアトレティコとマドリー、69pts.でバルサとなった。


 クラシコ直後の第30節では、バルサはセルタ・デ・ビーゴとのゲームに勝利して72pts.に伸ばし、アトレティコはカサでグラナダを手堅く下して73pts.で1位を確保、サンチェス・ピスファンでセビージャに敗れたマドリーは70pts.で足踏みして3位へと転落した。しかしながら、第31節と第32節はそれぞれが苦しみながらも6pts.を獲得して三つ巴の争いは継続中で、1位は79pts.のアトレティコ、2位は78pts.のバルサ、3位は76pts.のマドリーとなって、残り6節となった。


 今シーズンのリーガのノーズ・トゥ・テールは異常で、三つ巴のリーガ以外でも、コパ・デル・レイではバルサとマドリーによる大会史上7度目となるFinalでのクラシコが16日(水)に、3シーズン前のFinalと同じバレンシアのメスタージャで争われることになっている。過去6度のFinalは3勝3敗の五分であり、3シーズン前は延長戦の末にタイトルを譲っているだけに今シーズンこそは優勝して“コパの王”の名前に相応しい27度目のトロフィーをフアン・カルロス1世から戴きたい。


 しかしながら、今はチームにとって辛い時期でもある。チャンピオンズリーグ1/4Finalでリーガでも鍔迫り合いをしているアトレティコとの対戦で勝ち抜くことが出来ず、2007-08シーズンから6シーズン連続で進出してきた1/2Finalに到達することが出来ず、逆にアトレティコに40年ぶりとなるセミファイナリストの座を譲ることになった。持ち得る実力の全てを出し切って、あるいは出来得ることの全てを出し切って、そして確信する信念と熱い情熱を携えて貫き通しての敗北であれば、今シーズンは自分たちの順番ではなくアトレティコのそれだったと理解出来るのだが、ビセンテ・カルデロンでのバルサにその姿はなかった。


 ボールポゼッションという手段でゲームの主役となり、ゴールを奪うためにデザインしたプレーモデルを愚直に遂行し、インテンシティとインテリジェンスのどちらでも怯むことなく劣ることなくアトレティコを凌駕して勝利という目的を達成する自信は感じられなかったことが哀しい。今シーズンのヨーロッパで随一と言って差し支えないアトレティコのハイプレスの餌食となってバルサの武器である自陣からのビルドアップを失い、リトリートで堅強に固められた守備ブロックに対してクロスボールを多用するアイデア不足と努力欠如を見せた。190cmの9番がいれば正解でも高さのないバルサにとっては不正解で、それは愚直ではなく悪露なものだった。


 それでもバルサが悲しみに浸かっている時間はない。トリプレッテの夢が潰えたとはいえ、リーガとコパのドブレッテは可能だ。もちろんリーガがシーズンで最も重要なタイトルであり、残り6試合を全勝して96pts.で終えることが目標だが、リーガよりも歴史があってスペインの権威が籠められたコパも捨てるわけにはいかない。タイトルはひとつでも獲得出来れば成功のシーズンであり、それがドブレッテであれば大成功、トリプレッテであれば偉大な大成功となるわけで、リーガとコパの両方を狙うのは本当に難しい。


 とはいえ、リーガは残り6試合であり、コパはFinalの1試合の7試合を残すのみだ。チャンピオンズリーグにアディオスした以上、悲しみに暮れ続けるのではなく顔を上げて立ち上がって是が非でも7勝する意地を見せてもらいたい。そのためには不安定さを解消しなければならない。複合的に幾つもの理由が絡み合っての不安定さだが、集中力の維持と継続性、プレーでの激しさの欠如は明らかだ。この明白な現象に歯止めを掛け、問題を解消して不安定さを改善することが必要で、そのためにはかつて行なっていた努力を取り戻し、情熱的な汗をかいての必死で懸命なプレーを取り戻さなければならない。


