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2006-03-31 23:54:23

気になる動き、 ふたつ

テーマ:レミゼ観劇記

○藤岡マリウスの 柵登り


プリュメ街55番の庭で、とうとうコゼットに会った藤岡マリウス。そーっと彼女に近付くと思ったら、「♪ ああ君の名前も知らない」で急に恥ずかしくなるらしい。あわてて引き返し、庭へ入るときに越えてきた門の柵に手足を掛け、一瞬のうちにしゅるりと登ります。柵に吸い付くみたいに、ぱっと乗り移る動きのしなやかなこと! でもその後すぐ続く「♪ 教えてどうか僕に」は、ちゃんと地面に下りて歌っています。歌と、小走りと、柵の登り降りを、ほぼ同時にやってのけるなんて、やっぱり若さゆえかしら。

好きな人に近寄っては逃げようとして、また戻ってくるという流れ自体は、どのマリウス役者さんにも共通なのですが、藤岡マリウスの場合はエネルギーがあり余っているのか、ステージからはみ出しそうな勢いです。思い込んだら一直線なのね。「マリウスの若く純真な感じがうまく表現されていていいかも」と、ほほえましく観ています。


○山口バルジャンの 「♪ 旅立つ時がきた」


マリウスに自分の過去を告白したバルジャンは、コゼットに知られぬ間に去ろうとします。ここで山口さんの場合、「♪ 旅立つ時が来た」と歌いながら、おもむろにマリウスの隣の椅子に座り込むのです。「旅立つ」という歌詞に合わせるなら、逆に椅子から立ち上がるほうが自然なのでは? でも山口バルジャンは、そうしません。もしかしたら「誰だ、私は?」とマリウスに問いかけるときに、視線を同じ高さで合わせるためでしょうか。そのほかの理由は、ちょっと思いつきません。日生劇場で観るうちに、分かるようになるかな。

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2006-03-30 23:54:04

気になる声、ふたつ

テーマ:レミゼ観劇記

○東山アンジョルラスの 「マリウス、交代しろ」 「マリウス、少し休め」


とろけるような甘美な響き。この場面ではバルジャンを見ているわたしですが、東山アンジョルラスの回に限っては彼を注視してしまいます。どんな表情すればこんな声が出てくるのか… すごいね。直前の「♪ 誰も寝るな」は低く歌っているけど、少し長めの間をとって「……マリウス」と言うときは、まるで別人みたいな声になってます。変な例えだけど、東山アンジョルラスの優しい呼び掛けで、そこだけ花がぱっと咲いたみたい。これは、かなり練習したんだろうか。



○清野フイイの 「ここも!? ここもか!」


「♪ 弾がない、足りないぞ」の直前、弾薬庫のふたをバタバタ開け閉めして焦っている清野フイイが、こう叫んでいます。マイクは入っていませんが、前方席だと聞こえたの。これは名古屋公演からかな? このセリフのおかげで、アンジョルラスが異変に気づくきっかけが分かりました。


学生たちの銃は、1発撃つごとに弾を込め直す仕様になっています。アンジョルラスに弾を渡す係はフイイ。バリケードの外を向いて撃っているアンジョルラスは、後ろ手にフイイから弾を受け取っています。でも何回目かの受け渡しで、アンジョはいくら手を伸ばしても弾がもらえないことに気づくんですね。「おかしいな」と振り返ってみたら、フイイが定位置におらず、弾薬庫のそばでなにやらパニックになっている様子。それで「♪ どうした、報告しろ」と尋ねるわけです。清野フイイの 「ここも!? ここもか!」を聞くまでは、この流れを全然見ていませんでした。アンジョとフイイ、ここでとっても熱演しているのにね。ごめんよ~。

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2006-03-29 23:52:08

八方ふさがりでも、道はある

テーマ:レミゼ観劇記

坂本エポニーヌが名古屋千秋楽でON MY OWNを歌うのを聴いて、またこの曲の新しい面が見えてきた。


というより、歌いだす前から何か感じるものがあったな。中日劇場だと、このシーンで舞台床面に映る窓明かりの照明が、1階席からでもよく見える。その中にぽつんと残されて、うつむきながら歩いている姿。エポニーヌの寂しさが、じわっと伝わってきた。「♪ 人みな眠る夜 一人で歩こう…」という声は、闇にこだまして自分の身に響いてくるよう。


