極楽トンボの山本圭壱が起こした事件がもとで、欽ちゃん球団が解散するそうです。クラブチームのいいお手本という事で、森田健作やガッツ石松、山本譲二あたりも自分のチームを作って頑張っていたようですね?最近はちょっと遠ざかっていますが、僕も草野球チームの曲がりなりにも一員です。野球というスポーツは、やってみると非常に楽しい。なかなかうまくいかないけど、それが少しでも自分のイメージに近いプレーが出来たりヒットを打ったりしたときは本当にぞくぞくします。そうしてチームが一丸となって取り組むというのは大変に充実感を感じるし、え~・・・爽やかです。

既に署名活動が始まっているようですが、欽ちゃん球団には存続を願います。欽ちゃんも、やや勢いで「解散」を口にしてしまったきらいもありそうなんで、ここは是非、周辺各位の方々は頑張ってチームを残して欲しいです。


僕は今回の件についての報道を見ていて、「んん?」と思った部分があります。というのは、山本に対する吉本興業の処分に少し疑問を抱いたのです。「解雇」と同時に「極楽トンボの解散」だそうです。これは非常に速かった。実に迅速な対処だったのではないか。山本の起こした事件が「未成年に対するわいせつ」だそうで、これは公人たるタレントとして致命的な事だし子供達に与える影響も大きい。そこが欽ちゃんの決断(監督不行き届き)にもなりました。しかし、僕はここで、「あれぇ?」と感じたのです。


島田紳助の事件と比較したのです。


ちょっとおぼろげな記憶ですが、紳助は「無期限謹慎」だったと記憶しています。彼の起こした事件は「暴行」でした。新聞とかテレビで伝えられた情報の範囲ですが、「俺を何様だと思ってるんじゃ!!ボケッ!」みたいな感じで手を(足もかな?)出したとか。紳助の方では「教育してやった」的な行為だったらしい。つまり犯罪の意識はその時点では全くありません。相手が告訴したものだから慌てたわけです。そうして彼は「涙の謝罪会見」を開くに至り、「無期限謹慎」と相成りました。

で、山本の方は、平たく言えば「お持ち帰り」をしたわけです。これは想像の域を出ませんが、酔って自制心が働いていないところでついやっちゃった感じです。すると、女性の方も「強姦された」と警察に訴えたとはいえ行為に及んだ時点ではちょっとくらいは同意していた可能性がある。従って山本自身には罪の意識は薄かったと思われます。しかし警察に駆け込まれて慌てた。僕は山本のやった行為を正当化するつもりはありません。たとえば年を誤魔化して「二十歳です」と言われたのならどうか。それでも「年を誤魔化している可能性があるからへたすれば・・・」と自制を働かせていたらこうはならなかった。また、同意の上なのか断れない状況なのかの判断が甘かった。自分の立場を考えていれば起きなかった事件です。


ただ、僕が思うに、山本と紳助の違いはそれほど大きなものではない気がするのです。どちらも「勢い余って」、「罪の意識の薄いまま」事に及び、「相手の親告により」表沙汰になった。しかしながら、山本と紳助における大きな違いは「稼いでいるかどうか」なのです。吉本興業にとって「金のなる木」かそうでもないか。吉本はきっちりそろばんをはじいた。

「無期限謹慎」という処分は確か紳助自身が表明したのではないかと記憶しています。これはもちろん吉本側との話し合いの上で本人が会見の場で発表する形を取ったかもしれない。けれどもこれは実に巧妙でうまい処分です。「無期限」という修飾語によって処分の軽重を誰も言えなくなったのです。しかし裏を返せば「いつか必ず戻る」という事を意味します。そうして「復帰時期は未定」を繰り返し、反省しているというポーズを取った、とも考えられる。


早い話、僕は山本に戻ってきて欲しいのです。ああいうバカはバラエティ番組には欠かせない存在です。愛すべきバカだと思うのです。下半身の欲求を抑えられなかった山本の行動はもちろん許せないものですが、「ばかだなぁ。でも・・・わかるなぁ」なのです。

しかし紳助の行為は「己の力にふんぞり返って人を見下した不遜な行動」です。数多の番組を切り盛りして今やお茶の間には欠かせない人物とはいえ、しかし「人としてはどうか?」です。


過ちを犯すのが人間。ただ、僕には山本の犯した罪と紳助の犯した罪を比較して、かばいたくなるのは山本なのです。

でも吉本興業がかばったのは紳助でした。

これが現実なのでしょうか?そうでしょうね。