 今節は上位陣との対戦ではなく15位のグラナダCF戦なのは救いだ。とはいえグラナダが残留争いの渦中にいること、アンダルシアに遠征しなければならないことを考えれば侮る理由は全く見当たらない。またアトレティコも18位のヘタフェ戦(フエラ)、マドリーも19位のアルメリア戦(カサ)と下位との対戦であり、確実に3pts.を獲得することが求められる。アンダルシア遠征から4日後にはバレンシアでのコパ・デル・レイFinalが控えていることで幾らかのローテーションは行なうだろうが、それが戦闘力の低下になってはならない。逆にアトレティコ戦でプレー出来なかった悔しさをプレーに反映させてもらいたい。


 先発メンバー


 ヘラルド・“タタ”・マルティーノはポルテーロにピント、デフェンサは右ラテラルにモントーヤ、右セントラルにセルヒオ・ブスケツ、左セントラルにマスチェラーノ、左ラテラルにアドリアーノの4人を配し、セントロカンピスタは右インテリオールにセスク・ファブレガス、ピボーテにアレックス・ソング、左インテリオールにアンドレス・イニエスタのトリアングロ、トリデンテは右エストレーモにペドロ、偽の9番にメッシ、左エストレーモにネイマール・ジュニアの11人を送り出した。


 ベンチにはポルテーロのオイエル、デフェンサのジョルディ・アルバ、ダニ・アウベス、セントロカンピスタのチャビ、セルジ・ロベルト、デランテーロのアレクシス、テージョの7人が控えた。『SPORT』は"Defensa inédita y tridente con Pedro"とピケもバルトラもプジョールもいなくブスケツとマスチェラーノのセントラルにモントーヤとアドリアーノの両ラテラルとなる初めての組み合わせを報じた。なお、先発メンバーはゲーム当日の『SPORT』の一面に"Revolución Tata"の見出しで予想されたメンバーそのままだった。


 アンダルシア州東部グラナダ県の県都グラナダは20時を前にも空は明るく、気温23℃湿度33%の気象環境の中、ヌエボ・ロス・カルメネスは残留争いをしているチームを支えるべくモザイクで選手たちを迎えた。バルサのキックオフで開始された前半、注目のバルサの布陣は予想通り、右セントラルにブスケツ、左セントラルにマスチェラーノ、ピボーテのソングというものだった。メンバーは異なるが、(1-)4-3-3のバルサに対してグラナダも(1-)4-3-3の布陣でバルサ陣内からプレッシャーを掛けてきた。




 ヌエボ・ロス・カルメネスの芝生は乾いていてバルサが走らせるボールは今ひとつスピードに欠けるものだったが、バルサはセントラルが本来メディオセントロのブスケツとマスチェラーノなので、それにソングを含めた3ヶ所からボールが次々に配給されてビルドアップではボールがよく動く立ち上がりとなった。しかしながら本来のメンバーでないバルサをグラナダは畏怖することなくバルサが自陣でビルドアップの際には4-3-3で前からプレスを掛け、数本のパスでハーフウェイラインを超えると自陣に戻ってリトリート、右エストレーモのピティが戻って4-4-2をセットして中央を固める対応をしてきた。


 グラナダに中央を固められたバルサはモントーヤとアドリアーノの両ラテラルがタッチライン際の高い位置に上がって中央からボールを引き出してピッチを拡げにいった。これに対してグラナダは両エストレーモのピティとブラヒミが自陣に戻ってタッチライン際までチェイスして対応、メディオセントロのフラン・リコ、イトゥーラ、レシオが並んで中央を固める4-5-1で対応してきた。これに乗じてバルサはセスクとイニエスタが中盤のブロックから離れて自陣方向へ戻ってボールに関与してピティとブラヒミの対応を難しくさせていった。


 両セントラルにピボーテ、それに両インテリオールが絡んで中央部でボールを動かすことが出来たことで両ラテラルは常に高い位置でのプレーが可能になり、右サイドはモントーヤがペドロと近い距離で、左サイドはアドリアーノがネイマールと近い距離でプレー出来た。とりわけイニエスタを中心にボールが集まることもあって左寄りでビルドアップして守備ブロックを集めておいて空いている右サイドへ散らす展開が増え、モントーヤの攻撃参加は目立ち、またグラナダを悩ます存在となった。7分過ぎにはメッシが4枚の壁に当てたもののファールでフリーキックを得たのはモントーヤだった。


