安藤美姫の果敢

「過去に生きる事は出来ないし、未来に生きる事も出来ない。でも、現在は未来を形づくる」

これはサーシャ・コーエンの好きな一節だそうだ。2月23日付け読売新聞に紹介されている。誰の言葉かは書いてない。だが、この言葉を、僕は安藤美姫にこそ聞いて欲しい。


安藤美姫の挑戦は終わった。4回転サルコーへの挑戦。完成度の低いその技に敢えて挑んだ彼女の果敢は素晴らしかった。世界中が見守る中で派手にしりもちをつくその瞬間は、もちろん「あぁ」だし、「うぅん」だ。しかし、この日のために練習を積んで、日本国民の期待を一身に背負い、その4分間にかける「心意気やよし」だ。


確かに、安藤の滑りでは「4回転をきれいに決めて」もメダルに届くかどうかで、既にSPの順位からして8位であり、メダル圏内ではなかった。それでも、この大舞台で100%の自分を出したいと望んだ結果だ。自分の武器にあくまでもこだわった懸命。

マスコミでの露出の高さから人気先行だった彼女だが、その「己の位置」を充分に実感、体感できた事だろう。

4回転を失敗したあと、更にジャンプの失敗が続いた。あとをきっちり決めていたら、もう少しポイントは出ただろうし、切り替えられなかった部分に精神面の弱さも出た。僕が思うには、ひょっとしたら「それでももう一度『4回転を飛ぼうか』と考えていたのではないか」などと感じてしまった。SPとのトータルで140点台では、おそらく入賞にも遠く及ばない。15位前後というところか。本人が「もっと笑顔で滑りたかったけど」と語ったように、終始不安を浮かべたはっきり言ってガチガチの滑りだった。


けれども、安藤美姫のスケートはまだまだこれからということだ。オリンピックで2度3度とこけた経験は、今後の糧にきっとなる。荒川、村主の滑りはまだこれから控えているが、彼女たちはもう次の五輪(バンクーバー)には厳しいはず。ということは、


あ、今、コーエンが派手にこけてる。


ということは、浅田真央や中野由加里と共に今後のスケート界を引っ張っていく存在にならなければならない。

精神面でもっとたくましくなって、きっと最高の笑顔を見せられる日が来ると信じている。


ミキティ蝶々

AD

コメント(2)