プラトニックはどこまで?1 の続きです。


「先日はありがとうございました」とのメールが届いたのは、8月の初めでした。

社交辞令的にメルアドと電話番号を交換してはいたのですが、そんな風に簡単にゲットできた連絡先というのは、使う機会がないというのがお決まりののパターンです。5月の終わりに20年ぶりに再会したものの、そのあとは電話はおろかメールだってあるはずもなく、僕にはすっかり過ぎた事になっていました。当り障りのないメールのやりとりを何度かしているうちに、5月の終わりに店に来たのは離婚直後!だったことが判明しました。

どうりで落ち込んでいたわけです。


その後わかったことは、彼女には4人も子供がいること。その子らを全て引き取っていること。別れた前夫が養育費を負担している事。更に、離婚原因は前夫の浮気で、一度や二度ではなく、ほとほと愛想がつきたらしい。


僕は確かに現在独身の身で、Mさんの事は学生時代からかわいいなとみていました。当時、なんらのリアクションも起こさなかったのには理由がありました。Mさんのふたつ上のが、僕のクラブ(水泳部)の先輩の彼女だったからです。別に、Mさんに好意を抱いたからといってそれがそのまま「妙なちょっかい」ではありませんが、純粋な気持ちに過ぎませんが、「おまえ、俺の女の妹とわかっとってしよっちゃろなぁ」みたいな警告が発せられるのは明白です。

当然、「あれはやめとけ」という判断が働きます。

いや、特に「どれにしようかな?」などと物色していたわけではないですが。


まだあります。Mさんの夫となった男は、なんとクラブで僕のふたつ後輩なのです。つまり、Mさんは僕のひとつ下で、その夫となった(既に別れた)男はもう1つ下。Mさんはひとつですが年上女房だったわけ。二人が交際を始めたのは、僕達3年生が卒業したあとなので、もちろん、その時には僕が警戒したMさんの姉の彼氏も既に卒業しています。前夫の事も知ってるから、僕としては離婚に関連してコメントできる事は限られています。「がんばって」ということしかできません。

本当に「まいりました」。


店を閉める12時に近づくと、「あ、今日も来た」という具合にメールが届きます。