 11分過ぎにはイニエスタを中心に左サイドでボールを動かして守備を集中させるとアドリアーノが右足で逆サイドのペナルティエリア内へ走り込むモントーヤへクロスボールを送った。モントーヤはペドロの外側からエリアに進入してアドリアーノのボールをヘディングで狙った。シュートはギリシャ人ポルテーロのカルネジスにキャッチされてしまったが、積極的な攻撃参加は横幅のある攻撃は可能性を感じさせるものだった。




 しかし左右のラテラルが高い位置取りのため、グラナダにはそこを狙われた。グラナダ陣内でボールを失うと本職でないブスケツとエル・アラビがマッチアップする部分へロングボールを蹴り込んでセカンドボールを狙ってきたり、ポルテーロのカルネジスからのロングキックもアドリアーノの背後のマスチェラーノがカバーリングするエリアへエル・アラビを走らせて狙ってきたりした。ブスケツのマッチアップではマスチェラーノが斜め後方でカバーリングすることで巧く処理出来たが、マスチェラーノ自身がアドリアーノの空けたスペースでの競り合う立場になると苦しい場面を作られた。




 ピントからのリスタートにもプレスが掛けられてショートパスでのビルドアップは苦しくさせられ、長いボールで自陣のタッチライン際のエリアへ逃れても前掛かりで受け手を抑えてくるグラナダの圧力にボールを保持して繋ぐことは窮屈にさせられた。それでも、全体的には選手個々の動きは小気味よく切れていて、攻撃から守備へのトランジションも、その逆のトランジションもスムーズで素早く、ボールを伴ったプレーはチャンピオンズリーグでの敗北を払拭するために立ち上がる意志が感じられるものだった。


 それにもかかわらず、一瞬の隙からゲームは違った顔が現れてしまう。15分過ぎ、グラナダ陣内でニョムにボールを持たれてフラン・リコに繋がれるとニョムへの対応で帰陣が遅れたことでフラン・リコへプレスが出来ず、溜めを作られてバルサ陣内へスルーパスを送り込まれてしまった。左サイドからブラヒミがオフサイドラインに注意しながら横へのランニングからタイミングを見計らって飛び出してスルーパスに抜け出した。モントーヤが付いて対応するも懐深くボールをキープされてペナルティエリアに進入されて右足シュートを放たれてピントもシュートコースを狭めるもニアサイドを抜かれてゴールへと吸い込まれてしまった。




 残留争いをしているチームが優勝争いをしているチームから先制点を奪ったことでヌエボ・ロス・カルメネスは大いに盛り上がり、スコアが動くまでの雰囲気とは全く違うバルサにとってはやり難い雰囲気が充満していった。このスタジアムの後押しにグラナダも球際での激しさが増し、スコア上の優勢がプレーの勢いとなってバルサに襲いかかってきた。バルサはフエラの空気に呑み込まれることなく激しさで怯まずにスコアを動かされる前のプレーを継続することが鍵となった。




 17分過ぎには人数を掛けて攻め込んだ左サイドのネイマールからクロスボールをメッシがヘディング(枠の右へと逸れた)、21分過ぎには中央を攻め込んで右サイドのモントーヤへ展開してダイレクトのクロスボールにネイマールが飛び込んで頭で狙うも枠を捉えることは出来なかった。28分過ぎにはセスクから右サイドのモントーヤへ展開、ファーストコントロールでデフェンサをかわしてマイナス方向への折り返しをセスクが狙うも躰を張ったデフェンサにブロックされ、29分過ぎには左サイドから内へ入ったネイマールが右足で逆サイドを狙うミドルシュートを放つもポルテーロのカルネジスに防がれて同点にすることが出来ない。