行き場のない想いを抱えて街をさすらう様子を、なんとなく今の自分に重ねて観ていた。いろいろと道が開けてくるかと思えば、また閉ざされる。そんなむなしさや、やりきれなさを、坂本エポニーヌはじんわりと表現してくれた。ことさら大きな声で叫んだり、目立つ動作をするのではなく、気がついたら心の中にしみじみ染み入っているような歌と演技。それがエポニーヌの孤独を引き立たせている。


似たような感慨にふけったのは、今回で3回目だ。最初は、去年のスペシャルバージョンで島田歌穂さんを聴いたとき 。次は、年末の大阪公演での坂本さん 。とりわけ後者は、貴重な経験として胸に残っている。エポニーヌの強い意志に、坂本さんの歌で初めて気付いたからだ。


「♪ だけど道はある」という歌詞、最初のころはよく意味が分からなかったんだけど、今ではとても心に響くフレーズになっている。希望を持ちたいと願う限り、道はある。八方ふさがりの状況でも、きっと道をつくることができる…。悲しい境遇を嘆いているように聞こえて、実は強さを秘めたON MY OWNという歌の魅力を、坂本エポニーヌは静かに教えてくれる。

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2006-03-28 23:47:23

優しさという武器

テーマ:レミゼ観劇記

名古屋前楽、バリケードでジャベールを逃がすときの今井バルジャン。「♪ また会ったな…」という声に、思いがけない優しさを感じた。まるで古い友人に呼び掛けるような、あるいは「彼を帰して」でマリウスを想うときのような、静かな慈しみに満ちた声だった。


この場面は、いくらか緊迫した雰囲気が漂っている。バルジャンにとって、「暗い過去の影」そのものともいえるジャベールの運命が自分の手に握られているのだから、当然のことだ。ここでバルジャンはジャベールを殺さず、自由にしてやる。


これは「徳を積んだバルジャンの慈悲」なのだろうか? それもまったく的外れな考えではないだろう。だけど、今井バルジャンの優しい「♪ また会ったな…」を聞いたとき、自分の中で違う感情が広がってきた。


バルジャンがジャベールの縄を解くのは、「自分も暗い過去の縛りから解放されたい」と願いのあらわれなんじゃないだろうか。コゼットと幸せに暮らしていても、どうしても逃れられない罪の意識が重くて苦しくて、ジャベールとともに、自由になりたかった――。古い友人に呼びかける声のように聞こえたのは、そのせいかもしれない。


結果的に、ジャベールを逃がすことで自殺に追い込んだわけだから、バルジャンの優しさは、敵の存在を消すうえで武器になったのだともいえる。だけど彼は、たぶんそんなことを計算してはいなかっただろう。むしろこのとき、バルジャンが断ち切りたいと思っていた敵は「自分の過去」だったんじゃないかな。

今井バルジャンの一声で、このシーンの奥行きがぐっと増してきた。

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2006-03-27 23:52:33

「パリ・十年後」の謎、再び

テーマ:レミゼ観劇記

うひ。プルベール役の萬谷さんが「パリ・十年後」で演じるヒモのお芝居 が、名古屋で復活してました。舞台の構造のせいか、奥のほうでテナルディエ一味に床に転がされて追い剥ぎに遭っているところが帝劇のときよりもよく見えて、得した気分。


悪党たちに痛めつけられたヒモは、肩を押さえながらほうほうの体でマドレーヌちゃんのもとに戻りますが、やがて反撃に出ます。ここまでは以前観たのと同じ。今回自分にとって収穫だったのは、バルジャンがやってきた混乱に乗じて、ヒモが阿部バベをいたぶっているところを、目撃できたことかな。


エポニーヌの「♪ 警察だわ、あいつはジャベール!」に反応したバルジャンが、自分を押さえつけているブリジョンとバベ(だよね? 違ってたらすみません)の腕を振り払うと、後ろに弾き飛ばされたバベは舞台中央に転がります。それを目ざとく見つけたヒモは「さっきの仕返しだ!」とばかりに駆け寄って、バベを思いっきり蹴飛ばす、蹴飛ばす! ただし、ジャベールが背後からずんずん近付いてくるので、バベがやられているのは、そんなに長い時間ではありません。


25日ソワレでは、このシーンの最後に、ヒモがバベの帽子をかぶって橋を渡っていくのが見えました。いつの間に帽子をせしめたんだろう。その瞬間を観たかったな。


翌日の千秋楽も、同じ場面に大注目して観ました。前日と同様、ジャベールに捕らえられたバベの頭には、登場時にかぶっていた帽子がありません。「じゃあ、ヒモがバベの帽子を持っているのかな」と思って見てみたら、彼も持っていない。あれ? 帽子はどこにいっちゃったの? 舞台上に目をこらしても見つからず。