 ビルドアップから攻撃を膨らめて守備ブロックを集めた密集地帯からサイドの散在地帯へ展開してゴールを狙う攻撃は出来ているものの最後のフィニッシュの正確性が不足してゴールを決めることが出来なかった。31分過ぎにボールに無関係の位置でネイマールがイトゥーラとのポジション争いで左肘を鳩尾に入れられてプレーが3分弱中断すると、スタジアムはネイマールへの口笛のボリュームを上げ、バルサのプレーに口笛を鳴らし、バルサのそれまでの好い流れはやや失われた。


 35分過ぎにはバルサの右サイドを攻め込まれて手薄になったゴール前でマスチェラーノがエル・アラビとの競り合いでどうにかヘディングでクリアするも、零れたボールをピティにミドルシュートでピントが強襲されて弾いたボールをエル・アラビに押し込まれてしまうも、エル・アラビがオフサイドポジションだったことを騒がしいスタジアムに呑み込まれることなく副審が見逃さなかったことでゴールは取り消されて事なきを得た。


 前半の内に追いついておきたいバルサは攻撃を止めず、ゴールは時間の問題のような雰囲気となった。またスタジアムの雰囲気とは別にピッチ内のグラナダにも焦りが感じられたが、激しいプレーを継続されたことで追いつくことは出来ずにハーフタイムを迎えた。ボールポゼッションは16%-84%、シュート数は2(枠内2)本-13(枠内3)本と圧倒しただけに16分の失点は悔やまれるものだった。


 ハーフタイムを挟んでグラナダのキックオフで再開された後半、両チーム共にメンバーの交代はなかった。1点をリードしたグラナダは4-5-1で無理なく自陣を固め、機を見て速さのあるエル・アラビを走らせて、それにピティとブラヒミが後方から支援に向かってカウンターを狙ってきた。バルサの急造デフェンサはスピードが足りないだけに前掛かりになっている時こそ注意を払ってマスチェラーノとアドリアーノの間のスペースのケアをしながら攻撃をする必要があった。


 ハーフタイムのロッカールームでタタ・マルティーノからの指図があったのか、メッシは右サイドに起点を置いてプレーに関与し、9番にはペドロが入っていた。51分過ぎにはコーナーキックの流れからメッシが右サイドで縦へ抜け出すドリブルからクロスボールを折り返すプレーでチャンスを拡げた。ゴール前に進入して合わせる選手がいなかったが、メッシがゴールに向かう選択肢を持ちながら縦へ抜け出してチャンスを拡大するプレーを選択することは相手チームにとって脅威となることが証明された。53分過ぎには右サイドからのクロスボールを落としたところを後方のセスクがダイレクトの右足ボレーで狙うもポルテーロのカルネジスに防がれてしまった。


 ゴールへ近づいているからこそカウンターへの警戒は弱めてはならないのに54分過ぎには緩い守備の隙間を突かれた。ソングのフィルターが掛からずに1本のパスで中盤を破られてデフェンサの裏のスペースへボールを送り込まれると速さのあるブラヒミが抜け出してピントへと近づいた。ペナルティエリア内に入られるも追走したモントーヤがどうにか後方から足を伸ばしてボールを突っついてピントへの逃れたが、速さが不足するデフェンサであれば裏へのボールを入れられない中盤での厳しい守備が必要だった。




 危険に遭ったためか同点に追いつけないバルサは精神的な焦りからか、前半のようなピッチを広く使った攻撃ではなくペナルティエリアの幅よりも狭い横幅での攻撃に固執していった。それがゴールへの近道であるとはいえ4-5-1で固められた中央部の守備は厚く、どうにかチャンスを作れても正確性が求められるフィニッシュの部分で窮屈を強いられることになってしまった。


 57分過ぎには中央の密集地帯を崩してネイマールが左足で狙うも右へと逸れ、62分過ぎにはコーナーキックの流れからネイマールのクロスボールに競り合って混乱状態となったところでブスケツがチャンスを迎えるも決めきれなかった。その直前のメッシのフリーキックは4枚の壁を巻いて左隅へと決まるかに見えたが、ポルテーロのカルネジスに掻き出されてしまった。


 残り30分を切って始めに動いたのはグラナダのルーカス・アルカラスで64分過ぎ、ハードワークで消耗したブラヒミに代えてクリスティアン・ブラーボを投入した。タタ・マルティーノはその直後の66分過ぎ、アドリアーノに代えてジョルディ・アルバを投入した。72分過ぎにはグラナダがピティに代えてクフーを投入して布陣とシステムを維持したが、バルサは73分過ぎにブスケツに代えてアレクシスを投入して攻撃的にゴールを狙う布陣に変更した。ソングとマスチェラーノがセントラルとなり、ピボーテにセスク、メッシとイニエスタがインテリオール、アレクシス、ネイマール、ペドロのトリデンテとなった。


 ボールを動かせるセスクとイニエスタ、それにメッシが中盤にいるにもかかわらず、アレクシスとペドロのピッチを拡げられるエストレーモがいるにもかかわらず、チームとして同点ゴールを焦るあまりピッチを広く使うことよりもゴールに近い密集した中央でのプレーが続いた。グラナダも形振り構わず4-5-1の布陣は5-4-1に変化させてでも中央部分に穴を空けられることを避けてきた。


 79分過ぎには右サイドからアレクシスが中央へのドリブルから右足アウトサイドで浮き球スルーパスをデフェンサの裏へ送り込み、これにネイマールがディアゴナルな動きから抜け出してダイレクトの右足シュートを放つもミートすることが出来ずに意図されたシュートが飛ばずに難なくポルテーロのカルネジスにキャッチされてしまった。直後の80分過ぎには左サイドからペナルティエリア内に入ったネイマールとイニエスタの連携からネイマールの動きを囮にしてイニエスタが左足シュートを放つも右へと逸れてしまい、81分過ぎにもイニエスタは中央部で脅威の個人技で2人をかわして右足で狙うも枠の左側へと逸れてゴールを決めることが出来なかった。


 アトレティコ戦で無策に陥ってクロスボールを放り込むアイデア不足とは違った形となったが、ペナルティエリアの横幅だけの攻撃はグラナダ守備陣に踏ん張る機会を与えてしまった。どうにか耐え凌いだグラナダは逆に87分過ぎ、ハイボールをアルバのエリアに放り込んできた。ブラーボとアルバが競り合ってアルバがどうにか頭に当てたものの苦しい体勢からのヘディングはコントロールされず、中途半端に零れたボールにエル・アラビとソングが寄せるもセントラルの対応をしなかったソングはあっさりと置き去りにされてピントとの1対1を作られてしまった。ここはピントが冷静にブロックしたものの守備に切り替わった時のチームとしての戦術的モラルの欠如は致命的だった。


 90分過ぎに傷んだムリーリョに代えてマインスを投入してグラナダは逃げ切りに入り、一方のバルサは交代枠を1つ残したまま4分のアディショナルタイムへと入った。しかし、4分の間も何も出来ずに残留に向けて沸き立つヌエボ・ロス・カルメネスに呑み込まれてタイムアップを迎えて15位のグラナダに1-0で敗れて3pts.を失うことになった。ボールポゼッションは14%-86%、シュート数は5(枠内4)本-29(枠内9)本と追いかける展開になった後半に圧倒的な数字を残したものの、プレー内容では前半の方が好かったという矛盾を抱えたまま優勝戦線から離脱、グラナダで陥落した。








 次節リーガ第34節は20日(日)(21時キックオフ)、カンプ・ノウでのアスレティック・ビルバオ戦だ。しかし、ミッドウィークの16日(水)にはメスタージャにおいてコパ・デル・レイFinalのクラシコが控えている。チーム状況は好いものではないが、本当にフットボールでの成功が欲しいのならば死に物狂いで戦うだけだ。相手は今シーズンのクラシコで2敗を喫していて、タイトルの懸かった今度こそは牙を剥いてくるはずだ。トリプレッテの可能性からドブレッテを通り抜けてしまう流れを食い止めるためにも、コパを獲得しなければならない。Finalである以上、誇り高く戦う姿を見せてほしい。


Força! Barça!


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