やがてスターズのイントロが流れ始め、ヒモは手ぶらで橋を渡りだしました。そこで、ふと橋の下に目を落とすと… あ! 乞食の女がバべの帽子持って振り回してるじゃないの! なるほど、今日はこっちに帽子を取られてしまったというわけね。


いつも決まった段取りになっているわけではないところが、ヒモの芝居の面白みかも。今度はきっと、ヒモがバベの帽子を奪う場面を見るぞ! だけど萬谷さん出てても、このお芝居しないときもあるからな… 運任せだわ。

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2006-03-27 00:19:25

アンジョルラスにしくしく

テーマ:レミゼ観劇記

25日ソワレ。岸アンジョルラスのまゆ毛に泣いた。そう、まゆ毛…。動いてたよね。「共に飲もう」で伊藤グランテールが「♪ 死など無駄じゃないのか 偽りじゃないか」と問い掛けてきたとき。岸アンジョルラスは、じーっと相手の目を見て、ちょっと微笑んだ。「ううん、それは違うよ」と優しく諭すかのように…。そのときに、ひょこっとまゆ毛が上がったのが見えた。何、こんなときに見せるその笑みは。グランテールのみならず、客席の自分も虚を突かれた。


伊藤グランテールといえば「♪ 死も恐れぬか 世界は忘れないか」が、皮肉っぽいというより、嘆いているように聞こえてきたのはどうしてだろう。無邪気に歌うプルベールやジョリを見て、そのあとアンジョルラスを見上げる目も、すがりつくように悲しげだ。もう、突っ張ったひねくれ屋の感じがしない。自分の見方が変わっただけかなあ…。


千秋楽の東山アンジョルラスは、バリケードでの最期を変えてきた。撃たれたマリウスに駆け寄った後、再びバリケードを上るとき、グランテールに目もくれない。観ている方が「えっ?」と戸惑ううちに、一気に頂上に立つと、赤い旗を握ってグランテールの方に向き直り、何か叫んだような、それとも笑顔を向けたような。その後、すぐさまくるりと背を向けて一心不乱に大きく旗を振りはじめた。「うーん、ちょっとカッコ良すぎちゃう?」と一瞬冷めてしまったけど、それでもアンジョが撃たれた後、グランテールが酒瓶を手にとって一瞬考えてから、彼の後を追う姿には泣けた。涙腺ゆるすぎだな、自分。


それにしても見るたびに深くなっていくね、岸・東山の両アンジョルラス。

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2006-03-26 19:04:22

手加減なし、容赦なし!

テーマ:レミゼ観劇記

いいぞ、いいぞ、岡ジャベ! 2幕でジャベールが正体を見破られるシーン、これくらいハラハラさせてくれるほうが現実味があって、いいね。


今日の岡ジャベ、「♪ 聞いたぞ、作戦」で銃を床に下ろすとき、なんと自分の両足の間に挟むように置くではありませんか。これじゃ、いつものように萬谷プルベールが銃を取り上げるのは難しい。かといって、ジャベールに銃を取られてしまっては、物語が成り立たなくなってしまう。どうするつもりなんだろう・・・。桝井ガブちゃんの「♪うそつき!」で、いよいよ舞台の緊張感が高まっていく。


そして「♪こいつ知ってるぜ、名前はジャベール!」で一斉に動いた! 萬谷プルベールはジャベールの背後から、東山アンジョルラスは正面側から、それぞれ素早くかがみこんで銃をつかみあげようとする。だが同時に岡ジャベールも、さっと足元に手を伸ばした。3人立ち上がってみれば、岡ジャベが胸元で抱える銃を東山アンジョもつかんで、互いに離そうとせず、にらみあう構図。しばし揉みあって、とうとう東山アンジョが力ずくで岡ジャベから銃を引きはがした。はぁ…どうなることかと思った。


しかしここで懲りないのが岡ジャベール。「♪子供の遊び 学生の裁判笑わせるぜ」と余裕のある表情を見せつけながら、銃口を向ける学生たちにギリギリまでにじり寄って挑発していた。おぉ~、こわ。そんなジャベールをまっすぐな視線で射ぬいて「♪連れて行けよ やることがある」と言い放つ東山アンジョルラス。


その後、この若者の死を目撃し、思わず胸に手を当てるほどの衝撃を受けることになるなんて、よもやこのときのジャベールには考えもつくまい・・・。


ともかく、学生、ジャベールどちらも手加減せず、容赦なく対決する姿勢が見ごたえあった。立場や信念が違っても、登場人物は皆、自分の進む道に向かって全力でぶつかっていく。これこそレミゼだ。観客の心を動かす力だ。たびたびの名古屋通いはラクじゃなかったけど、やっぱり観に行って良かった。悔いはなし!

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2006-03-25 23:45:37

名古屋前楽

テーマ:レミゼ観劇記
役者さんごとに細かい演技が光ってたな。シルビアファンティーヌは「夢やぶれて」の歌い出しから涙にじんでて一層情感がこもってたし、バリケードで正体がばれた今ジャベールが岸アンジョルラスに向けていた、死んだような目も忘れがたい。岸アンジョといえば、「民衆の歌」のときかな?一瞬みんなから離れたとき、胸に手を当てて何か祈っていたような。カーテンコールの今さん、自分で言ったことがツボにはまったらしく、ひとり笑いが止まらない様子がおかしかったなー。シルビアファンテ、今度名古屋に来るときは紫のドレスに頭は赤い羽で出たいと宣言。観たいな、彼女のマダムテナ!楽しみだ。では、明日に備えておやすみなさい。
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2006-03-24 23:52:16

ファンティーヌは根性の女

テーマ:レミゼ観劇記

原作読むと、ファンティーヌの描写で、ぎょっとさせられる場面があります。

工場で働いてテナルディエに送金している彼女の貧しさが、これでもか、これでもかと書き連ねられているのですが、その最後のほうに、前歯のないファンティーヌが出てくるのです。お金がなくて、歯を売ったの。さすがにこれは生々しすぎるのか、舞台では省かれていますが…。


でもこのエピソードは、わたしのファンティーヌ像に大きく影響しています。見た目は若い娘だけど、実は根性のすわった母ちゃん。コゼットのためならなんでもできる覚悟があるもん。


この力強さを、わたしは井料ファンティーヌの「夢破れて」に観ています。ずっとうずくまりながら歌っているのですが、終盤、「♪ 夢見た人生 今地獄に落ちて」のあたりで立ち上がって、こぶしを握りながら気迫をみなぎらせています。地獄に落ちたけど生きてやる、子どものために生きていかねばならない、という肝っ玉のすわった女の声。見た目のか弱さと対照的な、内面の強さにひかれます。


自分で人生を切り開く強い意志は、娘にしっかり受け継がれています。コゼットも受身のままでいたら、マリウスと幸せになれなかったはず。「♪ この愛を恐れない」という言葉に表れているように、未知の世界にまっすぐ向き合う勇気が、彼女にはあります。カフェソングのあとで弱ったマリウスを支える強さも持ってるし。


ときどき「ファンティーヌは薄幸のはかない女性」なんて書いてあるのを観ると、「それだけじゃないだろー」と思っちゃいます。確かに薄幸ではあるけど、彼女のど根性っぷりも観てほしいんだよね。

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2006-03-23 23:53:50

涙涸れたのかしら

テーマ:レミゼ観劇記

過去に1回だけ泣いたものの、以後はなぜか一度も涙が出ない。そんなシーンがあります。


あれは2003年、わたしがレミゼをひんぱんに観るようになって間もないころの、今井バルジャンだったと思います。

「♪ さあ、もう怖がらないで いい子だ おうちはどこ…」

この出だしで、ぶわっと涙出てきたのには我ながらびっくりしました。たぶん、直前の宿屋のシーンで大笑いして、手拍子なんかもして、盛り上がった後だったんだろうな。さんざん笑って無防備になっていた心の中に、優しい声が不意打ちしてきたのです。その温かさがダイレクトに沁みて、「ふえ~ん」と泣きたいような気持ちになってしまいました。大人でも、たまにあるよね。 緊張や不安から解放された安堵感で思わず涙ぐんでしまうことって。そんな感じです。


でもこの経験は、後にも先にもこれっきりなのです。

どのバルジャンも、すごくコゼット思いで、愛情たっぷりに言葉をかけているのに、なぜか自分の心にはあのときほど響いてこない。なんでだろう、涙涸れたのかしら?


もしかしたら… レミゼを観るだけで、安心感を得られるようになったからかもしれません。「安心」というより、「素の自分を認めることができる」というべきかな。


でもホンネをいえば、もう1回くらい、「♪ さあ、もう怖がらないで」で泣いてみたい。リトルコゼットのようにピュアな心じゃなきゃ、だめなのか??

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